“物事に集中する”のではなく「集中状態をつくってから物事を行う」
大人になると、好き嫌いが明確になってきます。この作業は好きだけど、この作業は嫌い。この分野について学ぶことは好きだけど、この分野の勉強は嫌い。
たとえば、企画を考えることが好きな人は、アイデアを練っている時間は至福の時間であり、集中力も高いことでしょう。一度集中力が切れてしまっても、再度集中状態をつくることも難しくないはずです。
しかし、企画を立てることは好きだけど事務処理は苦手だという人は、使った経費の書類作成などはやりたくないはずで、手をつけられない、やり始めても気が散るということが起こります。
つまり、人間は好きなことは自然とスムーズに集中状態をつくり、継続させることができます。一方、嫌いなことにはなかなか集中できないものです。
しかし、これでは社会人として評価されませんし、成果に波が出てしまいます。仕事や勉強において、集中の波をなるべくなくし、平均して高い集中状態をつくることが、社会人としての絶対条件なのです、
集中するために大切なことは、メンタルによって集中を妨げないことです。つまり、「気分は乗らない、だけど、目の前のことには集中して向かうことができる」というパターンをもつことが大変重要になります。
では、どうすればいいのでしょうか。
まずは、「気分が乗る」→「集中する」という流れをつくってはいけないということです。これではなかなか集中力は高められません。
誤解を恐れずに言ってしまえば、「やるべきことに集中する」必要はないのです。そうではなく、「集中状態をつくる」→「やるべきことをやる」という流れをつくればいいのです。
こうすると、感情や気分に関係なく物事に没頭していくことができます。つまり、集中のルーティンを行うことこそ、集中して仕事や勉強を効率的に進められる秘訣なのです。
そして一度集中状態さえつくれれば、その後はどんなことでも質高く行うことができます。
だからこそ、集中のルーティンを駆使し、高い集中を維持した状態で物事に向かってみてください。
では、具体的にどのように集中状態をつくればいいのか?
これについては次回、「30秒以内でできる集中法」をご紹介します! お楽しみに♡
書籍『30秒集中法ーいきなり一点にすべての能力を集め、持続させるー』では、努力不要の「30秒のシンプルな集中術」について紹介されています。あわせてチェックしてみてくださいね!
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『30秒集中法ーいきなり一点にすべての能力を集め、持続させるー』(森 健次朗著:ワニブックス)
小学生から有名アスリート、会社員、経営者まで―― 「集中力」に特化して15万人以上を指導してきたスペシャリストが、「すぐに集中する」「集中状態を持続させる」ために、たった30秒以内でできる技術をご紹介。
■著者:森 健次朗さん■
株式会社集中力代表取締役。一般社団法人日本集中力育成協会代表理事。ミズノ株式会社社員時代、オリンピック競技ウエア(陸上、水泳)の日本及び世界各国の開発を担当。シドニーオリンピックで12の世界新記録を生み、注目を浴びた「サメ肌水着」世界特許の発明者。独立後、学習塾「元気塾」を開業し、小中高校生の受験指導に8年間従事。現在は、スポーツメンタル、脳科学、解剖学、関わってきた一流アスリートから学んだことなどを基に、ビジネスや学習で活かせる「リラックス法」「集中法」を体系化し、全国の企業、学校、スポーツチームを中心に、講演や研修、ワークショップを実施している。