すっかり日本でも「ランニング」が定着
心の余裕が高まり、精神的な充足をより求めるようになった日本人にここ数年ですっかり浸透したスポーツ。そう、ランニング。
場所も時間も思いのまま。道具も自分とウエアとシューズだけ。場所とスペースを取らないだけに、健康に気を遣い始めた「健康オタクビギナー」にはうってつけのスポーツかもしれません。
ただひたすら、静かに自分と向き合い、上がる脈拍と、ひたすら続く道との戦い…ドMな方にぴったりのスポーツです。
はい、マラソンにまた、エントリーしてしまってた、クロシマです。涙
諏訪湖マラソン(ハーフ)に参加してきました
思い起こせば早や8年強。年の初めに急に「今年からはランニングしよう」と思いたったのだった。もともと心肺機能は強くないから、心拍数の上がることなんて好きじゃない、私なのに。
それからは、時々思い起こしたかのように、家の周りやら皇居の周りやらを友人たちとプラプラ走ってきた。とは言え、完全な市民ランナー。
月に20キロも走ればオンの字。全く走らない時期もあったり。
週に20キロ近く走る優秀ランナーからしてみたらもう、おミソ中のおミソな私。
そんな私が10月23日に開催される諏訪湖マラソンに向けて重い腰を上げたのは、暑さと忙しさにかまけて練習を回避しまくった9月を経て、やっと10月に入ってからだった。
よし、今まで自分にできてなかった事をやってみよう!
と始めたのが「毎日走る」という課題。
だって、遅くまで飲んだ次の朝とか、絶対走りたく無いじゃないですか?
そんな自分に甘~い自分を許して、ウンジュウ年。たまには一回やってみっか。
10月2日から3キロ、5キロ、3キロ、7キロ(そんなレベルです、走るっていっても…)
と続けてみたところで、
むむむ、内転筋(足の付け根ですね)が痛くなり、整体に直行。
整体の先生から
「あ~、もう、無理しちゃダメだよ~(怒)。そんな筋力ないんだから。クロシマさんみたいな初心者レベルだと毎日なんて走ると、筋肉が休む暇なくて、パンパンに張るだけでそのままにしておくと固くなっちゃうから怪我するのみ! 最低でも1日、安全に2日は置いて走ること!」と、ダメだしを食らう。。
更に、
「クロシマさんはランニング体形じゃないから。本気でランニングするんだったら、やっぱりランナー体形にしないとね」とムッチリ体形をやんわりと否定され、ウエイトダウンと言う追い討ちをかけられた。
(そりゃ、軽い方が早いし怪我も少ないのはわかってる。ウエイトダウンしたいけど、、現状維持が精一杯なんだよ~。チクショー!!!!)
と心で叫ぶ。
ここで敢え無く、「毎日走る」という課題は消えたが、とは言ってもマラソンはもうすぐ。細々とは続けなくては。ということで1日走って2日休む練習パターンに変更。一方で、一緒に走るメンバーのなでしこ女子、シズカやムッちゃんは仕事に忙殺されて、全く練習をする気配もない。
マラソン大会当日、私を困らせたのは○○だった
そしてその日はやってきてしまった。
晴天の諏訪湖。例年よりずっと気温も高く、さわやかな諏訪湖。そこには8,000という人が集まり、そして日ごろの鍛錬を競う。
一緒のグループメンバーには、『先週、富士山耐久100キロレース出てきた~』
などとのたまう、猛者までいたり…。この場違いな雰囲気に、ますます普段の勢いはどこへやら。ただただひたすら自分の気配を消す事に注力する私。
でも、時間は皆に平等に降ってくる。レースの時間は来てしまうのであった。
もともと申告タイムも遅い私。ゼッケン番号も最後の方の7000番台…
長い長い列の後ろの方のスタートラインに着く。
さ、寒い…風の強い朝、諏訪湖畔からの波しぶきがかからんばかりの勢いだ。
相変わらず天気は抜けるような青い空。色づいた紅葉が美しい。
なんて、景色見てられるのもスタートまでだな…
などとスタートを待っているうちに…
ん、ヤバい…
まだ、スタートもしていないと言うのに私を襲ったのは
緊張感と寒さの余りの…『尿意』であった!
