AKB48の結成当初から、社会現象となるまで絶対的なリーダーとして活躍した高橋みなみさん。10代の多感な時期に200名以上のメンバーを統括した彼女に、私たちが参考にできる“お仕事術”についてうかがいます。
今の時代に女性がリーダーシップを取るときに何を大事にすべきだと思いますか?
高橋:「AKB48に在籍していた当時は、戦場に身を置いていたかの毎日を送っていたので、“これが大事”と意識してリーダーをしていなかったんです。でも、当時を振り返ってあらためて考えてみると、なによりも“コミュニケーション”を大事にしていたような気がします」
たしかに、どんな仕事も、お互いのことを知っていたり、仲が良いほうがスムーズに行きますよね
高橋:「そうなんです。どれだけ打ち解けて、仕事の話、または未来の話をできるのかということが大事なんです。相手に対し疑心暗鬼になっていれば、話したいことも話せないと思うんです。もちろん、無理やりコミュニケーションをとっても意味がありません。相手に思いやりを持ちながら、相手を知るという意識を持ち続けることは、今でもずっと大事にしています」
その距離の詰め方が難しいと思う人も多いと思います
高橋:「私も、いざまとめなければいけない立場になった時に、同期の子達、年下、年上の子がいたので、どうしていいかわからなかったんです。言葉を選ばずに言えば、どの世代の子達にも、良い顔をしつつ、指摘をしなくてはいけないんです。ただ、上から指摘をしたとしても、誰もついてきません。その人に対して、“尊敬の念や理解をしていないとちゃんと指摘をしてはいけない”と自分で思いながら、接するようにしていました」
それはまさに、“Oggi世代”に言えることだと思うんです。先輩もいれば、後輩もいる。仕事の責任もある程度任される世代である私たちは、どんなことを心がけたらいいでしょうか
高橋:「まず、人付き合いを面倒だと思わない方がいいと思います。私は現在26歳になり、お仕事するスタッフの方たちに同じ年代が増えてきたんです。今まではずっと最年少だったのに、こうやって同世代になり、どんどん後輩になってくるんですよね。その時に、お互いを知ることを最優先でやって行けば、どんどんいいものができるし、ステップアップにもつながるんです。正直、“しんどいな”と思うこともあります(苦笑)。でも、そこで相手を知る努力を辞めなければ、絶対にいい結果につながるんですよ。なのでみなさんも、できるだけその努力を忘れずにコミュニケーションを大事にすれば、どんなお仕事でも、さらに楽しくなると思います」
相手のことを知り、自分のことも知ってもらう。そこに尊敬の念があれば、いい仕事だけでなく、自分のステップアップにもつながる。そのために必要なコミュニケーションを、今日から意識してとってみてはいかがでしょうか。手腕は簡単には真似ができるものではありません。
NEW SINGLE『孤独は傷つかない』(発売中)
ライブではすでに定番になっている、作詞:秋元康&作曲:織田哲郎の楽曲『孤独は傷つかない』が待望のリリース。カップリングには、配信のみでリリースした映画『スマーフ2 アイドル救出大作戦!」日本版主題歌『瞳の扉』を歌い直し『瞳の涙(2017ver)』を収録。
高橋みなみ公式Instagram @taka37_chan
高橋みなみ公式Twitter @taka4848mina
文/吉田可奈 写真/安井宏充