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2020.10.17

ビジネスシーンでよく使う「益々(ますます)」の意味や使い方とは?「増々」との違いや類語もご紹介

「益々(ますます)〜」という言葉は、ビジネスの文書やメールで定型句としてよく用いられます。似た表現に「増々」もありますが、意味や使い方にはどんな違いがあるのでしょうか? 本記事では、ビジネスで頻繁に使われる「益々」の正しい意味や使い方を解説していきます。

【目次】
「益々(ますます)」の意味とは?
「益々」と「増々」の違い
「益々」の使い方を例文でチェック
ビジネスでよく使われる「益々」の使い方は?
「益々」の類語は?
「益々」の英語表現も知ろう
最後に

「益々(ますます)」の意味とは?

「益々(ますます)」という言葉を、最近使いましたか? 日常的に使っているけれども、正確な意味はわからないという言葉は意外とありますよね。本記事では、そんな「益々(ますます)」の意味や使い方について解説します。

(c)Shutterstock.com

はじめに、「益々(ますます)」の意味から抑えていきましょう。「益々」は、「以前より程度がはなはだしくなるさま、なおいっそう」という意味。今後の状態を表すときに使う言葉で、あとに続く言葉を強調する表現です。平仮名表記の「ますます」と、漢字表記の「益々」との違いはありません。一般的には、日常的な会話では平仮名表記、ビジネスシーンでは漢字表記が用いられます。

「益々」と「増々」の違い

「ますます」と読み、同じ意味で用いられる「益々」と「増々」があります。どのように使い分けるべきなのでしょうか? 実は、基本的に「増々」と表記することはほとんどありません。「増々」は、「益々」の慣用的表現なのです。ビジネスの場で「ますます」を使いたいときには、「益々」と書く方が適切でしょう。

「益々」の使い方を例文でチェック

では、例文をみながら、使い方を確認していきましょう。さらに理解が深まるはずです。

1:「益々ご隆盛のこととお慶び申し上げます」

会社宛に電報などのビジネスレターを送る際に、用いられる表現です。「益々ご隆盛のこととお慶び申し上げます」は、「御社の業績がさらに伸びていると聞き、自分のことのように嬉しいです」という意味。冒頭の挨拶として用います。

また、個人宛に送る際には、「益々ご健勝のこととお慶び申し上げます」や「益々ご清祥のこととお慶び申し上げます」が、同様に用いられます。この場合は、「あなたが健康で過ごしていると聞いて、安心しています」という意味です。

2:「ますます読書に興味を持ち、毎日の習慣となりました」

もともと好きだった物をさらに好きになったり、ある物事に対してさらに興味がわいたりしたときにも「益々(ますます)」という言葉で表現することができます。「さらに」というニュアンスで用いられることが多いです。漢字でも構いませんが、やや堅い印象があるでしょう。日常生活においては、平仮名で「ますます」を用いる方が無難です。

3:「今日は雨が降るから、ますます寒くなるだろう」

(c)Shutterstock.com

天気予報で「ますます寒くなるでしょう」「ますます雨が強くなるでしょう」というフレーズを聞いたことがありませんか? 天候について、以前の状態から変化していく様子を「ますます」で表現します。良くなる場合も、悪くなる場合も同様に用いることができます。天候については、日常的なシーンでも、ビジネスシーンでも話題になりますね。表記については、場面によって平仮名と漢字を使い分けましょう。

ビジネスでよく使われる「益々」の使い方は?

ビジネスシーンで、よく使われるフレーズをご紹介します。手紙の末尾の表現として、よく用いられています。覚えておくと便利ですよ!

◆「益々のご発展をお祈り申し上げます」

会社宛の電報など、ビジネスレターを送る場合は、「益々のご発展をお祈り申し上げます」を用います。「御社の業績がさらに伸び広がることを願っています」という意味。

◆「益々のご活躍をお祈り申し上げます」

個人宛の場合は、「益々のご活躍をお祈り申し上げます」と用います。「あなたが第一線で更に活躍していくことを願っています」という意味。このフレーズは、目上の相手にも目下の相手にも、用いて問題ありません。「益々」という言葉を使うと、「今も活躍しているけれど、さらなる活躍を期待している」という意味を伝えることができます。

「益々」の類語は?

(c)Shutterstock.com

では、「益々」と似た言葉には、どんなものがあるでしょうか? あわせて覚えておくと便利です。

1:更なる

「更なる」は、「一層の、ますますの」という意味。「益々」と同じように使うことができます。「更なる」は「益々」よりも、話し言葉で使われる機会が多いです。

例文:今後も更なる活躍を期待しています。

2:より一層

「より一層」は、「ひときわ、ますます」という意味。スピーチをする際のあいさつの言葉や、自分の決意を表明する際によく用いられます。

【例文】:これからもより一層、努力して参ります。

3:以前にも増して

「以前にも増して」は、「今よりも前と比べて、いっそう程度が増すさま」の意味で用いられます。「以前に増して」も、同じように用いることができます。「益々」はビジネスシーンで、プラスの表現をするときに用いられますが、「以前にも増して」は、プラスな表現だけでなく、ひどくなった場合などのマイナスな表現をするときにも用いられます。

【例文】:この道は、以前にも増して交通渋滞がひどくなった。

「益々」の英語表現も知ろう

「益々」の英語表現も覚えて、ビジネスシーンで役立てましょう。「益々」は、「more and more」と訳されます。また、「progressively」(進歩的に、前進的に、次第に)、「increasingly」(ますます、いよいよ、だんだん)、「still more」または「still less」(まして、なおさら、さらにいっそう)といった単語でも表現することが出来ます。

【例文】:She became more and more famous.(彼女は益々有名になりました。)

最後に

(c)Shutterstock.com

いかがでしたか? 言葉の意味や使い方に、ますます興味を持っていただけたのではないでしょうか? 「益々(ますます)」は、日常会話からビジネスシーンまで幅広く用いられる表現です。しっかり覚えて使っていきましょう。

TOP 画像/(c)Shutterstock.com

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