助宗佑美さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、講談社の少女漫画雑誌「kiss」「ハツキス」の漫画編集者・助宗佑美さん。
ベテランから新人まで約20人の漫画家を担当し、テレビドラマ化された東村アキコさんの「東京タラレバ娘」や「海月姫」など数々の人気漫画を世に送り出しています。
また、プライベートでは、7年前に結婚した同い年の夫、5歳の息子の3人暮らし。夫は、息子が生まれる2週間前に仕事を辞め、現在はパートをしながら家事と育児をメインで担当し、助宗さんを支えているのだそう。
現在は敏腕編集者として活躍中の助宗さんですが、小学生時代から読書好きで、成績も優秀。しかし、実は10代の頃から「自分には個性や才能がない」と悩んでいたこともあったのだとか。
そんななか、「自分の好きなことを仕事にしよう」と考え、大学卒業後、講談社に入社。12年間、少女漫画雑誌を担当しています。
助宗佑美さんの「7つのルール」
さて、そんな助宗さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…
■1.男の友人は作らない
担当する漫画家と二人三脚で少女漫画を作り出すなか、時には、漫画家が参考にできそうな女性がときめく男性の仕草などを意見することも。その際、「こんな男性がいたらいいな」というフィクションの中の理想の男性像を保つため、男性の友達はつくらないようにしているのだとか。
■2.メール・LINEは即レス
「漫画家に余計な負荷を負わせたくない」ということをポリシーにする助宗さん。会議や漫画家との打ち合わせの合間にもメールをチェックし、即レスを徹底。漫画家も「担当編集者の中で一番レスポンスが早い」というほど。スケジュール管理も綿密です。
■3.何時に帰っても朝7時に起きる
7年前に結婚した夫が、家事や育児をメインで担当。助宗さんは、遅くまで仕事に打ち込むことが多く、帰宅すると息子は寝ていることも多いのだとか。そのため、朝は早めに起床し、家族3人で過ごす時間を大切にしているのだそう。
■4.財布の紐は握らない
主に“妻が外で稼ぎ、夫が家を守る”というスタイルをとる助宗さんには、こだわっているルールが。それは、お金の管理に口を出さないこと。「家庭をまわすうえでの分担や役割が違うだけだけだから、『自分が稼いだお金は自分に権利がある』という考えはしない」という。
■5.服は夫に選んでもらう
なんと、助宗さんが持っている服のほとんどは、夫が選んだものなのだとか。夫いわく、助宗さんは「どんなものでもいいところを見つけるのが上手」なのだとか。そんなところも編集者としての強みなのかもしれませんね!
■6.担当漫画家の人生プランを考える
担当する漫画家がベテランであろうが、その人にとっての最善を考え、躊躇なく意見をするという助宗さん。漫画家が才能を発揮し続けられるように、収入や人生プランまで一緒に考えることも。
■7.個性は無くても良しとする
強い個性をもつ漫画家と接するなか、個性がないことに悩み続けていた助宗さんの考えは一変。「漫画家の個性を受け止める力が必要なのであって、自分が個性的である必要はない。漫画家の苦手な部分を自分が担い、支えることで、アーティスト性を伸ばしてもらいたい」と考えるに至ったのだそう。そしてそのとき、いままで自分がしてきたことを肯定できたのだとか。
他者と比較して「自分には個性がない」「才能がない」と悩んでいる人もいると思いますが、そんな人たちを勇気付けるような、ステキなお話でした…♡ 助宗さんの言うとおり、そんな性質が逆に強みになる仕事もたくさんあるのかもしれません。
文/かわはらりな
次回の「7ルール」の放送は、5月1日(火)よる11時~11時30分です。主人公は、アメリカのヒューストン・バレエ団で単身活躍中の世界を魅力する若きバレエダンサー・飯島望未さんです。
しごとなでしこでは、様々な分野で輝いている女性たちに密着! 番組を振り返り、仕事をする女性たちへのヒントを見つけていきます! ぜひチェックしてみてくださいね♡
初出:しごとなでしこ
漫画編集者 助宗佑美
静岡県出身 34歳。大学卒業後、2006年に講談社に入社。入社以来、Kiss編集部に所属し、女漫画雑誌「Kiss」「ハツキス」の編集者を務める。「コミンガビヨリ」の高須賀由枝、「東京タラレバ娘」「海月姫」の東村アキコ、「カカフカカ」の石田拓実、「メイクはただの魔法じゃないの」の六多いくみなど、ベテランから新人、デビュー前の漫画家の卵まで20人を担当。2011年に結婚。5歳の息子、同い年の夫との3人家族。