ゴホゴホ、咳だけが続いてツラい…それは風邪ではないかもしれません!
周りでこんな咳している人いませんか?
発熱や鼻水など風邪のような症状は出ていないのに、ずっと喉に違和感があって咳が出る、喉が詰まるような苦しさがあって咳払いをしてしまう、なんてことありませんか? 風邪が長引いて…なんてこともありますが、風邪とは関係なく喉の違和感からくる咳が続く場合、原因は「気滞」かもしれません。
「気滞」とは?
東洋医学における体質の一つで、文字通り「気が滞っている状態」。現代で言えば、ストレスによる気詰まり状態。様々なストレスによって気の巡りがスムーズではなくなっています。
ストレスと一口に言っても、職場環境や人間関係で生じる精神的なストレスに限らず、季節の変わり目の気温・湿度・気圧の変化など、体が受ける外的な変化もストレスと言えます。この気の滞りによって喉に違和感を感じ、咳が続いている可能性があります。
喉に梅の種? 「梅核気」
ちょっと面白い名前ですが、気滞の症状の一つ、「梅核気」は梅の種が喉に引っかかっているような違和感を感じている状態のことを言います。
咳をして吐き出そうとしても取り除けず、飲み込むこともできない。これは検査しても何かが引っかかっている訳ではありません。気の滞りが喉の違和感となってあらわれているのです。
気の巡りを良くするおすすめ食材
気滞の症状を改善するには、原因となっているストレスの緩和と規則正しい生活が一番ですが、簡単に取り入れられる食材での緩和としては、良い香りがするものがおすすめ。みかん・柚子・グレープフルーツなどの柑橘類、ジャスミンティー、フェンネルなどのハーブ、ハーブティー、エシャロットや玉ねぎなども効果があります。
食材以外でも、好きな香りのアロマなどを取り入れるのもおすすめ。気の巡りと血の巡りは連動するので、血行が良くなるようなマッサージや、ゆっくりとお風呂に入るのも良いでしょう。ストレスの原因を断つのは難しいかもしれませんが、リラックスする時間をつくることで気の巡りは改善できますよ。
大木さと子 国際中医薬膳師
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー。国立北京中医薬学大学日本校卒。普段はメーカー勤務、よく食べよく飲むアラサーOL。ふだんメシをアップするinstagramにて、薬膳の情報も発信中。