「電話のあったことをお伝えください」ってどういう意味? 折り返しをお願いすべき?
不在者宛の電話を受けた際、「電話のあったことをお伝えください」というフレーズ。これってどういう意味? 折り返しをお願いすべきなんでしょうか。
◆悩めるフレーズ「電話のあったことをお伝えください」
不在者宛の電話を受け、折り返しや伝言を承ろうとしたら、「電話のあったことをお伝えください」と言われたことはありませんか?
電話のあったことを伝えられたら折り返そうと思うので、暗に折り返しをくださいと言っているのかしら… と真意をはかりかねてしまうフレーズですよね。
◆「電話のあったことをお伝えください」は電話のあったことを伝えれば良い
「電話のあったことをお伝えください」と承ったら、基本は電話があった旨をお伝えすればOKです。
「電話のあったことをお伝えください」は、電話をする約束をしていたり、折り返しが欲しいと言われていた場合など、ちゃんと電話しましたよという事実を残すため、電話があったことを忘れずに伝えて欲しいことから言っている場合が多いからです。
そのほか、御礼の電話やお詫びの電話など、すぐに連絡すべきときに早い段階で連絡をしました、という事実を残したいときにも使われます。電話があったことを伝え、それを受けて折り返すか否かは判断をお任せしましょう。
◆先方は折り返しが欲しい?
電話があった旨を伝えると、「折り返して欲しいって?」「またかけるって?」と先方の様子を確認されることがありますよね。
担当者の不在を伝える際に「ただ今外しておりまして…」と言葉を濁しているうちに「あ、それでは電話があったことをお伝えください」と承ってしまうと折り返しが欲しいか否か推し量ることはできません。
「ただ今外しておりまして…」に続けて「よろしければ、もどりましたらこちらから折り返しのお電話をさせていただきます」とお伝えしましょう。そうすることで、そのあとに「いえいえ、電話があったことをお伝えください」と続けば、先方がまたかけるつもりでいらっしゃることがわかりますよね。
口調や間によって、ほんとうは折り返しが欲しいけれど、遠慮しているということが伝わってくることもありますよ。
◆いろんな意味が想像できる「電話のあったことをお伝えください」
「電話のあったことをお伝えください」は電話があった旨を残しておきたい時に使われることはわかりましたが、どういう意図で使ったかは本人のみぞ知る… であり、当事者であっても何の件なのか思い当たらず、折り返しすべきか悩む場合もあります。
そんな状況を踏まえ、皆さんがこのフレーズを使う際には、「こちらからまたお電話しますが、電話のあったことをお伝えください」など、ひと言付け加えておくと、これは折り返しを望んでいるのではなく、電話をしたという事実を伝えて欲しいのだなとはっきりわかり、電話を受けてくださった方を困惑させずにすみますよ。
この場合は伝言メモに「またかけてくださるそうです」などと記載しておけば、伝言メモを受け取った方も電話がかかってくるのを待っていればいいんだな、と明確にわかりますよね。
電話は本来、用件がある人からかけるもの。先方からのご用件でお電話があった場合には、電話があったことを伝える旨を承った場合に、折り返しをしなくても失礼には当たりません。とはいえ、電話を受けた際に折り返しの要否をそれとなく確認し伝えることができると、スムーズなやりとりへのアシストになりますよ。
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。日本語教師の母からの厳しい指導や幼少期より読書好きだったことが影響し、現在マナー、教育、ライフスタイルなどの執筆に携わっています。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!