忘年会シーズンが終了したと思いきや、新年会シーズンの到来! というわけで、引き続き夜は飲みの誘いも多いはず。飲みすぎてお酒が残ってしまったとき、何を食べたら早く回復できるのか? 薬膳的視点でお伝えします。
水分補給はどうすればいい?
アルコールを摂取すると、利尿作用で水分が排出されやすくなります。また、アルコールの分解をするためにも水が必要。そのため脱水状態にならないよう注意が必要です。
注意! 冷たいものは避ける
まず気をつけなくてはならないのは、冷えたドリンクはなるべく避けること。お酒を飲んだ後は体が火照るように感じることが多いですが、胃を冷やすのはNG。冷えたものを胃に入れると消化機能を低下させてしまうため、常温〜温かいものをとるのが正解です。
一番いいのは「電解水」
アルコール摂取後に飲むべきドリンクとして一番適しているのは、ミネラルが含まれた電解水。具体的には、経口補水液やスポーツドリンクなどが挙げられます。体への浸透が早く、水分の排出によって失われたミネラルも補給します。ミネラルウォーターにもミネラルは含まれています。
フルーツジュースもおすすめ
「解毒酒」の作用をもつオレンジやパイナップルなどの100%ジュースもおすすめ。そのほかりんごやグレープフルーツなども胃もたれに有効。食欲が無いときにも糖分の摂取として役立ちます。ただし先述のとおり、キンキンに冷えたものはNG。かえって消化不良を助長してしまうことも。少し常温に置いたものを少しずつ飲みましょう。
何を食べたらいい?
まずは水分摂取を優先し、お腹がすくようなら消化の良いものを。お腹が空いたからと、いつものようにガツンとランチにパスタ・カレー・丼もの… など急に食べると胃が疲れて、午後は間違いなく眠くなってしまう&疲れやすくなってしまいます。たくさん飲んだ翌日は、油が多いもの、冷たいものは避けましょう。
体のほてりを感じるなら、バナナや柿を
上半身の熱っぽさを感じる時は、冷たい飲み物をがぶ飲み、ではなく「体を冷やす」作用のあるフルーツや野菜を。柿やバナナは体の余分な熱をとり、解毒する作用もあります。トマトやキュウリなどの夏野菜も、体の熱をとる作用があります。
下痢など冷えによる症状がある場合は生姜で温め
飲んだ翌日お腹を下してしまう、という人はお酒によって胃腸が冷えている可能性が。体を温め、解毒・吐き気どめの作用もある生姜を積極的に取り入れて。
胃もたれには生の大根、梅干し
胃がもたれて食欲がイマイチ… という人は、消化促進の効果がある生の大根や梅干しを。コンビニで買うなら、大根サラダ、梅のおにぎり、カップのしじみのお味噌汁で飲み会翌日の食事は完璧!
いずれにせよ飲み過ぎ・食べ過ぎにならないよう注意することが大切ですが、もし次の日に少し残ってしまった場合は参考にしてくださいね。
大木さと子
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー。日本中医学院(旧・国立北京中医薬学大学日本校)卒。よく食べよく飲むOL。ふだんメシをアップするInstagramにて、薬膳の情報も発信中。