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2017.06.01

築地町内最大のイベント【つきじ獅子祭】がいよいよ開催

築地の守護神“波除稲荷神社”の「つきじ獅子祭」は6月9日~11日の3日間開催!

初夏5月から盛夏8月にかけて、東京、というより江戸の町は祭りの季節です。

代表的なのが、「江戸三大祭」と称される、神田明神の「神田祭」日枝神社の「山王祭」富岡八幡宮の「深川八幡祭り」

このうち神田祭は5月11日~17日に終了。今年は2年に一度の本祭りでした。次に山王祭。今年は6月7日~17日の開催です。ウィキペディアによれば、日本三大祭りは京都の祇園祭、大阪の天神祭、東京の神田祭となっていますが、別に「日本三大夏祭」という項目があって、こちらは祇園祭、天神祭、山王祭となっています。諸説あるようですが、この違いはよくわかりません。

江戸三大祭の最後を飾るのが、富岡八幡宮の深川八幡祭りです。真夏の8月11日~15日に開催。今年は3年に一度、八幡宮の御鳳輩(ごほうれん/八幡宮のご神体を遷した神輿)が渡御を行う本祭りの年。大小合わせて120数基の町神輿、そのうち大神輿54基が渡御を行う盛大な祭りで、「水掛け祭」の別名がある通り、観衆から担ぎ手に清めの水が浴びせられるのも名物のひとつです。

そんな中、築地町内で行われる最大の祭りが、このコラムで何度か紹介した、災難を除け波を乗り切る築地の守護神、波除稲荷神社の「つきじ獅子祭」です。今年の日程は6月9日(金)~11日(日)の3日間。最終日にはふだん境内の社殿に鎮座している大獅子が町内を練り歩く「渡御祭」が行われ、祭り最大の盛り上がりを迎えます。

▲これは昨年のつきじ獅子祭。渡御祭の御巡行はお歯黒神輿でした。

▲これも昨年。こんな感じで自宅のバルコニーから眺めたりして……「築七」の表示が見えるので、築地7丁目の神輿ですね。

▲神輿の前をお囃子を奏でながら山車が往きます。提灯には「築四 築地囃子」「多々幸会」の文字が見えます。

2年前の5月、筆者が築地町内に居を移してすぐの2015年6月10日~14日、初めてこのつきじ獅子祭を間近で見聞しました。獅子祭は本祭りが3年ごとに開催され、その間2年は陰祭りとなります。実はこの2015年の獅子祭は本祭り。そして、その翌年2016年に築地場内市場は豊洲に移転することになっていたため、市場内にある魚河岸水神社(豊洲に移転予定)の大神輿も加わり、「築地市場移転前の最後の本祭り」「築地の違う神社の神輿が一緒に巡行する最初で最後の機会」と話題に。テレビ、新聞は大きく報じたのです。

波除稲荷神社の由来については、このコラムの12回目、酉の市の模様を紹介した際に記しました。築地の埋め立てが終了したのは、今から約350年ほど前の江戸時代、萬治元年(1659年)。埋め立ての際に波風を鎮めてくれた稲荷大神の御神体。この「稲荷大神に『波除』の尊称を奉り、又雲を従える「龍」、風を従える「虎」、一声で万物を威伏させる「獅子」の巨大な頭が数対奉納され、これを担いで回ったのが祭礼『つきじ獅子祭』の始まりです」と、波除神社のHPでは解説されています。

江戸時代の「龍」「虎」は焼失してしまいましたが、平成24年に御鎮座350年記念事業として再興。青龍・白虎の頭が本殿に飾られています。そして主役である「厄除天井大獅子」も同じく焼失しましたが、こちらは平成2年に再興。樹齢約3000年の黒檜(ねず)の木が使われ、高さ2.4メートル、幅3.3メートル、重量1トンという威容で境内の獅子殿に鎮座しています。加えてもうひとつの獅子、雌の大獅子「弁財天お歯黒獅子」も平成14年に再興。こちらも高さ2.15メートル、幅2.5メートル、重量700キロと、大獅子に劣らぬ威容です。

▲弁財天社に納められているお歯黒獅子。頭の宝珠の中には、弁財天・市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)の御神像が収められています。

今年のつきじ獅子祭は陰祭り。陰祭りは神社千貫宮神輿と雄雌の大獅子いずれかが日曜日の渡御祭で担がれますが、今年は雄の厄除天井大獅子の出番。6月11日(日)の渡御祭に御巡行が行われます。また、弁財天お歯黒獅子は宮出・宮入のみ行われ、これは女性限定。この雌獅子は宮出後、宮入まで台車にて御巡行の列に加わるということです。

▲祭りの期間中、境内には、「大祓 茅の輪」が設えられます。くぐり方のルールは、このコラムの15回目で書きました。

▲ふだんは波除稲荷神社の獅子殿に鎮座する厄除天井大獅子。願いを書いた「願い串」をこの大獅子の舌の上に納めて念じると、願いをかなえてもらえるということです。


この3日間は、築地町内全域がお祭りムード

初日の9日から波除稲荷神社周辺は大賑わい。晴海通りから神社までは交通規制が行われ、土日には約60店ほどの露店が立ち並びます。9日は午前8:30から鎮花祭、15:00から大祭式と、神社内での各種神事の日翌10日は御神楽祭と子ども連合の神社参拝の日。終日、重要無形民俗文化財である若山社中による江戸里神楽(えどのさとかぐら)の奉納が行われます。

そしていよいよ、最終日、11日(日)は祭りのクライマックス、渡御祭の日天井大獅子の御巡行です。宮出しは9:15。神社前を発し、宮入の15:25まで築地町内を練り歩きます。町内のあちらこちらで掛け声と歓声が上がり、築地町内全域がお祭りムードに包まれるのです。この時期は例年梅雨入りをしていて、雨が心配な季節。ちなみに一昨年は曇り、昨年は幸い晴れの一日でした。さて、今年は? いずれにしても祭りの盛り上がりは、たとえ梅雨空だったとしても、じめじめした気候を吹き飛ばしてくれることでしょう。

▲6月11日(日)つきじ獅子祭、渡御祭の順路図。9:00から15:25まで、築地町内で引き継ぎをしつつ、天井大獅子が御巡行します。

さて、約1年間、築地のあちこちを散歩して綴ってきたこのコラムですが、実は今回が最終回です。暮らすほどにその奥深さが感じられる町、築地。書き始めた時点では、昨年11月と決まっていた豊洲移転が最大の関心事でした。それがペンディングになり、まだ決着を見るのは先になりそう。いったいどう結論付けられるのでしょうね。この連載はいったん終了ですが、問題が決着し、市場に動きがあったら再びレポートしたいと思います。最近、市場を訪れる観光客が増加しているのを日々感じます。日本の、そしておそらくは世界でも稀な大都市の中心部にある食の巨大市場、築地。以前にも書きましたが、日本の食文化の象徴として、そのスピリットは永遠に残ってほしいと切に願います。

初出:しごとなでしこ

T.KOMURO

編集者。主として男性向け情報誌の編集長を歴任。2015年5月、住居を築地に移し、愛犬の悟空とともに週末TSUKIJIライフを楽しんでいる。


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