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2019.01.08

初めての病院での不妊検査。内容や費用は? いつがベスト?【医師が考える正しい妊活】

婦人科系の悩みをテーマとした不妊治療の名医・杉山力一医師によるカラダの不調解決コラム。今回は病院での不妊検査について。

医師 杉山力一

不妊検査とは? その内容を知っておこう

妊活を始めて1年ほど。生理日を記録してタイミングを計っているけれど、なかなか結び付かない…そんな方は一度、病院で検査することをおすすめします。

どのような検査をするのか分からないと、なかなか1歩を踏み出せないですよね。

そこで今回は、当院(杉山産婦人科)を例に、その一部をご紹介いたします。

(c)Shutterstock.com

■初診の検査であなたの健康状態をチェック!

初診の際、まず受ける検査として、「血液検査」と「超音波検査」があります。

血液検査には次のような検査があります。

・感染症各種検査…貧血やHIV、肝炎などの疑いが無いかを調べます。

・クラミジア検査…クラミジアは10~20歳代に多く発症する性感染症の一つです。特に女性に多く、不妊の原因となる可能性もあるため、早期発見のためにも欠かせない検査です。

・AMH検査…これは、「卵巣年齢を図る検査」といわれています。今後の排卵できる期間が長いかどうかを測ります。

・TSH検査…TSHとは甲状腺刺激ホルモンのことです。甲状腺の異常が排卵障害や習慣流産につながる可能性があります。

まずは基本的な検査を受けることで、ご自身の健康状態をチェック! 普段の生活では気付くことが難しい症状を発見できるかもしれません。

(c)Shutterstock.com

■時期が決まっている検査は適切な時期に…

検査の中には、どの時期に受けるかが決まっているものもあります。これらの検査では、周期をしっかりと把握して、事前に検査の計画を立てることが重要です。

それぞれどのような検査で、どの時期に受けるものなのかを確認してみましょう。

《卵管造影検査》

これは、子宮内に造影剤を注入し、子宮の形や卵管の状態を確認する重要な検査です。生理中以外でしたら、基本的にはどの時期でも検査が可能です。

《子宮鏡検査》

この検査では、子宮に細いカメラを入れて、子宮の内部を直接観察するものです。胃カメラの検査のようなイメージです。タイミングは生理終了直後が望ましいため、生理開始直後に検査を予約されると良いでしょう。

《ホルモン検査》

ホルモン検査には、生理中と黄体期の2つがあります。妊娠において、様々なホルモンがかかわるため、それぞれの時期の検査が必要となるのです。採血により、ホルモンの分布量などを測定します。生理中は生理の2~5日目に、黄体期は排卵日より5~7日目に受けるようにしてください。

《フーナー検査》

この検査は、精子と子宮の頸管粘液の相性を確認するものです。この検査は、排卵期にタイミングをとってから約12時間以内に受ける必要があります。そのため、タイミングをとった翌朝には来院されることをお勧めします。

■気になる費用、補助金もチェックを!

検査を受けるにあたり、やはり気になるのは「費用」ではないでしょうか。前述した検査を一通りおこないますと、約6万円~7万円(税抜)となります。決して低い出費ではないですよね。

そこで、必ず確認していただきたいのは「補助金」です。たとえば、東京都内在住の35歳未満の女性の方でしたら、都から最大で5万円の補助金を受け取ることができます。

この補助を受けることができるのは、とても大きいのではないでしょうか。皆さんの住んでいる地域で受けられる補助金についてしっかりとチェックしてみましょう。

不妊にかかわる病気は、自覚症状がないものが多く、発見が遅れがちです。「検査を受けて、原因究明をすること」、そして「地域の補助制度について確認すること」で、正確な妊活プランを立てていきましょう。

※今回ご紹介した検査内容及び費用は杉山産婦人科を例とした目安となっております。病院ごとに異なりますことを予めご了承ください。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

医師 杉山力一

杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。

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