駆除相談3,128件をもとに調査! 衛生害虫の実態が明らかに
ダニ、ノミ、トコジラミ…。これらの衛生害虫が最も出やすい場所はどこなのでしょうか。
今回、シェアリングテクノロジー株式会社が全国から寄せられた衛生害虫の駆除相談に関するデータ3,128件をもとに利用実態を調査を実施。
■衛生害虫が出やすい場所は「ベッドやマットレス」
まず、2015年5月~2018年4月の期間中に寄せられた衛生害虫の相談をもとに、衛生害虫が出やすい「家の中の場所」を調べると、「建物全体」(312件/37.1%)が最も多く、次いで「寝室」(285件/33.9%)となりました。
詳しい場所では、「ベッドやマットレス」(158件/47.7%)、「タタミ」(57件/17.2%)、「クローゼット、衣類」(31件/9.4%)などが挙がりました。「トコジラミ」は英語で「Bed bug」といわれるように、被害場所としてベッドやマットレスなどの寝具が突出していることが分かります。
■相談件数は7月が最も多いが、10月の秋まで続く
次に、「衛生害虫の発生時期」では、3,128件の相談件数のうち20.5%にあたる「640件」が、7月に寄せられた相談でした。
ダニなどの衛生害虫が好むのは、高温多湿の環境。日本では7月中旬まで梅雨によって湿度の高い日が続くうえに、夏に向けて気温も上昇。高温多湿になりやすい7月に衛生害虫の相談件数が増えるのは、必然なのかもしれません。
また、夏を過ぎれば衛生害虫の被害を心配する必要がないわけではなく、10月の秋まで被害相談は多く寄せられており、たとえ冬であっても衛生害虫の相談は一定数寄せられるそうです。
冬でも寝室で暖房器具と加湿器を併用する場合は、衛生害虫にとって繁殖しやすい環境条件を満たすことがあります。そのため衛生害虫対策は1年を通して考えておくことが大切。
■「チリダニ」に要注意! 衛生害虫の対策とは
ダニが及ぼす被害は刺すことだけではなく、「チリダニ」などの人を刺さないダニが人に悪影響を及ぼすことがあります。
梅雨の時期に産まれた「チリダニ」は秋になると寿命を迎えますが、その死骸が乾燥すると砕け散って空気中に舞い上がり、それが「アレルゲン」となり、体内に侵入することでアレルギー症状を引き起こしてしまいます。

衛生害虫が苦手とするのは、「低湿度」と「高温」。布団乾燥機などで寝具に熱処理を加えることで、衛生害虫を死滅させることができます。熱処理した後に掃除機をゆっくりかけて取り除けば、死骸によってアレルギーを発症するのを防ぐことができるはず。
衛生害虫の駆除は、高温多湿の夏だけでなく、1年中やる必要があるのですね。アレルギーを発症させないためにも、布団乾燥機を使って寝具の衛生害虫の駆除をするなど、定期的な対策をしていきましょう。
調査/シェアリングテクノロジー(生活110番/衛生害虫110番)
初出:しごとなでしこ