意識すると断然読みやすい文章に! 漢字・ひらがな・カタカナの使い分け
文章を書くとき、同じ言葉であっても、漢字で書いたり、ひらがなで書いたり、はたまたカタカナで書いたりしますね。みなさんはどうやって使い分けていますか? 前回は、漢字・ひらがな・カタカナの成り立ちをおさらいし、好印象に繋がる文章を解説しました。
前回記事▶︎知っておくと好印象! 漢字・ひらがな・カタカナの成り立ち【文章マナー】
今回は読みやすさに注目して、漢字で書くべきケースなどをチェックしてみましょう。
◆文章の読みやすさは「ひらがな:漢字=7:3」が基本!
なんとなく読みやすい文章、読みにくい文章ってあると思います。著者独自の言い回しなど文体による読みやすさや読みにくさだけでなく、実は使われている漢字とひらがなの割合によっても読みやすさは変わってくるんです。
読みやすい文章は、「ひらがな:漢字=7:3」といわれています。カタカナも用いる文章を書く場合には、「ひらがな:漢字:カタカナ=7:2:1」がベター。ひらがなが7割、それ以外が3割と理解するといいですね。
◆ひらがなが多いと易しい印象になるけれど…
文章の中に漢字の割合が増えると難解な印象、硬い印象になります。漢字は画数が多いため、びっしりと書かれているように見えてしまいますし、ひらがなに比べて丸みがないため、とっつきにくい印象を与えてしまうんですね。一番は読みやすさが優先されますが、論文などはあえて漢字を多めに書く場合もあります。
一方、ひらがなが多いと易しい印象になるものの、ほぼひらがなとなると、今度は読みにくくなってしまいます。つまり、ひらがながおおければよいというものでもないんですね。←この一文もなんだか読みにくいですよね。
ひらがなが多過ぎても読みにくくなるのはなぜでしょう。それは、日本語には同じ音でも違う意味の言葉がたくさん存在することが一因です。例えば、
『いしがとてもかたく、かんしんした』
例1:石がとても硬く、関心した
例2:意志がとても固く、感心した
例3:医師がとても堅く、勘進した
例3は無理矢理作った感が否めず申し訳ありませんが、このように同じ一文でもたくさんの意味を持ち得ます。漢字を使うことで意味を特定し、読み手が文脈から意味を推測することをせずに済むようにしているんですね。
そのため、同音異義語が存在する場合はひらがなを使わずに、漢字を使うのが読みやすさのポイントになるんですよ。
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いかがでしたか? 文章を書く際にひらがなと漢字のバランスや、漢字にすべき箇所を意識してみると、さらに読みやすい文章になるヒントになるかも? 推敲(すいこう)する際などに意識してみてくださいね。
次回は、漢字よりもひらがなで書いた方がいい言葉を紹介します。
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!