田中嘉織さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、東京・東中野にあるそうめん専門店「阿波や壱兆」の店主・田中嘉織さん。
田中さんのお店は、24時間営業というそうめん専門店には珍しい営業形態をとりながら、連日客足が絶えない大人気店。
その人気の秘密は、そうめんのイメージを覆す食感と、斬新なアレンジです。
そうめんに使われているのは、田中さんの故郷である徳島県の「半田そうめん」。一般的なそうめんの約1.5倍の太さがあり、コシのある食感が特徴です。
この特徴によってアレンジの幅が広がり、さまざまな味のそうめんを生み出し、お客さんの舌を唸らせています。
■飲食経験ゼロから39歳でそうめん専門店を開くことに
田中さんは、元々は貿易会社に勤務し、飲食店で働いた経験はなかったそう。
そんな田中さんが、そうめん専門店を開きたいという夢を抱いたのは、専門学校への進学を機に上京してきた18歳の頃。
故郷の徳島のそうめんを友人たちに振る舞ったところ「みんな喜んで食べてくれた」という。
その後、結婚と出産、離婚を経験し、シングルマザーに。当時小学生だった息子を育てながら、周囲の後押しもあり39歳の誕生日に、念願のそうめん専門店をオープン。
今年3月には2店舗目となるそうめん居酒屋をオープンし、話題を呼んでいます。
田中嘉織さんの「7つのルール」
さて、そんな田中さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…
■1.人が驚くそうめんを毎日作る
田中さんのお店では、定番メニューの5種類に加え、ある人気メニューが。それは、和・洋・中のジャンルにとらわれず、田中さんの独創的な発想から生み出される日替わりそうめん。田中さんは「そうめんじゃないみたい」とお客さんが驚く姿が見たいのだとか。
■2.料理には母の出汁を使う
多くのそうめんファンが集う田中さんのお店の味には、開店当初から変わらないこだわりが。それは、そうめんをどんな味のアレンジにするときにも、ベースには母の出汁を使うこと。そうめん以外にも、煮物・おひたし・ドレッシングなどに幅広く使っているという。
■3.サワーはトリプル
田中さんが飲みにいくときのルールは、酔えるお酒を量を抑えて飲むこと。食べることが好きでそれが勉強にもなるころからよく食べるため、すぐにお腹がいっぱいになってしまうのだとか。そのため、すぐに酔えるお酒を飲むようにしているそう。
■4.大工仕事は父に頼む
2店舗の店主になった現在も買い出しなどは自ら行うという田中さん。店内の改修作業は、業者ではなく、数十年前から趣味で日曜大工を始め、プロ顔負けの腕前をもつ父へ依頼。ほかにも、両親には徳島の特産品の仕入れなども手伝ってもらっているそう。
■5. 出汁の濃さはお客さん好みに
小田さんがそうめんを出す際にお客さんに必ず聞くこと、それは、出汁の好み。お客さんの好みに応じて、飲み干せるレベルの味に出汁の濃さを調整しているという。常連さんであれば味の好みはだいたい把握しているので、お酒の量によっても味を調整しているのだとか。
■6.息子に手作り弁当を持たせる
20歳になる息子へ欠かさずお弁当を作っているという田中さん。お店をはじめたときに息子に寂しい思いをさせたりしたので、罪滅ぼしの意味も込めて続けているそう。
■7.朝9時にお客さんを入れ替える
田中さんのお店は、24時間営業という営業形態であることから、夜通し飲むお客さんとランチタイムの家族連れや会社員との共存が難しいという問題が。考えた末、「朝8時までに入ったお客さんは9時には1回チェックして帰ってもらう」というルールを設定。これには心苦しいところもあるが、純粋にそうめんを食べにきてくれるお客さんにもゆっくり食べてもらいたいという。
食欲が減る夏に無性に食べたくなるそうめん。でも、田中さんが作るそうめんは、そんなイメージをも越えた存在になる可能性を秘めていますよね。これからも、どんなそうめんを作ってくれるのか楽しみです♡
次回の「7ルール」の放送は、7月24日(火)よる11時~11時30分です。2週に渡る夏のグルメSP! 第二弾は、三軒茶屋で行列のできるかき氷専門店を営む、伏野亜紀さん。
しごとなでしこでは、番組を振り返り、仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! ぜひチェックしてみてくださいね♡
初出:しごとなでしこ
そうめん専門店店主 田中嘉織
徳島県出身 48歳。2009年、39歳の時に東京・東中野に24時間営業のそうめん専門店「阿波や壱兆」をオープン。5種類の定番メニューに加え、独創的な発想で生み出してきた300種類の日替わりメニューが話題を呼んでいる。
上京後、故郷・徳島のそうめんを友人たちに喜んで食べてもらえたことから、いつか故郷のそうめんを食べてもらえる店を作りたいと考え、その夢をかなえた。現在は20歳の息子と一緒に暮らしている。今年3月には2号店のそうめん居酒屋をオープン。