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2019.01.17

仕事関係先への連絡。文頭に「お世話になっております」は、絶対必要?【新時代のマナー】

ホテルマンとして活躍し、現在は接遇マナー講師として活動する古岡めぐみが、自身の経験をもとに仕事に役立つマナーや考え方を紹介します。今回は「新時代のマナー考」がテーマ。

古岡めぐみ

マナーを重んじて消耗するバカに学ぶ、新時代のマナーとは?

「マナーを重んじて消耗するバカ」と言われたら、「あれ? マナーって無駄なの?」とドキッとする方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「マナーを重んじて消耗するバカ」は、堀江貴文氏と西野亮廣氏の共著「バカと付き合うな」にあるバカの一例です。

では、今の時代を生きるためのマナーついて考えてみましょう。

■「お世話になっております」って本当に必要?

スマホアプリ
(c)Shutterstock.com

堀江氏は本書の中で、『世にはびこる「マナー」や「慣習」の大半は無意味』と書いています。本当にそうでしょうか?

例えばビジネスメール。一人一台スマホを所有する現代では、LINEやFacebookメッセンジャーなどSNSでのやり取りが主流という方も増えてきました。これらがなかったころから考えるとまさに今こそが新時代!

重視されるのは「テンポよく、簡潔に」。

「お世話になっております」など挨拶の慣用句は、PCメールのようにタイトルが見えないSNSでは本文の内容が分からない為、後回しにされる可能性があります。

また、丁寧な言い回しが、かえって読みづらさを引き起こす可能性もあるでしょう。

スピードを重視する人もいれば、礼節を重んじる人もいます。時代と共にビジネスツールや価値観も変わっていきます。「お世話になっております」が必要かどうかは、自分と相手の関係性と「相手が何を大切にしているか?」によって変わりますね。

■年賀状は出さない主義です

年賀状
(c)Shutterstock.com

元々、お世話になった方への「年始の挨拶回り」という習慣から始まったのが年賀状です。

平成が最後の年に、「年賀状は今年で最後にします」とか「年賀状は出さない主義です」と明言する人が増えました。年賀状のやり取りは昔に比べると激減し、これもSNSが普及した新時代の象徴と言えるでしょう。

日ごろお世話になっている方への感謝の気持ちは、対面でも年賀状でもSNSでも伝わります。

例えば、LINEであれば年始の挨拶だけではなく、その方に向けたメッセージを添えるだけで、グッと気持ちは伝わります。また、FacebookやInstagramであれば、自分の近況や想いなど多くの人にメッセージを届ける事が出来ます。やり取りによって、より親密な関係を作ることが出来るでしょう。

年賀状であれば、印刷だけのものより手書きで書かれたメッセージが添えられていると喜ばれます。

SNSで「明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」とコピペして作業になっているようなら、それは「マナーを重んじて消耗するバカ」になっているかもしれません。

年賀状で古くからの慣習だからと、やっつけ仕事になっているようなら、それも「マナーを重んじて消耗するバカ」になっているかもしれません。

対面でも「仕事だから」と面倒だと思いながら挨拶回りをしているなら、それも「マナーを重んじて消耗するバカ」になっているかもしれませんね。

大切なのは、相手を想い、自分の想いを伝え、これからの信頼関係を作っていくこと。そういった大切なこと、忘れていませんか?

「マナー」や「慣習」の大半は無意味』と言ってしまうと誤解を生んでしまいますが、「こう教えられたから」とか「それが当たり前だから」と意味も分からずにやっているマナーは新時代には無意味です。

人と人が共存していく限り、マナーはなくなることはありません。自分の主張ばかりする人が増える世の中になったら、それこそ争いで消耗してしまいますね。

どちらかが主張したり我慢したりするのではなく、相手も嬉しい、自分も嬉しい、お互いにとって意義のある時間を創っていきましょう!

TOP画像/(c)shutterstock.com

古岡めぐみ 接遇マナー講師

沖縄「カヌチャベイリゾート」や、大阪「大阪マルビル大阪第一ホテル」など、名だたるホテルでホテルマンとして勤務していた当時、お客様から多くの支持を集め、また後輩育成にも力を注いできたことを認められ、過去に社内表彰されること多数。現在は石川県を拠点に、これまでの経験をもとに接遇マナー講師とし て活動中。

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