山田アリサさんってどんな人?
東京の一流レストランで「食材の味を引き立たせる最高の塩」と絶賛される塩がある。その塩とは、伊豆諸島の最南端に位置する人口170人ほどの小さな島、青ヶ島の特産品である、「ひんぎゃの塩」。
「ひんぎゃ」とは、地中から蒸気が噴き出す“噴気孔”を表す島言葉。
島を囲むミネラル豊富な海水を材料に、地熱のみを利用してじっくり時間をかけて作られる「ひんぎゃの塩」は、大粒で甘みがあるのが特徴。
今回紹介する山田アリサさんは、この「ひんぎゃの塩」を手掛ける塩職人。
−−塩職人になった理由は?
青ヶ島で生まれ育った山田さん。小さい頃は電気がなく、ランプ生活でほぼ自給自足の生活。娯楽もなかったという。
そんな環境のなか、彼女が目を輝かせたものは、島の大人たちがつくった芝居。
芝居に心を奪われた山田さんは、「いつかプロの舞台に立ちたい」と思い始め、20歳のとき、難関を突破し「文学座」の養成所へ入所。その後、劇作家・井上ひさしさんが立ち上げた「こまつ座」に入団。
しかし、10年経ってもチャンスをものにできず、両親の死にも直面し、失意のうちに青ヶ島に帰ることに……。
そんなある日、「一日で辞める男性もいる」というほど過酷な塩づくりの仕事に出合い、興味本位で始めてたそう。
山田アリサさんの「7つのルール」
さて、そんな山田さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…?
■1.釜場にいるのは20分まで
山田さんの仕事場である塩の釜場は、50度を超すサウナのような過酷な環境。そのため、こまめに休憩を入れることを意識している。
■2.内地から来た人は地熱釜料理でもてなす
内地から来た人には地熱を利用した釜でつくる料理を振る舞うのが山田さんのルール。自然の中で食べる、素材本来の味を活かしたシンプルな料理が島の人たちのパワーの源。
■3.塩の前では煩悩を捨てる
山田さんが塩をつくるときに大切にしていることは、煩悩を捨てること。良い塩をつくるために、邪念を捨て塩と向き合うのがポリシー。
■4.食品は冷凍保存する
天候の影響などで物資の輸送が滞ることもあるのが島の現実。そのため、食品は冷凍保存してストックしておくのが山田さん流。
■5.娘と必要以上に連絡を取る
高校がないこの島では、子どもは15歳になったら島を出て親と離れ離れになるのが定め。そのため、シングルマザーの顔をもつ山田さんは、絆を確かめ合うように娘と頻繁に連絡をとっている。
■6.塩は透明な袋に入れる
できあがった塩は、透明な袋に入れるのが山田さんのこだわり。その理由は、徹底した不純物チェックを行うため。
■7.青ヶ島の塩を日本一にする
たとえ周囲から「狂っている」と思われようが、この塩の魅力を伝えるために心血を注ぐという山田さん。そして、青ヶ島の塩を日本一にするのが夢。
次回の「7ルール」の放送は、8月13日(火)よる11時00分~。主人公は、ディズニースーパーバイザー・石川みなみさん。
Oggi.jpでは、今後も番組を振り返り、仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! ぜひチェックしてみてください♡