AKB48の結成当初から、社会現象となるまで絶対的なリーダーとして活躍した高橋みなみさん。10代の多感な時期に200名以上のメンバーを統括した彼女に、私たちが参考にできる“お仕事術”についてうかがいます。
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「察する」ことは絶対に無理。気持ちは言葉で伝えるべき!
自分がある程度仕事が出来てくると、仕事相手や後輩、先輩に求めてくることも増えますよね。
高橋:「役職によるとは思いますが、大いにあると思います。人がもがく時期はそれぞれですが、どんな時期でも、自分を客観的に見ることが大事だと考えています。自分はワガママになっていないか、相手にとって、この言葉はどう映るのか。そういうことを言葉に出す前にしっかりと考えることが何よりも大事なんですよね。今の10代20代って、わりと感情的な人が多いように感じるんです」
それはどうしてでしょうか。
高橋:「SNSのせいだと思います。LINEも、推敲せずにパッと送ってしまう人が多いんですよね。その言葉は、あとから1度読み返すだけで、“これは傷つける”とわかるのに、勢いで送ってしまう人が多いんです。そうならないために、送る前に一度自分の体の中にその言葉を入れてから、“本当に大丈夫か”と考えることをオススメします」
確かに、メールやLINEは、送ってしまえば消せないですからね。
高橋:「後に残りますからね。さらに、スピード感がすごくあるので、そのスピードに乗ろうと思うと、思ってもいないことを言ったり、キツイことを言ったりすることが多いので、しっかり考えてから送ることが大切だと思うんです」
高橋さんが“やってしまった!?”と思ったときに対処はどうしているんですか?
高橋:「う~ん…。最近は、そういう経験はないですね」
すごい!
高橋:「というのも、AKB48時代に、ひとつのミスがどれだけ大きいかということを、身をもって理解したからこそ、すべてにおいて考えるようになったんです。変なことを言えば記録として残るし、不用意に相手を傷つければ、その傷は残ります。だからこそ、言わなくちゃいけないときは、直接会って話すか、それが難しいのであれば電話をするようになりました」
言葉にして、顔を見て、声を通して伝えることが大事だと。
高橋:「そうですね。よく、女子は“察してくれ”と言うんですが、無理です。これは、無理です」
2回言うほど、無理なんですね(笑)。
高橋:「何度も言いたいです(笑)。人は人の気持ちを察することはできません。みんなはいろんな人たちと向き合っているわけで、常にその人と1対1なわけではないんです。そこで通り過ぎてしまう感情は気づかないことが多いので、“こう思っている”、“これは嫌だ”、“これは好き”、“お互い間を取ってやっていこう”という意思表示はしっかりと伝えることが何より大事だと思います」
気持ちは言葉にしなくては伝わらない。しかも、顔を見て、声に出して相手に伝えることが、理解へとつながる。当たり前のようでなかなか出来ないことをしてみることで、新しい関係が築けるかもしれませんね。
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NEW SINGLE『孤独は傷つかない』(発売中)
ライブではすでに定番になっている、作詞:秋元康&作曲:織田哲郎の楽曲『孤独は傷つかない』が待望のリリース。カップリングには、配信のみでリリースした映画『スマーフ2 アイドル救出大作戦!」日本版主題歌『瞳の扉』を歌い直し『瞳の涙(2017ver)』を収録。
高橋みなみ公式Instagram @taka37_chan
高橋みなみ公式Twitter @taka4848mina
文/吉田可奈 写真/安井宏充