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LIFESTYLE

2018.03.28

渋谷に誕生した「turn table」と「hotel koe」から見る、新しいホテルの楽しみ方

渋谷に誕生したふたつのホテル。このホテルに共通することは? 消費家・商業マーケティングコンサルタント 黒島美紀子さんが見た、新しいホテルの楽しみ方をご紹介。

渋谷にまったく新しい2つのホテルが誕生

ちょっと前の話になるけれど、2月の頭に、立て続けに不思議な案内が私に舞い込んできた。

ひとつはアパレルの会社のエンドーさんから。
もうひとつは建築クリエイター・キイちゃんからの案内で、徳島県が立ち上げる???

さて、このふたつの共通点は???

そう、どちらも宿泊施設のオープンだった。それもどちらも渋谷にできるという。

桜の季節の今、外国からたくさんの観光客が日本に来ているし、2020年のオリンピックを目前に、海外からの来訪は増えるばかり。ホテルの需要も高まるばかりなのである。

ふむふむ、気になるぞ宿泊施設事情! ということで行ってきました、内覧に。

◼︎新しいホテルの楽しみ方_1:「turn table」

薄曇りの土曜の昼間、渋谷近く、神泉駅から数分のビル街の一角にその徳島県が運営するそれはオープンしていた。

細い道がクネクネしている昔ながらの飲み屋街のはずれ住宅街のはじまり。

桜の木が植えてあるだけの小さな公園の横、奇跡的に気持ちの良い眺めが楽しめるその宿泊施設の名は「ターンテーブル」

turn table

昼間だからきっと空いていて、クリエイティブディレクターのキイちゃんともゆっくり話せるだろう、なんて目論見は全くハズレ! 驚くほど大盛り上がりしていたのだ。

1階のバル&マルシェエリアでは、昼からクラフトビールが振る舞われ、徳島のお野菜を使ったホテル自慢のお料理が並ぶ。

バル&マルシェエリア

2階のレストランエリアもこの通り大盛り上がり。大きなテーブルを囲んでみな楽しそう。あちこちで新しい会話が生まれている。

レストランエリア

ということで、早速上層階のお部屋を拝見。可愛い色使いとオリジナルのペイント柄使いで、どこか新しくもクラシックな佇まいのある懐かしいスペシャルルーム。

部屋

下の写真をよく見てください! なんと、ベッドが互い違いになっていて、最大10人まで寝られるんだとか。

ベッド

そして、途中には都会の真ん中で青空を仰げる、くつろぎデッキもあった。

デッキ

さらには、宿泊者が集える大きなテーブルのあるパントリー。ここでビール片手に他の宿泊者と仲良くなれそう。

パントリー

アクセントカラーのオレンジと柔らかいダウンライトの聞いたモダンな配色のホテルの廊下。

廊下

ちなみに、ここはドミトリー型の宿泊設備がメイン。昔の寝台列車のような個室ベッドが並びます。今ドミトリー型はバックパッカーたちにも大人気なんだとか。

ドミトリー

▶︎turn table

◼︎新しいホテルの楽しみ方_2:hotel koe

お次の宿泊施設は、hotel koe。

koeというアパレルブランドの名前がついたホテルだが、こちらはかつてパルコパート2があった公園通り沿いにある。

hotel koe

この日も夜のレセプションは大盛り上がり!1階エントランスから2階のファッションフロアに続く大きな階段に目を見張る。

レセプション

そう、イベントの時とかはここが客席になる。この夜もおしゃれな人で階段はいっぱい! 2階に上がる隙間もないくらい。

レセプション

2階にはアパレル以外にも東京ならではのオリジナルお土産がずらり。海外からのお客様にはとても嬉しいかも。

オリジナルお土産

3階の宿泊ゾーンにも潜入してみたが、雰囲気は一変!

ダークで落ち着いた客室はお洋服やさんらしく、S・M・L・XLでサイズ表示! そりゃ一番大きな部屋覗くでしょ!

と入った部屋Lサイズのお部屋。モノトーンに包まれた大きな空間は下のフロアとうってかわって静謐な空気に満ち溢れていた。

部屋

続いて、XLのお部屋。和の畳間とラクジュアリーでふかふかんソファリビングとの絶妙なマッチ。茶室もイメージソースだという。

100平米もあるのに定員は2名。二人だけの濃密でプライベートな時間をすごす、そんな異空間もたまの贅沢にはいいのかも。

和の畳間

このホテルにも宿泊者専用の美しいバーとくつろぎのアートスペースもあった。宿泊者でないと味わえないのが憎らしいわ…(笑)

アートスペース

ところで、このホテルの宿泊者への最大サービスが面白い。なんと、2階のファッションゾーンは閉店した後でも、宿泊者は買い物ができるという。

なぜ? どうして? 実はこのセルフチェックアウトの仕組み!

あ、トップスが足りなかった…なんだか肌寒いや…明日朝早いのに、お土産わすれた…! そんなあわてん坊のトラベラーに抜群の仕組みなのです。

ちょっと先の世界を感じる。これからの世の中、こうなっていくのかなー。

セルフチェックアウト

▶︎hotel koe


後日また、ふたつの施設にお邪魔してきた。どちらも楽しく盛り上がっていたけれど、はたと気づいた。

これって宿泊者のためのもの? いや違うのでは…。

ホテルはその役割というか立ち位置がすっかり変わってきている。冒頭にも言ったけれど、トラベラー需要は高まる一方だけれども、なんかそれだけのために、これらのホテルは登場している感じではない。そう、我々みたいな日本で日々の生活を送る人たちの中にポッと現れるホテルなのだ。

✔︎大きなテーブル、皆で横に並んで食べるコミューナルテーブル
✔︎キッチンまで見通せるダイニングスペース
✔︎カジュアルで堅苦しくないラウンジスペース
✔︎焼きたてのパンやレストランでも使っている特別な美味しいお野菜やグローサリー
✔︎仕事で長居してても気にならないWiFiやコンセントのサービス

「そうだ、ちょっと美味しいもの食べに行こう」

「そうだ、ちょっとくつろぎに行こう」

今までのホテルとは違って、今どきのホテルはわざと大きなラウンジスペースを擁し、“普段使い”を“普段からそこにいる私たち”に提案している。

“泊まらなくてもいいんだよ、ここで集ってたら、何かが生まれるかも”。

今までは旅先や晴れの舞台でしか利用しなかった、ホテル。でもこれからのホテルはもっと身近に寄り添ったコミュニティの中心なのだ。

泊まらないホテル・何もしないホテル。

#これからはコミュニティや文化の発信はホテルから
#アメリカのホテルの話もしたかったけど長すぎて無理

ホテル

初出:しごとなでしこ

黒島美紀子 MKシンディケイツ代表

消費家・商業マーケティングコンサルタント
アパレル、セレクトショップ・百貨店を経て独立起業して早や10年余。数々のお買い物の実践と失敗を繰り返し、ファッション、ビューティ、グルメ、ライフスタイルの動向を消費者目線で考察。また、世界各地の商業スペースやブランドをチェック、消費活動を通じたマーケティングを行い、企業と消費者を結ぶ。


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