会社員の方も必要な場合も？「確定申告」のキホン
前回の記事では、「年末調整」についてご紹介しましたが、フリーランスとして働く方や、会社員の方でも「確定申告」が必要になる場合もあることを説明しました。
毎年年明けになると「確定申告」の話題が溢れるけれど、実際よく分からない！ なんて方にとっても、実は必要になる場合もあるかもしれません。
「確定申告」をすることで税金が還付される場合もあるので、申告漏れは避けたいですよね。今回は、そんな「確定申告」について、キホンをチェックしていきたいと思います♡
「確定申告」ってそもそも何？
言葉はよく耳にする「確定申告」。特に会社員の方は、「年末調整」で会社が所得税の計算をしてくれるので、確定申告は何が異なるの？ と疑問をもった方もいるかもしれません。
「確定申告」も、会社が行ってくれる「年末調整」のように、所得を確定させるという意味合いを持ちます。1月1日～12月31日までの申告する前の年1年間の所得税を自分自身で計算して税務署に直接提出する、というものです。
特に会社にお勤めの方は、「会社がやってくれているから私は関係ない！」と思われがちですが、実は年末調整をした方でも「確定申告」をすることで払いすぎた税金が還付される可能性もあるんです。
「なんだかやっぱり難しそう」と思われる方も多いかもしれませんが、やってしまえば意外と難しくないですよ。
まずはどんな方が必要なの？ という点からチェックしていきましょう♪
「確定申告」が必要な人って？
■「確定申告」が必要な人
・フリーランスで働く方、自営業の方
・年の途中で退職された方
・2カ所以上から給料をもらっている方
・給与所得以外の所得が20万円を超える方
・年間の医療費が10万円を超えた方
・年収2000万以上の給与所得者の方
・住宅ローンを返済している方（会社員であれば年末調整で可）
・生命保険、個人年金、地震保険などに加入している方（会社員であれば年末調整で可）
・ふるさと納税を行い、「ワンストップ特例」を適用していない方
などが当てはまります。
また、会社員の方でも知っておきたい「特定支出控除」と呼ばれるものもあるので、要チェックです！
会社員の方でも使える可能性アリ！「特定支出控除」って？
実は、確定申告の項目の中には、会社員の方でも所得から経費として落とすことができる可能性のある「特定支出控除」と呼ばれる項目があります。
これは仕事に関わる「資格取得費用」や「接待交際費」等を自分自身で一定額以上支払った場合、確定申告をすることで経費として所得から引かれ、税金分が還付される仕組みとなっています。
「特定支出控除」として当てはまる項目の中には、業務に必要な資格を取る為に自費で専門学校や大学院等に通う授業料等が当てはまる「資格取得費」、本屋新聞、雑誌の購入費用等にあたる「図書費」、お客様や営業先への接待費や差し入れ代等を自費で払った場合に当てはまる「交際費」、また仕事用のスーツや制服等衣類を自費で購入した場合の「衣服費」など様々な項目があります。
ただ、「一定以上の自己負担分が必要」、「領収書や会社からの承認が必要なケースもある」といった規定もありますので、「今年は自己負担分が多かった…」なんて思い当たる方は、是非詳しい情報もこちらからチェックしてみて下さいね。
今回は、「確定申告」についてご紹介しました。
会社員の方でも確定申告をすべき項目の中に「医療費控除」もあげられます。病気やケガの治療費のほかにも「これも申請できるの？」なんて見落としがちな項目も意外と多いと「医療費控除」。
次回は、そんな「医療費控除」についてご紹介していきます。
初出：しごとなでしこ
花田浩菜 ファイナンシャルプランナー
学生時代からCanCamなどを中心に読者モデルを始める。大学卒業と同時に金融関連会社に就職し、その後フリーランスのファイナンシャルプランナーに。現在は月刊誌やweb上で連載を持ち、様々な媒体で女性のライフスタイルを大切にしたマネーコラムや経済情報を発信中。趣味は旅行と食べ歩き。instagram→hanadahirona
