年の初めに妊活プランを考えましょう
今年一年、どんな1年にしていこうか、と早速目標や計画を立て始めているのではないでしょうか。お正月はゆっくり休んで、今年も妊活にポジティブに取り組んでけるよう、少しずつ計画を立て始めてみませんか?
■そろそろ妊娠(妊活)を、と考えているあなたへ…
結婚などを機に、今年は妊活を真剣に取り組もうかな、と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんなあなたは、まず1年間、「タイミング法」を使った妊活をしてみましょう。
タイミング法とは、排卵日前後に性行為をすることです。アプリなどで排卵/生理の記録を付けて、排卵予測日を確認していきましょう!
この時、気を付けていただきたいのは、予測されている排卵日だけではなく、その前後もチャンスをつくる、ということ。「排卵日 〇/〇」という予測表示を見て、「その日だけ取り組んでいて成果が出ない」という患者様がいらっしゃいます。
しかし、本来記録だけで排卵日を確実に特定することは難しいため、その前後にもお二人でなるべく機会をつくることを心がけていただきたいです。
また、周期をより正確に把握するため、基礎体温の計測も習慣にしていきましょう。体温の計測は、なるべく朝いちばん、同じ時間に測るように心がけてくださいね。
※ただし、ご自身の年齢が妊活を始めるには少し高いという方や、もともと生理不順の方は、まずは病院を受診し、排卵状態を調べることをお勧めします。
■妊活2年目以降のあなたへ
1年ほど頑張ったけれどなかなか…という方は、一度病院での検査を検討されてみてはいかがでしょうか。
もちろん、1年できなかったからといって、必ず何かあるということではありません。しかし、まずはご自身の身体の状態や、うまくいかない原因を知ることは、とても大切なことです。これは、妊活に限った話ではありません。
どんな病気・症状でも、早期発見が何よりも大切になってきますよね。一般的な病気に関しては会社での定期的な健康診断などがありますが、不妊の検査も同じような気持ちで受けていただけたらと思います。
何もなければ安心につながりますし、万が一何か発見されたら、その時はこれからの妊活プランを担当医やパートナーと共に考えていけばよいのです。
お仕事をされている方ですと、なかなか時間をとるのが難しいと思いますが、一度お休みの日や夜間などを利用して受診されてみてはいかがでしょうか。
■数年間継続して頑張っているあなたへ…
何年も継続しているのに、なかなか思うようにうまくいっていない…当院にもそのような悩みを抱えた方が多くいらっしゃいます。
通院もしているのに、原因が分からなかったり、抱えいている問題の出口が見えなかったりすると、気持ちの面でも前向きに考えられなくなってきますよね。そこで、これまでと少し行動を変えてみるのはいかがでしょうか。
これまで、パートナーの方は検査をされたことがありますか? 男性側に不妊の原因がある可能性も十分に考えられます。もし、1度も受けたことが無いようでしたら、パートナーの方も検査をしてみることをお勧めいたします。
また、いつもと違う病院を受診してみることもおすすめです。病院によって、検査項目や症状の見方が変わってきます。これまでと違う角度から見ることで、新たな治療法が見つかるかもしれません。
行動を変える、ということは、何も積極的に動くことだけではありません。一度妊活を休んでみることも、改善につながる可能性があります。休んだだけチャンスが減ってしまう…という考え方もありますが、焦りやストレスなどの心の乱れは、子宮の周期の乱れにもつながります。少しの間だけでも妊活から離れることで、心と体のバランスを取り戻せるかもしれません。
今年一年も、皆さまにとって充実した年となりますよう応援しております。これからも、産婦人科の現場から最新の情報をお送りしていきますので、是非あなたの妊活プランの参考にしてみてください!
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医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。