生の本鮪を1本買いでさばき立てを食べられるお店が新宿のど真ん中にOPEN
前々回のブログからのつづき。
私の筋トレの鬼軍曹。
とにかく(しつこく? うるさく?)“体にとってイイもんだけ食べてください!”との指示が毎日のように飛んでくる。(まぁ、大食いの私、せめて量が減らせないなら、という気遣いでもあるのですが…)
さて、私にとって体にイイもんとは!?
歳とともに代謝が落ち、どんどん消費カロリーが減っていく。
→そんな女子には代謝アップがかかせない。
→そのためには脂肪を減らし、筋肉を増やすのが一番!
→そのためには筋肉の主成分を取るしかない。
ということでたんぱく質、それも脂のすくない良質な。
ううむ。。。。とそんな時に耳寄りのニュースが飛び込んできた。
「クロシマさん、生の本鮪を1本買いでさばき立てを食べられるお店ができました!」飲食業を渡り歩いてきたヤナイさん。その彼のオススメとあらば、ぜひ。
ということで行って参りました。それも都会のど真ん中新宿。そしてその新宿のど真ん中。ルミネエストを見下ろすロケーション。
このお店のウリはマグロのみにあらず。47都道府県から取り寄せられた、日本酒の数々。獺祭みたいな超銘柄品からスパークリングや梅酒まで。お魚の部位に合わせて変えて飲む、がオススメらしい。
夜が更けるにつれて色も変化していく、新宿のざわざわとした景色を眺めながらのカウンター席。
4人組の我々はさらに奥に通された。が、ちょーっと待った。その前に。
やっぱりマグロ一本買い? それも生のもの? ちゃんとゲンブツ、見ておきたい! ということで図々しく厨房にお邪魔しまーす。(もちろんトクベツ扱いです笑)
板長の森田さんが冷蔵庫から取り出してきた大きな塊。丁寧に水分取りの紙とラップで巻かれたその大きなブツ。
おぉーその大きな切り身を並べていくと、確かにマグロの胴体が現れた!
「真ん中の赤いところが血合いでその間に背骨があったのを取り除いて、そして左側が背の部分、そして右が腹の部分」と、板長が丁寧に教えてくださる。
惜しげもなく、真ん中をザックリと切ってくださると、、、
美しいピンクから赤へのグラデーションが!!!!
やっぱり月曜に水揚げされたばかりの生のマグロ。薄いピンクも美しいが、深い赤の血合いの脇の赤身部分。光があたると、宝石みたいな透明感。
余計な水分もなく、脂もしっかり乗っている。それを分厚い一枚、一枚に丁寧に切って並べて行く板さん。
もちろん食べ物なのだが、もはや波うつ美しい柄の連続にも見えてくる。そうこの一枚一枚が”本鮪の断面刺し”というこのお店の名物お刺身になるのです。
『同じ断面刺しでも部位によってさらに脂の乗りが違います』
「腹の方が脂が多く、背中は少ない」(人間とおなじやーん)
と、ただいま“糖質脂質恐怖症”真っ只中なクロシマはちょっと気になる。
「脂も多いんですかね???」
とその言葉を遮るように森田板長、自信に満ちたトーンで答える。
「大丈夫です、マグロの脂は体に良い成分ですから、たくさん食べても問題ありません!」
たしかに、良質な脂、とよく言われるものね。へぇええええ。
次に板長が取り出したのが大きなアタマの部分。
アタマは実は色々な希少部位の集まりだ。一番大きいのは・・・
マグロの頬肉。脂のサシが斜めに綺麗に均等に入っているのがすぐわかる。その他「ノウテン」「アゴ」…。
どこも脂の乗りが最高で、マグロ食べ比べの一番の醍醐味はアタマの中の部位なんだ。
出揃いました、希少部位のラインナップ。これこそ、数日前に水揚げされた生のマグロだからこそできる技。(なかなかこういう部位って見る機会ないですよね、みなさん。不肖クロシマ、みなさまのために突撃取材ですから)
って取材? とは言え、今日はこれを食べ比べ♩らーららー(笑)。ということでここからは、とにかくイチオシの3メニューをみなさま、ゴックン垂涎モノでご鑑賞ください。
カンパイと御通しの後はまずは看板メニューの「本鮪の断面刺し」。
大トロを頼まなかったにも関わらず、その甘さと口のなかでのとろけ具合はやはり冷凍されていない鮪だからか?
