高橋典子さんってどんな人?
岩手県大船渡市綾里(りょうり)地区。古くから漁村として栄えたこの地区は、東日本大震災で壊滅的な被害を受けた。この地で漁師2年目を迎える女性が、今回ご紹介する高橋典子さん(27)。
男社会の中で1人女性として漁業に従事する彼女に対し、「やれると思わなかったのにやれているのでみんな評価している」「大したもんです。みんな褒めている」と、漁師仲間も期待を寄せている。
そんな高橋さん、実は元々岩手県庁の職員として働いていた。そこから一転、〝海の女〟へと転身。
−−漁師になった理由は?
岩手県の内陸部・花巻市で生まれ育った高橋さん。2011年、東日本大震災が発生した当時は、故郷を離れて山形県の大学に在籍していた。
卒業後は「地元の役に立ちたい」と岩手県庁に入庁。初任地の大船渡市で、震災から立ち上がろうとする漁業関係者たちの姿を見て、自分もそれを一生の仕事にすると決意。
そして4年間勤めた岩手県庁を退職。水産会社で1年間漁師としての修業を積み、今年から1人で船を任されるように。
高橋典子さんの「7つのルール」
さて、そんな高橋さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1.休憩は取らない
海の上では、船の操作から網の設置・引き揚げ、魚の選別にいたるまですべて一人で作業をする。その間、休憩を取らないのがルール。休んでいるうちに天候が悪くなって帰れなくなることを防ぐため。
■2.困ったことがあったらシゲさんに聞く
今年から一人で船を任されている高橋さん。壊れた道具の修理方法がわからないなど、まだ壁にぶつかることも。そんなときは、ベテラン漁師のシゲさんに聞くことにしている。
■3.ドンコが獲れたら近所の人に配る
この地域でよく食べられているドンコという魚が獲れたら近所の人に配ることに。市場に水揚げするのと違い、食べる人のリアクションがわかるのが嬉しいのだそう。
■4.海の上では粘らない
海の上では粘らないのが高橋さんのポリシー。天候が悪いときや海の様子に異変を感じたときは、迷わず港へ引き返すことにしている。
■5.休日は彼氏と釣りを楽しむ
先輩漁師でもある彼氏とデートをするときは、釣りに行くことが多いという高橋さん。会話のネタはもちろん、魚の話。仕事のときとは違って純粋に海を楽しめるのだそう。
■6.海で落ち込んだ山に行く
海の上でよくないことが起きたときに向かうのが、自然豊かな森。いつも海ばかり見ているので、たまに山に行くと気分転換になるという。
■7.漁師で稼ぐ
浜で一番稼げる漁師になるのが高橋さんの目標。公務員という安定を捨ててまで漁師になった高橋さんが稼ぎにこだわる理由…… それは、漁師が減っているいま、自分が一人前の漁師として成功することで同じ世代の人たちに漁師という職業に興味をもってほしいから。
次回の「7ルール」の放送は、10月29日(火)よる11時00分~。主人公は、ミシュランも認めたラーメン店店主・高野多賀子さん。
Oggi.jpでは、番組を振り返り、仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! 次回もぜひチェックしてみてくださいね♡