嫌われない27年目の人生の歩き方
今あなたは何歳でしょうか。
30代前半? アラフォーに差し掛かるぐらい? それとも20代? 何歳でもOKです。でもちょっと仮定してみてください。自分は「27才」だと。
そしてこんなやりとりを思い浮かべてください。
「今、何歳なの?」
「えっと、27になりました」
「若いねー!」
はい。よく見る風景ですよね。私、ライター吉田もかつて27才の頃、幾度となくこの手のやりとりを繰り返したものです。
そして「若いねー!」と言われた際、脊髄反射的にこんな風に答えてしまったことがあったんです。
「いえ、全然若くないですよー。もうすっかりババアです」
その瞬間、
あ! あああああ”ーーーーーーーー~ーー!!!!!!
やってしまったーーーーーーーーああああああ!!!!!!!!!
と、心の中で絶叫したのです。もう死んでしまいたい! と。
それはなぜなのか…。
そう、私に「若いねー!」という言葉を投げかけた人が、私よりもはるかに「ババア」だったからに他なりません。
この時27才だった私はある種「加害者側」でありました。しかし40を超えた今の私は、「被害者側」として日々このやりとりにビクビクしているんです。
その謙遜が私を傷つける。
つい先日もありました。
仕事でその日初めて出会った若手編集者に「27才なんてもうおばさんですよ」攻撃を喰らったことが!
悪気がないのはわかります。はい。むしろ謙遜なんですよね。
私も27才の時、謙遜のつもりで言ったんですから!
ただ27才に「ババアなんですよー私」を喰らった後のアラフォーはどう立ち向かえばいいのでしょうか。
「そんなこと言ったら私なんてどうなるのよーあはは」
せいぜいこんな返答が関の山。
これは両者にとって不幸せすぎるやりとりです。
だって別に27才側もアラフォーを傷つけようなんて意図はないですし、アラフォー側も「苦言を呈するおばさん」みたいな行動をしたいわけじゃありません。
でもなぜこんな不幸が起きてしまうのか。それは「27才」という年齢の持つ何かしらの気づかざる立ち位置が関係しているのではないかと思ったのです。
27才はどんな年齢? 3つ考えてみた。
1.若さが失われつつあることを自覚しだす年齢である
大学を卒業し、働くようになって徐々に自分が年をとっていくことを自覚していきます。
後輩ができたり、体力が落ちてきて夜遊びができなくなってきたり、また友達が結婚したり子供ができたり。
そう、27才とは「若さが失われたことを否応なしに自覚する年齢」なのです。
2.世間の認識としては「まだまだ若い」というギャップがある
そして年を取り、40才を超えた頃に改めてこの「27才」という年齢に対峙してみるとどうでしょう。
あら不思議。…若い! めちゃめちゃ若い!
そう、圧倒的な若さを感じる年齢なのです。
3.自己認識と他者からのイメージが最も乖離している年齢である
1の自己認識と2の他者からのイメージ。この価値観の乖離が最も大きい年齢こそ「27才」だと思うのです。
やっぱり27才の立ち位置が難しい。
例えば「23才」ならどうでしょう。
1についていえば、年をとったと早くも思っている人もいるかもしれませんが、自覚としてもまだまだ若いという意識の人が多いはず。
2については「めっちゃ若い」これは確か。
しかし1と2の乖離は「27才」ほどないことがわかるのではないでしょうか。
他の年齢についてもシュミレートしてみてください。やはり「27才」ほど自己認識の若さと他者からのイメージの若さがこれほど乖離している年齢はないと思うのです。
これこそ今まで数々の不幸を生んできた理由! そう私は断言します。
ではいったいこのような不幸はどうすれば防げるのでしょうか。
次回、その解決方法をお教えします!
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吉田奈美
雑誌・書籍・webメディアライター・編集者。著名人インタビューや著名人エッセイ、恋愛、女性の生き方、旅、料理などの分野で活動中。吉田奈美名義の著書に『恋愛saiban傍聴記』(主婦の友社)。