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2020.08.20

「お大事に」は敬語として正しい? 使える場面は? 文例や類語・英語・韓国語表現も紹介

体調を崩してしまった人に対してよく「お大事に」と声をかけることがありますよね。病院で診察を受けた後にも「お大事に」と声をかけられますが、これは目上の人を含め、誰にでも使える表現なのでしょうか。本記事では、「お大事に」の正しい使い方や例文を紹介します。

【目次】
「お大事に」の意味や使い方とは?
「お大事に」の使い方は? 例文でチェック
「お大事に」の類語にはどのようなものがある?
「お大事に」の英語表現、韓国語表現とは?
最後に

「お大事に」の意味や使い方とは?

(c)Shutterstock.com

体調を崩してしまった人に対してよく「お大事に」と声をかけることがありますよね。病院で診察を受けた後にも「お大事に」と声をかけられます。このように普段何気なく使っている「お大事に」は、誰に対しても使える表現なのでしょうか。

今回は、この「お大事に」の意味や正しい使い方、使える場面などをご紹介します。

◆「お大事に」の意味

「お大事に」の意味には、「早くよくなりますように」や「病気がそれ以上悪化しませんように」「お体をいたわってください」があります。「相手の健康状態をいたわり、体調が回復するよう願う気持ち」が込められていますよ。

ちなみにここでの「いたわる」とは、「弱い立場の相手に対し、同情の気持ちをもって優しく接する」こと。相手を気遣う気持ちを表現したい状況であれば、いつでも使用することができますよ。

◆「お大事に」の使い方は? 敬語として正しい?

元々「お大事に」は、「お大事になさってください」や「お大事にお過ごしください」というフレーズを省略した言い方です。省略した言葉と聞くと、敬語として正しくないのでは? と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

安心してください。「お大事に」は、敬語の接頭語である「お」が使われています。そのため、「お大事に」は正しい敬語表現とされています。

◆「お大事に」をビジネス等で使う時の注意点とは?

(c)Shutterstock.com

前述のように、「お大事に」は敬語表現とされています。ただし、省略された言葉であるため、上司や取引先など、目上の方に対して使用すると失礼に当たります。目上の方に使いたいときは、「お大事になさってください」など、省略せずに正しく表現するようにしましょう。

また、体調を崩した相手に「お大事に」を使いたいときは、帰り際に使うように心がける必要があります。診察を受けるときも、必ず最後に言われますよね。

「お大事に」は、帰り際以外に使ってしまうと、相手は帰ることを促されているように感じてしまいます。あまり居心地はよくはありませんよね。くれぐれも使うタイミングには気をつけましょう。

「お大事に」の使い方は? 例文でチェック

(c)Shutterstock.com

「お大事に」の意味をご紹介しました。続いては、実際に「お大事に」が使えるシーンの具体例を挙げてご紹介します。

1:「体調不良で早退すると聞きました。お大事にしてください」

体調不良の相手を気遣う時や、心配する気持ちを表現したいときに使います。「お大事にしてください」はよく聞くフレーズですが、実は尊敬語と丁寧語が混ざっているため、正しい敬語ではありません。会話では使えるフレーズですが、ビジネスメールなどで使うことは避けましょう。

2:「ご無理をなさらずに、お大事になさってください」

「お大事になさってください」の文頭に一言付け加えると、さらに丁寧な表現になります。また、文頭に「ご無理なさらずに」を付け加えると、病み上がりの相手に対して気遣うときにも使うことができますよ。

3:「お子さんがお風邪を引かれたと聞きました。お大事になさってください」

「お大事に」は本人に対してだけでなく、相手の家族などに対しても使うことができます。体調不良が年下の場合でも、目上の方の身内の場合には「お大事になさってください」と尊敬表現を使いましょう。

「お大事に」の類語にはどのようなものがある?

(c)Shutterstock.com

相手の体を気遣いたい場合、「お大事に」以外の表現もあります。言い換え表現について理解し、場面に応じて使い分けができるようにしましょう。

1:「ご自愛ください」

「自愛」の意味は、「病気などに気を付け、自分の体を大切にすること」。相手の具合を気遣う敬語表現です。ビジネスメールの結びとして重宝される表現ですよ。

ただし、「ご自愛ください」はすでに体調を崩している人に対しては使えません。体調を崩している人に対しては「お大事に」や他の2つの類語を使うようにしましょう。

2:「養生ください」

「養生」は「ようじょう」と読みます。意味は、「病気や怪我の回復に努めること」。治療のために休む相手に対して使用することが多いです。

「ゆっくり養生ください」や「気長に養生なさってください」などといった言い回しがよく使われますが、回復はなるべく早い方がいいもの。そのためこういった表現はなるべく使わず、「しっかり養生なさってください」というような言い回しをすることをオススメします。

3:「お体おいといください」

「お体おいといください」の意味は、「お体を大事にしてください」。漢字では「お厭い」と書き、「いたわる」「大事にする」といった意味がありますよ。一般的にはあまり使われない言葉ですね。

「お大事に」や「ご自愛ください」よりも相手の健康を気遣う気持ちが強く、目上の方にも使える表現になります。

「お大事に」の英語表現、韓国語表現とは?

(c)Shutterstock.com

母国語が異なる方に「お大事に」を伝えるにはどのような表現をすればいいのでしょうか。今回は英語表現と韓国語表現をご紹介します。

1:Get better soon.(早く良くなってください)

「Get better」には「より良くなる」という意味があります。「まもなく」「すぐ」という意味がある「soon」と組み合わせることにより、「早く良くなりますように」など相手への気遣いを表現できますよ。

2:몸조리 잘 하세요(養生なさってください)

「モムジョリ チャルハセヨ」と発音します。「몸」は「体」、「조리」は「養生」、「잘 하세」は「上手くする」という意味。韓国では病気や怪我をしている人、出産直後の人などに「몸조리 잘 하세요」と声をかけますよ。

最後に

「お大事に」について、いかがだったでしょうか? 「お大事に」は様々な表現と組み合わせることにより、目上の方や、その家族にまで使うことのできるとても便利な表現です。言い換え表現を合わせて覚えていると、とっさの場面でも適切に使うことができますね。

場面に応じて表現を使い分け、相手をいたわる気持ちをしっかり表現できるようにしましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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