鼻かみティッシュ、ふつうに捨ててない? 捨て方次第でウイルス飛散に!?
鼻をかんだあとのティッシュには、ウイルスと戦った白血球などの残骸や、ウイルスのかけらなどが沢山! 膨大な風邪ウイルスが含まれている感染源の塊のようなものです。
鼻をかんだあとのティッシュを机の上に放置すれば、乾燥したウイルスが空気中に飛散するリスクも上がります。
■鼻かみティッシュは、フタ付きゴミ箱の奥に押し込んで!
では、鼻をかんだティッシュ、どう処分したら適切なのでしょうか。
鼻をかんだティッシュの理想的な捨て方は、まずフタ付きゴミ箱を選ぶこと。ゴミ箱の表面寄りではなく、隙間を見つけて奥の方に捨てましょう。
フタ付きのゴミ箱がなければ、ビニール袋に入れて縛ってから捨てるのも◎。
とくに子どものいる家庭では、お子さんが遊んでティッシュの入ったゴミ箱を倒してウイルスを飛散させる可能性があります。ビニール袋は家庭内感染を防ぐ意味でも有効です。
そして、捨てた後は手指衛生をきっちりと行うことが大切。医療現場で手指衛生が重視されるのは、「鼻水や唾液などの体液は感染源である」という前提があるからです。
日常的に手洗いを心がけ、感染源となりうる原因を防ぎましょう。
ウイルスをまき散らさない! 4つの咳エチケットって?
医療従事者や飲食業従事者、保育園や幼稚園の職員にとって、ウイルスをまき散らすことは許されない行為。
自分のくしゃみやせきにウイルスが含まれているのを前提に、周囲にそのウイルスをばらまかないよう、「咳エチケット」の4行程を徹底しましょう!
・マスクの着用
・せきやくしゃみをするときは、ハンカチやティッシュで覆う
・フタ付きゴミ箱へのティッシュなどの破棄
・手を洗う
せきを防ぐことが目的ではなく、すべては周囲にウイルスを撒き散らかさないための配慮。できる限り拡散を防ぎ、最後に手を洗うことで完結します。
何気なくしているせきやくしゃみ…そしてティッシュの捨て方の所作に、その人の周囲への配慮が現れます。インフルエンザや風邪が大流行している今、良識ある人としてのエチケットとして、気をつけて。
初出:しごとなでしこ
教えてもらったのは…医師・医学博士・MBA 裴 英洙(はい えいしゅ)さん
医師・医学博士、MBA。ハイズ株式会社代表取締役社長。1972年生まれ。 医師として臨床業務をこなしつつ、臨床の最前線からのニーズを医療機関経営に活かすハンズオン型支援を行なう。 最新著書『一流の人はなぜ風邪をひかないのか?』(ダイヤモンド社)2018年2月21日発売 1,500円+税