わさびの横にあるもの、わかりますか? 柚子胡椒です。柚子胡椒とマグロ、初めて食べた。これが相当イケる。
次のおすすめは「レアカツ」。名前の通り、中に火が通り過ぎないよう、絶妙のバランスで衣だけサクッと揚げてある。どうやら揚げる温度の調節具合が肝らしい。表面がサクサクで赤ワインのソースが綺麗に絡まる。
ここまで食べてもあれー、全然脂っこくない。胃にも持たれず、女子3人絶好調ばくばく。(ひとり男子のヤナイさん、どーぞどーぞと皆に自分の分まで譲ってくれる)
とうとう真打ちキタ〜!!!!!
「鮪5種とらえもんセット」。赤身、中トロ、大トロのほかに希少部位を盛り込んだ刺身盛り。今日の部位は(私がさっき見せてもらった)アゴとホホ肉。
なんと陶板にオリーブオイルを塗ったもので焼いて食べるのだった(初体験)。ホホ肉とアゴはちょっとしっかり目にでも火は通しすぎず。あとはお好みでさっと炙る。
オリーブオイルがパチパチと音を立て、熱くなったとこで、ジューと行きました。“これ、口の中でマジに溶けちゃいます♩おいしーい”と、ケイコが大喜びしたのは希少部位のアゴ肉。
もちろん他の部位も口に入れると舌の両脇に脂がふわっと染み渡り、舌の先のアゴが締まる感じ。自然に笑みがこぼれるのは多分、脂を感じて動く舌の動きのせいだ。
そしてこの頃私、クロシマは赤身にこだわっている。血にもなるし、低脂肪。
とは言え、ここの赤身は赤ではなくてまったりと光を均等に跳ね返す、密度の濃いピンクだ。歯ごたえもザクザクしてなくて、フワサク、って感じ。
おーいーしーい。
あー日本人。。。。って本当に美味しい人種だわ。もちろんお酒とのマリアージュも楽しみの一つ。清酒もたくさんいただきましたが、店長ドヤ顔の「讃岐クラウディ」。
そう、白いんです。甘酒のようなどぶろくのような、マッコリのようなテクスチャー。でもスッキリ。
これをそのまま、そしてソーダ割り、両方飲んだ消費家はもう、フワトロです。
女子3人大満足♩ これこそ“ザ・消費家”の真骨頂! マグロ希少部位全て食い尽くす、消費の夜。ヤナイさんにお礼を言いつつ、美味しくほろ酔いで帰路についたのでした。
早速帰ってから、マグロの成分をネットで再検索。鬼軍曹に怒られる前に理論武装しておかねば。と調べてみたら…さすが日本人のソウルフード? のマグロちゃん! 板さんがおっしゃっていたように見事な成分バランスでした。たんぱく質は多いし、炭水化物は少ないし、おまけにDHAに、EPA、葉酸などなど注目栄養素もたくさん! まさに“美容食”を再確認、なマグロだった!
ふふ、これならどんな鬼軍曹トレーナーも文句は言えまい。なでしこ女子のみなさーん、心おきなくお召し上がりいただけますよー! 6月19日オープンほやほや。
<DATA>
まぐろと酒 とらえもん 新宿東口店
住所:東京都新宿区新宿3-27-5 ケースリービル5F
電話:03-6457-7090
営業時間:【月〜金】16:00〜23:30、フードLo.22:30、ドリンクLo.23:00
【土日祝】15:00〜23:00、フードLo.22:00、ドリンクLo.22:30
定休日:無休
【編集後記】
魚へんに有と書くとまさに鮪、マグロ。
縄文時代の遺跡からもマグロの骨が出てくるという日本には常に我々のそばに“有る”魚。ところが今は世界的な日本食ブームと健康食ブームで、韓国や中国でもマグロが買い占められ始めているのだった!
な、ぬー!! 他の国に取られるくらいなら、我々なでしこ女子が食べずにどうする? 今でしょ!
#肉バルブームをぶっとばせー
#といいつつ実は肉好きクロシマ
#でも今回のマグロでかなり気持ち変わったかも♩
#結局最後に鉄火巻き(炭水化物)とチーズケーキ(糖質)食べちゃった! そして日本酒も…(糖質)(><:)
#外人さんが知ったら絶対喜ぶな
#個室やカウンターが多いからデートにもオススメ♩
初出:しごとなでしこ
黒島美紀子 MKシンディケイツ代表
消費家・商業マーケティングコンサルタント
アパレル、セレクトショップ・百貨店を経て独立起業して早や10年余。数々のお買い物の実践と失敗を繰り返し、ファッション、ビューティ、グルメ、ライフスタイルの動向を消費者目線で考察。また、世界各地の商業スペースやブランドをチェック、消費活動を通じたマーケティングを行い、企業と消費者を結ぶ。