面接結果を左右する身だしなみのチェックポイント教えます
転職活動の合否を左右する初対面の印象。面接のために服装や髪型に気を遣う人はいても、意外とバッグにまで気を遣っている人は少ないものです。でも、バッグはもちろん、靴やネイルまで、面接官は意外と細かいところまで見ています!
そこで、株式会社リクルートキャリアで数々の女性の転職コンサルティングを手がける、岩山笑子さんに、転職活動におけるバッグや靴の選び方についてうかがいました。
◆ひと目でブランド品とわかるものはNG
転職活動では職種関係なく、服装はスーツが基本なので、プライベートで使うようなカジュアルなバッグはNG。最近は仕事にトートバッグやリュックを使う方も増えていますが、スーツと合わせるのは避けてください。
年相応の大人な雰囲気を出したいからといって、ひと目でブランド品とわかるようなものもあまり良い印象を持たれません。「あのブランドを持っていた人ね」と面接の印象が引っ張られてしまうからです。特に女性の面接官の場合はブランド品が印象に残りやすいため、良くも悪くも目立ってしまいます。
価格帯が1万円から5万円くらいのもので、仕事用にも使えるバッグを選びましょう。色は黒、ブルー、ベージュ系など落ち着いたものを選べば、スーツ以外の服装でも違和感なく使えます。多少柄が入っていても、全体として落ち着いたデザインであれば問題ありません。
細かいところでは、丸っぽいフォルムのバッグよりは、四角いものを選んだほうが持つ人自身にもきっちりとしたイメージを加味でき、仕事ができそうな印象を得られる効果も。
◆A4サイズの資料が入るサイズを
面接は座って行うので、当然バッグは床に置いたり、椅子に立てかけたりすることになります。そのときパタッと倒れてしまうようなバッグは避けましょう。バッグは仕事の書類や資料を入れておくものでもあるので、大事な書類をぞんざいに扱う人のように見られてしまうからです。少し硬くてハリのある素材で、底板が入っているものであれば、床や椅子の上に置いても倒れません。
また、持ち物が少ないからといって、デザイン重視の小さなバッグも面接には向いていません。その場で資料をもらうかもしれませんし、後々も仕事で使うことを考えると、A4サイズの資料、パソコンくらい入るものを選びましょう。
そして、これはもっとも大切なことですが、仕事用ですでに使っているバッグが、これらすべての条件に当てはまるからといって、かなり使い込んでいることがわかるようであれば、別のバッグにしてください。
服装と同じく、第一印象を左右しやすいのは清潔感があるかどうかです。服装や髪型をせっかくきれいにしたのに、バッグがクタクタという状態だと、そのアンバランスさがかえって目立ってしまいます。転職を良い機会として買い換えましょう。
◆靴選びは迷ったら黒!
バッグ以外に気を遣うべきポイントとしては、靴はヒールありのパンプスが基本となります。できれば色は服装やバッグに合わせて選んだほうがいいですが、迷うのであれば黒が無難です。もちろん、靴も清潔感が大切ですので、ちゃんときれいにしておきましょう。
そして清潔感という意味でけっこう見られているのがネイルです。ネイル自体がNGということはありませんが、ネイルそのものが長すぎたり、デザインに凝りすぎていたりすると印象は良くありません。たとえ応募先の職場ではネイルをしている女性が多いからといっても、TPOをわきまえられない人に見られるので、控えめを心がけましょう。
転職活動では「これはNG!」というようなファッションのルールが明示されておらず、最近では「面接は服装自由」と言われることも増えています。とはいえ、本当に何でもいいわけではありません。特に転職活動では「ちゃんとビジネスマナーを守れる人かどうか」という点を見られています。
「初対面のお客様に会う際でも失礼でない格好」というイメージを持っておくと、バッグや靴の選び方でも大きく間違うことはないはずですよ。
企画/阿波賀 藍 取材・文/小山田 裕哉
TOP画像/(c)Shutterstock.com
お話を伺ったのは… キャリアアドバイザー 岩山笑子さん
株式会社 リクルートキャリア エージェント事業本部 ハイキャリア・グローバルコンサルティング部所属。
IT業界のキャリアアドバイザーとして約500人の転職実現のサポートを手がけ、2018年に現組織に異動。キャリアアドバイザー、クライアント双方にアプローチを行うコンサルタントとして担当。業務に合わせて、ITのハイキャリア女性の活躍支援を個人テーマに掲げて活動中。