“死語”だなんて、チョベリバなんですけど!
90年代、ミニスカートにルーズソックス、ガングロ、茶髪などの格好が特徴の高校生ギャル、略して「コギャル」が登場。彼女たちが使っていた言葉は、他の世代には通じない独特の言い回しがあり、「コギャル語」として話題を呼びました。
今回は、そんなコギャル語から「チョベリバ」をピックアップ! Oggi世代のみなさんもコギャル語を耳にしたことがあるのではないでしょうか? ぜひ下の会話例をヒントにこの言葉の意味を思い出してみてください!
A子「次の授業で抜き打ちテストがあるってウワサ、隣のクラスから聞いたよ〜」
B子「ウソでしょ信じらんない! チョベリバなんですけど!」
最近はこの言葉がわからない人もいるようです…。「チョベリバ」の意味わかりますか?
◆正解は、「最悪・最低なこと」
「チョベリバ」とは、「超ベリーバッド」の略で、「最悪・最低な状態」という意味です。90年代半ばに若者文化を席巻したコギャルの間で主に使われました。
また、1996年放送の大ヒットドラマ『ロンバケ』こと『ロングバケーション』で、主演の木村拓也と山口智子の会話の中に「チョベリバ」が登場しています。ヒロインの桃子(山口智子)から「チョベリバ」の意味を教えてもらった南(木村拓也)は、はじめは省略形の言葉である「チョベリバ」を否定するものの、桃子が南の部屋から去った後に、その覚えたての言葉を独り言のように呟くという場面があります。
このシーンがきっかけとなり、「チョベリバ」は幅広い世代にさらに普及し、流行語となりました。
◆90年代はコギャル語が大ブーム!
「チョベリバ」の他にも、まだまだコギャル文化が生んだ言葉は数多くあります。その中からコギャル語独特のセンスが光っているものをいくつか紹介します。
例えば、「MK5」。「マジでキレる5秒前」を略したコギャル語で、不快な状況や腹だたしい言動に対して、今にも理性が飛びそうなほど怒っている(=キレそうな)感情を表す言葉です。
また、女性が興味のない男性に対して使ったりと、「眼中にない・論外・問題外」というときに用いる「アウト・オブ・眼中」という言葉も、コギャル語の一つです。
他にも、調子に乗ったさまを表す「チョズク」や、半端ではないときに使う「パねぇ」などがあります。中には今でも耳にすることがある、「とりあえず、まぁ」を略した「とりま」や夜中寝ないことを指す「オール」は、90年代のコギャルが使い始めて現在でも残っている数少ない言葉です。
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いかがでしたか? 今回は90年代の若者文化の象徴・“コギャル”から流行した“死語”をご紹介しました。私は「これ使ったことがある!」というコギャル語がいくつかあったのですが、みなさんはいかがだったでしょうか…?
次回も引き続き今だからこそむしろ斬新な死語をお届けしますので、お楽しみに!
構成/篠﨑 舞