【目次】
・【原因】汗のニオイが強くなるのはなぜ?
・【体臭対策】ニオイを防ぐ方法
・【頭が臭い】頭皮のニオイ対策
・最後に
【原因】汗のニオイが強くなるのはなぜ?
ニオイで周囲を不快にさせる「スメハラ(スメルハラスメント)」。香水や柔軟剤だけでなく、体臭にも気をつけたいところ。嫌がらせをする意図はなくても、周囲に迷惑をかけることは避けたいですね。体臭の原因の一つである「汗」について、なぜ臭いが強くなるのかを確認していきましょう。
【1】ストレスをともなう汗は強く臭う?
教えてくれたのは… 五味常明先生
[五味クリニック院長。体臭・多汗研究所所長]
ストレスをともなう満員電車内や、会議などの緊張する場面でかく汗は、運動でかいた汗よりも強くにおっている可能性があります。
ストレスによる汗や緊張の場面でかく汗を「精神性発汗」と呼びます。精神性発汗の場合、たんぱく質やミネラルなどのにおい成分を含む汗を出す「アポクリン腺」の分泌が盛んになり、アポクリン腺が多いワキの下から汗が出ます。また、誰にでもある「エクリン腺」からも急激に汗が出て、血液成分を再吸収させる余裕がないため、濃度が高くて通常の汗よりもニオイが強くなります。
会議や満員電車でかく汗は、通常の汗より強くにおう!? 原因や対策は?【医師監修】
【2】夏よりも冬の汗の方が臭うってホント?
夏に比べて汗をかく機会が少ない冬は、汗腺の機能が低下。汗の量は減る一方で、汗に含まれるニオイの元となるミネラルなどの成分は約2倍に増加します。
そのため、秋冬の汗はベタベタして乾きにくく、より皮膚表面がアルカリ性になることで、皮膚常在菌が繁殖しやすくなります。冬の汗の方がニオイが強いのはこのためです。
【医師監修】「塩こんぶ梅茶」がすごい! 冬に強くなる体臭・口臭を撃退するんです
【体臭対策】ニオイを防ぐ方法
「いい汗」をかいても、放っておけばニオイの原因に。汗をかいたあとに不快感を感じさせないテクニックを、引き続きニオイのエキスパート・五味常明先生に教えていただきました。
【1】かいた汗をニオわせない!
体温調節のため、いい汗は自然に蒸発。蒸発したら軽く拭いてニオイを防ぎましょう。ウェットシートなら、拭いた後も水分が汗代わりになります。
【2】制汗剤を全身に使うのはNG!
制汗剤に含まれる成分の中には、汗腺の働きを弱めるものもあるので注意が必要です。全身に使わず、ワキや足指の間など、汗腺が多く蒸れやすい部分だけに使いましょう。
【3】汗ジミもつくらない!
見ただけでニオってしまいそうな汗ジミ。黄ばみを防ぐ対策として、服の方にベビーパウダーを仕込んでおきましょう。パウダーが汗を吸収してくれて、洗濯すれば簡単に落とせます。
【4】お風呂上がりの汗もやさしくしずめて!
メンソール成分は、肌に「冷たい」と誤解させて清涼感を与える成分。汗腺に影響を与えないので、お風呂上がりのほてりを抑えたい時に活用するのがおすすめです。
【5】ニオイが強まる冬もしっかり対策を!

《腸内バランスを整える》
腸にはさまざな腸内細菌が存在しており、この中でウェルシュ菌などの悪玉菌はタンパク質を分解してアンモニアなどのニオイ物質を作ります。
腸の細胞粘膜を傷つけやすいと言われているニオイ物質。悪玉菌を減らすには食物繊維を摂り、悪玉菌の住みにくい環境をつくることで体臭予防につながります。海藻類や豆類など、食物繊維をたっぷり含んだ食品を摂ることを心掛けましょう。
【6】体を弱アルカリ性にせよ!
《海藻類や緑黄色野菜がおすすめ》
皮膚は弱酸性ですが、身体の中は弱アルカリ性に保つ必要があります。
体内に酸性物質が増えると、汗の中にニオイ成分の量が増えて体臭が強くなるためです。身体が酸性に偏る原因としては、肉類などの酸性食品の摂りすぎが考えられます。
《アルカリ性食品の代表は?》

カルシウム・ナトリウム・カリウムなどを多く含む海藻類や緑黄色野菜です。手軽な塩こんぶや青汁・野菜ジュースを摂るだけでもアルカリ化が促されますよ。
\ワンポイントアドバイス/
塩こんぶはそのままゆっくり食べることで唾液が分泌され口臭の軽減にもなります。消臭効果が期待できる緑茶と一緒に食べれば、水分とミネラル補給にも。
さらに、アルカリ性食品の梅干しと塩こんぶをお湯に入れれば、体臭・口臭予防になりますよ。手軽にできるニオイ対策としておすすめです。
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【頭が臭い】頭皮のニオイ対策
汗のニオイ・頭皮のベタつき・ペタッとしたヘアスタイルをリフレッシュする効果が期待されるのがドライシャンプー。特に夏場はバッグに常備しておきたいアイテムです。
【1】ドライシャンプーの魅力
・べったりした髪も眠気も、ふわっとリフレッシュ。
・アフターの約束前にシューッとスタイリング。
・ジムやヨガなど汗をかいたあとのケアに。
【2】ドライシャンプーの使い方
1. 髪をかきあげながら、何回かに分けて全体にまんべんなくスプレーします。
2. 手で揉みこみながら、汗や皮脂をパウダーに吸着させましょう。
※シャンプーの代わりに使うのはNGです。
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最後に
メイクやファッションと同じように、おしゃれやマナーとして意識しておきたい「においケア」。自分のニオイは気づきにくいけれど、かいた汗には気づけるはず。ニオイを防ぐには、汗をかいたときにケアすること。汗拭きシートやドライシャンプーを活用して、ニオイも気分も爽やかに過ごしましょう。
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