仕事をヤル気満々になっている部長に「部長! 素敵な機会なので、僕も勉強したいです。お手並み拝見です~」と、にこやかに声をかけたあなたの同僚。
すると……、みるみるうちに部長の顔色が変わりました。
さて、部長の顔色が変わったのは、いったいなぜでしょう? 部下が期待してくれて、嬉しかったから? それとも、失礼な言葉をかけられたから?
日本語の「いま」を見つめる国語辞典『大辞泉』が発信しているクイズで、ことばセンス&知識に関して自己点検してみましょう。「間違いやすい表現」をマスターして言葉・表現に自信をもてるビジネスウーマンに♪
【問題】
「よい機会ですので、部長のお手並み拝見いたします」この文章は正しい? 誤り?
1.正しい
2.誤り
正解は?
2.誤り
「お手並み拝見」を、目上の人に使っている点が間違いです。
【ことばの総泉挙/デジタル大辞泉】では80%の人が正解していましたが、20%、つまり2割もの人が正しいと思ってしまっています(2018年2月13日現在)。
「お手並み拝見」の使い方が誤っています。「拝見」は、自分が見ることをへりくだっていう言葉で、文法的には正しく使用されています。ただし、この言い回しは、皮肉を込めて敬語を用いたものなので、目上の人に言うのは失礼にあたります。
※ ※
おてなみ‐はいけん【御手並(み)拝見】
相手の腕前や能力がどれくらいあるか拝見しよう。相手をやや見下した言い方。
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
【もっとことばの達人になりたいときは!】
▶︎ことばの総泉挙/デジタル大辞泉
初出:しごとなでしこ