「この前、新人の佐藤さんがおもむろに立ち上がって、私にこう言ったの。“こんなことをするために、入社したんじゃありません!”ですって! 最近の新人って、どうしてこうなのかしら!?」
後輩女子の言動に不満を抱く同僚女子から、こんなふうに話しかけられたら、あなたはどんな場面を想像しますか?
「おもむろに」はよく使われる表現ですが、正しい意味を知らずに使っている人も意外といるようなのです……!
日本語の「いま」を見つめる国語辞典『大辞泉』が発信しているクイズで、ことばセンス&知識に関して自己点検してみましょう。「間違いやすい表現」をマスターして言葉・表現に自信をもてるビジネスウーマンに♪
【問題】
「“おもむろ”に立ち上がる」あなたは、どちらの意味で使いますか?
1.急に
2.ゆっくりと
正解は?
2.ゆっくりと
「おもむろに」は、漢字で「徐に」と書き「徐々に」「徐行」などと同じ漢字を使うことからもわかるように、ゆっくりと行うさまを指します。
つまり、“おもむろに”立ち上がった後輩女子は、ゆっくりと落ち着いた様子で立ち上がったということ!
【ことばの総泉挙/デジタル大辞泉】では56%の人が正解していますが、43%の人が誤った意味で覚えてしまっています(2017年10月25日現在)。
おもむろ‐に【徐に】
落ち着いて、ゆっくりと行動するさま。
(ことばの総泉挙/デジタル大辞泉より)
【もっとことばの達人になりたいときは!】
▶ことばの総泉挙/デジタル大辞泉
初出:しごとなでしこ