【目次】
・【漢方 サプリメント】そもそも市販薬とは?
・【漢方 サプリメント】そもそも漢方薬とは?
・【漢方 サプリメント】そもそもサプリメントとは?
・【漢方 サプリメント】してはいけない飲み合わせってある?
・【漢方 サプリメント】どういう人が漢方に向いているの?
【漢方 サプリメント】そもそも市販薬とは?
市販薬とは、医師の診察や処方を必要とせず、自分の判断で購入・服用することができる薬のことです。薬局やドラッグストア、インターネット通販などで手軽に購入することができます。
「OTC医薬品」とも呼ばれており、薬剤師の対面指導の下で購入できる「要指導医薬品」と必要のない「一般用医薬品」に分類されます。
要指導医薬品は、市販されて間もないものが多く、副作用の発現などから慎重な投与が求められる薬です。インターネット通販では販売されておらず、必ず薬剤と対面しての指導を受けた後に購入しなければなりません。
一方、一般医薬品は副作用のリスクなどが低く、比較的安心して服用できるくすりです。副作用のリスクの大きさなどから第1~3類に分類されています。第1類のみは購入する際、飲み方や副作用についての説明を書面で受ける必要があります。
これらの市販薬の副作用は、種類によって様々です。代表的なものでは要指導医薬品に含まれるロキソニン®の長期使用による胃炎や胃潰瘍、一般用医薬品に含まれる総合感冒薬による薬疹などが挙げられます。
しかし、これらの副作用は一時的なものでほとんどは治療することなく自然に改善していきます。しかし、副作用と思われる症状が見られたときは、速やかに服用を中止して病院を受診するようにしましょう。
【漢方 サプリメント】そもそも漢方薬とは?
漢方とは、天然の植物などに由来する生薬を主成分とする薬です。東洋医学の分野で古くから用いられてきた治療薬であり、日本でも148種類の漢方薬に健康保険が適応されます。
一種類の漢方の中には多くの成分が配合されており、長い時をかけて編み出された配合が行われています。
全身の様々な症状に対する漢方が販売されており、効果には個人差があるとされていますが、有害な副作用が少ないのがメリットの一つです。また、薬でありながらも薬局やドラッグストア、インターネット通販で購入することが可能です。
副作用は少ないながらも「甘草」と呼ばれる成分が含まれた漢方を長期間服用する著しい高血圧になることがあります。また、「麻黄」にも吐き気や便通異常、動悸、しびれなどの症状が現れることもあります。
このように、漢方薬の副作用は西洋医学で用いられる処方薬より副作用が少ないと思われがちですが、思いのほか副作用が生じることも少なくないのです。
【漢方 サプリメント】そもそもサプリメントとは?
サプリメントは「栄養補助食品」のことであり、各種ビタミンやミネラル、アミノ酸などを多く含む錠剤や粉薬などのことです。飲食だけではまかないきれない栄養を補給し、病気を防いで身体を健康的な状態に保つ効果が期待できます。
また、美容によい成分をたっぷり含むものも多く、健康面だけでなく美容面への対策にも非常に役立つと言えます。
しかし、いくつかのサプリメントを併用しているという人は、ビタミンAやビタミンDなど身体に蓄積して健康被害を及ぼす栄養素を過剰に摂取してしまう可能性があるので注意しましょう。
日本国内で流通しているサプリメントは厳密な検査をパスしたもののみですが、最近では海外の通販サイトを利用して海外製の薬を入手することも可能です。
中には有効成分がほとんど含まれていないことや健康に害を及ぼす物質が含まれていることもありますので、安易に海外の安価なサプリメントに手を出さないようにしましょう。
【漢方 サプリメント】してはいけない飲み合わせってある?
漢方薬やサプリメントは身体にやさしく、身体に悪影響を与えることはありません。また、市販薬も用法・用量を守れば強い副作用が出ることはほとんどないと言えます。しかし、安全と思われがちなこれらの「くすり」にも盲点があり、飲み合わせ次第では危険な副作用が生じることもあります。
副作用の現れ方などは個人差が大きいため、一概に「〇〇が起きる!」といったことは言えませんが、「くすり」を服用するときのNGな飲み合わせをいくつかご紹介します。
くすり服用時のNGな組み合わせ例
咳止めと「麻黄」
咳止めや麻黄にはエフェドリンと呼ばれる成分が含まれています。エフェドリンには気管支を拡張したり、咳を抑えたりする作用があると同時に神経を興奮させて血管を収縮させる効果があります。
このため、同時に飲み合わせてしまうとエフェドリンを過剰に摂取してしまい、寝つきが悪くなったり、血圧が上昇するなどの副作用が見られることがあります。
便秘薬と「貧血サプリ」
便秘薬にはマグネシウムが含まれているものがあり、貧血サプリに含まれる鉄分の胃での吸収を妨げてしまうことがあります。鉄分が吸収されにくくなるだけで健康に害を及ぼすことはありませんが、せっかく服用している貧血サプリの効果を発揮するためにも服用時間をずらすなどの対策を講じましょう。
風邪薬と「甘草」
風邪薬にはカフェインが含まれているものが多くあります。カフェインには血管収縮によって血圧を上昇させる作用があり、甘草と同時に服用することで血圧が非常に高くなることがあります。風邪薬を飲むときは、甘草が含まれた漢方は控えるようにしましょう。
【漢方 サプリメント】どういう人が漢方に向いているの?
漢方の種類は多く、様々な症状に効果を発揮します。効果に個人差はあるものの、病院を受診せずに自分で手軽に購入でき、副作用が少ないのも大きなメリットの一つです。
漢方の服用はこんな人におすすめ
・軽い症状が続いている
・病院に行く時間がない
・薬のアレルギーが起きたことがある
・できるだけ自然の摂理に任せて治療したい
・妊娠中や授乳中である
漢方は口当たりが苦いものが多く、効果もイマイチ信用できない… といった声があるのも事実。そんな人は、病院を受診するまでもないようなちょっとした体調不良などの際にぜひ漢方を試してみましょう。
成田亜希子先生
一般内科医。プライベートでは二児の母。
保健所勤務経験もあり、医療行政や母子保健、感染症に詳しい。
国立医療科学院などでの研修も積む。
日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会所属。