みなさん、こんにちは。
「クズ紳士」こと相席スタートの山添寛(やまぞえ・かん)と申します。
What’s about「クズ紳士」?→酒・女・ギャンブルに精通するクズ男な一面を持ちつつも、レディーファーストでスマートな立ち振る舞いができるまさにクズと紳士のハーフ、これぞ山添 寛最大のオリジナリティ!? クズと紳士の両面に精通するために、あらゆる男心を分析できるという特殊能力も完備している。
今回は引き続き、相方のケイさんについてのお話をさせてください。
ケイさんからは誕生日に何をいただいたのか
前回の第8回にて、僕とケイさんが誕生日が近いことで毎年プレゼント交換を行っているお話をしました。
ケイさんからは、これからの季節に活躍しそうな夏物のシャツをいただきました。ちなみにそのシャツ、僕への直接のリサーチなしで僕の好きなブランドを当てたんですよ。
というのもですね、僕が普段から使っているバッグを見てそのブランドをこっそりチェックし、そのブランドで僕の誕生日プレゼントを探したというわけなんです。
これはちょっと女性のみなさん役立つテクニックかもしれません。そのさりげなさに男としてはグッときましたからね。さすがケイさんです。ほんまに。
ケイさんへの借金をドカンと返したことで関係性に変化が!?
僕がケイさんに借金をしているお話はこの連載第7回目で詳しくお話させていただきました。
ケイさんのおかげで僕はこうして日々ギャンブルをたしなみながら楽しく過ごさせていただいているわけですが、毎月給料が入れば必ず「月々のご挨拶」という名の返済をしております。これはクズ紳士として当然のたしなみ。
その月によって返済額はさまざまなのですが、ついこの間の返済日に、今までよりもかなりの多額を一気にお返ししたんです。
そんなことがあった後、あるライブの打ち上げでケイさん含め芸人仲間とワイワイ飲んでいたんです。そのとき、芸人仲間のひとりがケイさんにこんなことを話しかけていました。
「そういや山添にお金貨しているんだって?」と。
こう聞かれたケイさんは「そうなんです。でもこの間、山添がかなり多目の金額を返済してきて…。このペースで返されたら、山添からの借金がなくなってしまうと思うんです」と寂しそうに話していたんです。
だから僕はケイさんに歩み寄り言いました。
「ケイさん、大丈夫ですから!」と。「限度額までの余白があるに過ぎません。まだまだお借りしますので安心してください」と。
女性に決して寂しい思いはさせない、これが僕のモットーです!
寂しそうなケイさんのお顔を見て思わず口にしたこのセリフ、男ならわかりますよね?
そうです。いかなるときも女性を寂しがらせてはいけません。だから僕は、ケイさんを寂しがらせないためにも今後もお金を借りさせていただきたいと思っています。
今まで女性に「もうお金は貸せない」と言われた男はこの世に星の数ほどいたでしょう。しかしですよ、「もう借りてくれないの?」と寂しがらせた男はどれほどいるでしょうか。
クズ紳士冥利に尽きますよね。
本当にこの方からお金を借りることができてよかった。そしてケイさんにも「この男に貸してよかった」という器でいられるよう、日々精進あるのみです。
これが相席スタートの秘められし絆のお話でした。
次回は「クズ紳士の心の動き」を方程式化することに成功いたしましたので、それを発表いたします。「なんだそれ?」、申し訳ございません。徒然なるままに綴らせてください。
撮影/菊竹規 構成/吉田奈美
山添 寛(相席スタート)
お笑いコンビ・相席スタートのツッコミ(ネタによってはボケも)、ネタ作り担当。男女の微妙な関係性やすれ違いを描くコント・漫才に定評あり。2016年M-1グランプリでは決勝進出も。令和に時代が代わったことをきっかけに「クズ紳士」な自分と向き合うように。