列から少し離れたところにはたくさんの簡易トイレがランナー用に用意されている。
にも、関わらず!私はもう六列にも並ぶランナーのど真ん中で身動きは取れない。
スタート時間、1分を切り、前の方は皆ザワつき始めてもいる。
あ~ん、おトイレ~!!!誰か~助けて(涙)!!!!
パーン!
発砲と共にレースは始まった。そう、賽は投げられたのだ!(大袈裟)
もちろん私の『尿意』もすでに最高潮。まだ、スタートラインにも達してないのに…
ゆるゆると長い列は移動しながら、
私もとうとうスタートラインを通過。私のICチップも記録されてしまった。
もう、ここからはひたすら自分との戦いだ、
と、言いたいところだが、レースどころではない、目は商店街をくまなくチェック、最寄りのトイレポイントを探しまくる。
商店街を大きくカーブしたところで見えて来たのは…
イエス!!!
今、大きく業績を伸ばしているファッション大店、『し○むら』だった!
きっと売上もいいし、みんな気持ちも優しいに違いない。
よし。
ランナーの方向からは大きく外れて、私は『し○むら』に向かった。
す、すみません! お手洗いお借りしたいんですが…
ど~ぞ~♪
『し○むら』のお姉さんは(慣れてるのか?)緊張に溢れ戸惑う私を優しく受け入れてくれたのだった。。
かくして、スタートしてからほんの数百メートルで私のマラソンはクライマックスを迎え、燃え尽きることに。
はい、あとのレースは厳しかったです! 大変でしたです。
途中の景色はこんなに美しかったけど、
足も痛かったし、最後は足がグニャグニャで倒れそうだったし。
ランニングの先生に事前に言われてた、
『レースはすごい上手い人でも1時間も走りゃみんな辛いんですから! クロシマさんだけが辛いんじゃないから!』と言う言葉を頼りに走ったし。
沿道の皆さんの応援と、途中の給水ポイントだけが頼りだった。
それから、フィニッシュしてからもらったリンゴの美味しかったこと!
でも、でも!
そんな事より、粗相をせずに『尿意』と戦いきった、あの時の安堵感ほど、素晴らしい思い出はないのであった…
今、消費者は「モノ消費」から「コト消費」にシフトしはじめている
色々やってみたがりの私がそれでも苦手なランニングをはじめたのも、紛れもなく「健康意識」からだった。みんなでタスキを繋ぐリレーマラソン、表参道のウイメンズラン、はたまた石垣島まで行ってのハーフマラソン(その後星野リゾートでまったりしたっけ)。色々ヘタクソなりにトライした。でもどこでもやっぱり私たちくらいのなでしこたちが女子同士でいっぱい参加していたし、やっぱりそこで知らない同士でも、何か一体感が生まれるのだ。
そんな気持ちが楽しくて辛かった数時間を忘れ、またマラソン大会に申し込む私。そしてなでしこたち。「モノ」よりも「コト」(体験)への消費がみんな楽しくなってきている!
それは、はい、もう確実だ!
まぁ、今回マラソン大会に参加して思ったのは「これぞ、本当の消費家活動!(体力だけど)」(笑)。
#でも来年はもう辞めとくか…
#タイムはカットラインぎりぎり
#一度も練習しなかったむっちゃんは2時間切り
#これ実はハーフマラソン、フルでもないし
#なでしこ女子は意外とトイレエピソードもってると思う
初出:しごとなでしこ

黒島美紀子 MKシンディケイツ代表
消費家・商業マーケティングコンサルタント
アパレル、セレクトショップ・百貨店を経て独立起業して早や10年余。
数々のお買い物の実践と失敗を繰り返し、ファッション、ビューティ、グルメ、ライフスタイルの動向を消費者目線で考察。また、世界各地の商業スペースやブランドをチェック、消費活動を通じたマーケティングを行い、企業と消費者を結ぶ。