アイコン研究所08
研究対象:【恋人との写真】の人
LINE交換をしたときに、最も驚くタイプのアイコンこそ、今回研究する“恋人と一緒に映っている写真”をアイコンにするパターンです。
これは非常に少ないパターンなので、今回はLINEに限定せず、FacebookやTwitterなどほかのSNSアイコンの場合も含めて考えてみましょう。
さて、まずはなぜ驚くのか。それは自己開示も甚だしいからです。
10代のうら若き世代ならまだしも、社会に出ている立派な大人が自分以外の誰か、しかも異性と一緒に映っている写真を当たり前のように見せてくるその感覚がまず理解できません。
仲のいい友達ならまだしも、仕事で少し関わった程度の人と連絡先交換してみてたどりついたアイコンがこのパターンだったら、本当にギョッとします。
まず思うこと。“こいつ誰だよ”。
私はあなたと連絡先を交換したのであって、その先にいる誰かとまではまだ交わっていないんです。
しかしアイコンに一緒に載るほどの“濃厚で濃密な誰か”もろとも受け入れなければならないようなあの感じ。
そう、思い出しましたが小学生のころ、仲良くなった同級生と休日に遊ぶ約束をしたその待ち合わせ場所に、当たり前のように一緒に佇んでいたその同級生の双子の姉。
有無を言わせない圧倒的な“ニコイチ”感に当時の私は大変混乱したものです。そのときの混乱を思い出させるのが“恋人と一緒に映っているアイコン”なのです。
そんな受け取り手を置いてけぼりにしたアイコンを設定した持ち主とはどんな人物なのでしょうか。
恋人との2ショットをプロフィールに使う人には警戒せよ
大きく分けて2パターンに分類されるかと思われます。
1.“とことん無頓着”タイプと、2.“とことん粘着質タイプ”です。
そう、同じアイコンの使い手でも、その中身は真逆の性質を持っている可能性があります。
1.とことん無頓着タイプと、2.とことん粘着質タイプの見分け方は簡単ですよ。
ざっくりおおざっぱで人に興味があまりなさそうであれば前者、最初から興味をもって質問をしてきたり、自分はこういう人間であると説明してくるようだったら後者です。
いずれにせよ、彼らと一緒にいると“自己開示の方法がちょっとなんか違う”と違和感を覚えます。
1.無頓着タイプはいきなり距離を詰めてきたかと思えば、急に立ち去って行ったりすることがよくあります。
そうですね、知り合ってすぐに意気投合して朝まで盛り上がって飲んだにもかかわらず、翌日会ったらそんなことがなかったかのようにリセットされたりします。
一緒にいると振り回されてしまうことが多く、それが一般の感覚からすると非常に疲れることも。
また2.粘着質タイプは自己開示のタイミングが性急です。
自己開示をするまでは多少躊躇し、じっくりと相手を観察しますが、“こいつはいける”と思った瞬間、自分の過去の恋愛遍歴や複雑な家庭環境、ヘビーな性癖の話など知り合って間もない関係性でもとことんオープンにしないと気が済みません。
そして相手にもそれを望みます。当然一緒にいるとペースが乱され、疲れます。
そうなんです。
恋人と一緒のアイコンの人たちは、ベースの性格に大きな違いがあれど、どちらも“一緒にいてものすごく疲れる”人々。
なのでこの手のアイコンの人を見かけたら、警戒感マックスにしておいて損はありません。次回もさまざまなアイコンについて観察し、そして分析しようと思います。
初出:しごとなでしこ
吉田奈美 writer
女性誌を中心に、タレントインタビュー、恋愛企画、読み物企画、旅企画、料理企画などを担当。著書に『恋愛saiban傍聴記』(主婦の友社)も話題に。