室井麻希さんってどんな人?
今回ご紹介するのは、H&M PRマネージャー・室井麻希さん。
スウェーデン発のH&Mは、低価格かつファッション性の高いデザインで人気を集め、現在、世界68ヵ国で約4500点を展開する、世界第1位のファストファッションブランドです。
室井さんは、そんなH&MのPRマネージャーをしており、H&Mが日本で行う広報活動はすべて室井さんのチームが担っています。
「PEACH JOHN」での活躍が目に留まり、ヘッドハンティングされ、現職へ
中学生の頃から英語が得意だった室井さんは、将来海外で働くことを夢見て、英語教育に力を入れている国際基督教大学に入学。しかし、英語のクラスが1番下のランクになってしまいショックを受けたそう。
この時味わった挫折をきっかけに、交渉力やプレゼンテーション力の重要性に気付いた室井さんは、外資系の広告代理店に就職し、戦略プランニングを担当。
その後、アジアに興味をもった室井さんは、香港や中国などの海外進出に力を入れていた下着ブランド「PEACH JOHN」に転職し、マーケティングPRマネージャーとして勤務。
そこでの活躍が目に留まり、H&Mからヘッドハンティングされ、2012年から現職に就いたそう。
室井麻希さんの「7つのルール」
さて、そんな室井麻希さんが「いつもしている7つのこと」=「セブンルール」とは…
1.あえて敬語を使わない
初対面の記者に対しても、あえて敬語ではなくカジュアルな言葉を使う。H&Mらしく、接しやすいコミュニケーションを心がけている。
2.英語を話すときは日本語の丁寧さを忘れない
どのようにしたら日本人の教育のバックグラウンドをもって交渉に勝っていけるのかと考えたとき、日本人特有の「相手に敬意を表すコミュニケーション」をしたほうが交渉がうまくいくことが多いことがわかった。
3.2週に1度夫とランチをする
夫婦共に子育てと仕事に追われる中で、モデルの夫と2人きりで過ごす時間を大切にしている。
4.手書きカレンダーでスケジュールを共有する
出張が多く半年先まで仕事の予定が埋まってしまうこともあるが、家族との時間を確保するため、夫とスケジュールを共有している。会話をしたいので、ネットではなく手書きのカレンダーを利用。
5. 影武者になる
華のある仕事は、自分が取るのではなく、チームに残しておくように気をつけている。
6.子どもはジェンダーレスに育てる
息子が欲しいと言ったものが女の子のおもちゃでも、気にせず買うようにしている。男性が女性に家事を求めすぎたりすることが女性の社会進出の阻害要因の一つとなっていると思う。息子には、家事もできるようになってほしい。
7.日本の考えにとらわれない
「子どもが3歳まではお母さんが必要なので、一緒にいなければいけない」という昔から信じられている考えが、「仕事をしていることが悪い」という罪悪感に繋がり、自分を苦しめていた。その時、海外の事情を調べたところ、これは日本だけの考えだということがわかり、気持ちが楽になった。
「日本の枠にはとらわれない。日本にも良い考えがあるし、海外にも自分の知らない考え方があるので、いいとこ取りをしている」という室井さん。
日本の企業で働いているとまだまだ難しいところもあると思いますが、室井さんのように視野を広くもっていけたら素敵ですね♪
次回の「7ルール」の放送は、11月14日(火)よる11時~11時30分です。主人公は、芥川賞作家たちが称賛する話題作「あげくの果てのカノン」を描く漫画家・米代 恭さんです。
しごとなでしこでは、番組の内容をもとに彼女にフォーカスしていきたいと思いますので、是非チェックしてくださいね♡
初出:しごとなでしこ
H&MPRマネージャー 室井麻希
宮城県出身 37歳。世界第一位のファスト・ファッションブランド H&Mの日本での広報活動を担うPRマネージャー。海外で働くことを夢見てICU(国際基督教大学)に入学。卒業後、外資系の広告代理店を経て、2008年にアジア進出に力を入れていた下着ブランド PEACH JOHNに転職。その後、H&Mからヘッドハンティングされ、2012年から現職に就く。子育てと仕事を両立させ、世界を股にかける1児の母。