価値あるお金の使い方を学びましょう
ファイナンシャルプランナーの石川福美(いしかわふくみ)です。突然ですが、「ライフマネーセンス」という言葉をご存知でしょうか? 実はこれ、私が所属する株式会社クレア・ライフ・パートナーズがつくった造語です。
「ファッションセンス」という言葉は、みなさんも使われますよね。洋服やバッグ、靴などをうまくコーディネートしている人を「ファッションセンスがいい」と言います。これと同じように、人生においてどのようにお金を貯めていくか? どのように使っていくか? などに関しても、一定程度の“センス”が必要であると、私たちは考えています。
■お金を貯める、使うを改めて考える
まずは、身近なお話をしましょう。みなさんはお財布をいくつ持っているでしょうか?
おそらく、ほとんどの方がひとつだと思いますが、ひとつのお財布でお金の使い方に種類や分別はつけていますか?
今回、私が提案するのは「お財布を4つ持ちましょう」というお話。もちろん、実際にお財布をあと3つ買い足すわけではありません(笑)。
簡単に言うと”お金を貯めようとした時、使うタイミングによって4つの時間軸に分けて考えましょう”ということです。そして、それぞれに適したお金の置き場所を選ぶことも大事なのです。
この4つのお財布とは、
「短期資金」
「中期資金」
「長期資金」
「緊急予備資金」のこと。
それぞれどんなお金なのか見ていきましょう。
〈短期資金〉
毎月使う生活資金。食費、家賃、生活費等が該当します。
〈中期資金〉
5年以内に使う、ある程度まとまったお金。引っ越し費用、旅行費用、マイホーム資金等が該当します。
〈長期資金〉
将来必要なお金。老後資金、子供の教育資金が該当します。
〈緊急予備資金〉
何かあった時にすぐ準備できる予備資金。万が一の病気やケガに備えるお金が該当します。
短期資金や緊急予備資金は必要になった時にすぐ現金として使えるよう、銀行に預けたり、保険に入ったりすることで準備する必要があります。投資を考えている方にとっては、これらのお金を投資にまわしてはいけません。“増える”ことよりも“すぐ使える” ことを優先すべきお金です。
一方、中期・長期資金については、すぐに使う予定はありません。“すぐ使える”ことよりも“貯める”ことを優先すべきお金です。目線を先に持ち、しっかり貯めていくことで、明るい未来を築くことができます。
何を優先に考えてお金を使うか、このバランスが非常に重要です。また、こうしたこともライフマネーセンスであり、自分の中に時間軸を設けることでセンスが磨かれていくのです。
次回は、このライフマネーセンスがなぜ必要なのか、詳しくご説明しますね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com
石川福美 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー兼エバンジェリストとして活躍(株式会社クレア・ライフ・パートナーズ所属)。自分自身の体調を崩し経済難に陥った経験や、日々のコンサルティング現場から学んだ効率的な資産形成・万一のリスク対策の必要性について、毎月開催の女性限定セミナーや各メディアにて、多くの女性へ向け発信している。