年末年始が近づくにつれ、パーティや忘年会、新年会など、お酒を飲む機会が増える方が多いのではないでしょうか。飲んだ後はアルコールが原因で頭が痛くなってしまう…なんていう方、いませんか？ 飲むと必ず痛くなる方も、たまに経験する方も、ぜひ飲んだ後の頭痛の適切な対処法をチェックして、パーティシーズンを健康に乗り切ってくださいね。
アルコールが原因で頭痛を感じる人は？
20〜69歳の男女に、飲んだ後の頭痛に関するアンケートを実施したところ、「月1回以上飲酒し、頭痛が起こることがある」と答えた人は、約10人に1人で、762万人も！
さらに、飲酒前の予防策に関する質問では「特になし」に次いで、「ウコン配合ドリンク」「水分を多く摂る」が上位にあがり、頭痛が起こった後の対処法としては、「水分を多く摂る」「睡眠」「市販の鎮痛薬」が上位にあがり、さまざまな対処法を試みている実態がわかりました。
その一方で、これらの対処法に対し、約7の方が満足できていないことが明らかになったのです。
では、実際にお酒を飲んだ後に頭痛が起こった場合、みなさんはどのような対策をとられているのでしょうか？
1位は「水分を多く摂る」、続いて「睡眠」、「市販の鎮痛薬を服用する」という方が多いのが現状です。でも、その対処法本当に適切だと思いますか？
頭痛と偏頭痛の違いは？
頭痛には、主に風邪やインフルエンザなどの病気による頭全体が拡張するような痛みで一過性のものと、気圧の変化や季節の変わり目などにズキンズキンと波打つような痛みを感じる偏頭痛の2つがあります。
一過性の頭痛は鎮痛剤などを服用することでおさまりますが、偏頭痛は鎮痛剤では根本的な解決にはなりません。偏頭痛が起こる原因はさまざまですが、痛みを感じる原因は、血管が拡張し血液が勢いよく流れることにより、血管の周囲を取り巻く神経を刺激することで引き起こされます。
飲酒後の頭痛は体に大量の水分が入り、脳がむくむことによって起こるわけですが、実はそれは偏頭痛と同じ仕組みで痛みを感じていたのです。
飲んだ後の頭痛の対処法は？
偏頭痛の場合、血管の拡張を抑えることが大切です。では、具体的に適切な対処法を見ていきましょう。
★冷やす
痛む部分や血管の通る首の後ろなどを冷やす。
★カフェインを摂る
コーヒーなどに含まれるカフェインには血管収縮の作用と、利尿作用があります。コーヒーに限らず、カフェインが含まれる緑茶や紅茶なども効果的。利尿作用でむくみは改善されますが、過剰摂取すると返って頭痛を引き起こす原因になるので飲みすぎないように注意してください。
★寝る
体を動かしている状態では、血流はどんどん早くなり、余計に痛みを強めたり長引いたりする原因になります。横になり、ゆっくり体を休めてください。
★はちまきをする
血管を圧迫させ、血液の流れをせき止めることができます。血流を抑えることは血管の拡張を抑えることにも繋がり、結果的に偏頭痛の緩和に効果的なのです。
★専用の薬を服用する
飲んだ後の頭痛には、漢方薬がおすすめ。「五苓散（ごれいさん）」の働きにより、過剰に摂取した水分やアルコールを排外へ排出してくれ、ドラッグストアなどで手軽に購入できるのが魅力です。
いかがでしたか？
市販の頭痛薬をシャワーなどの頭を温める行為は血管を拡張させ、より痛みが強くなってしまうので注意！ よかれと思ってやっていたことが、実はよくなかったのかも…なんて気づいた方もいるのではないでしょうか。また、酔ったサラリーマンが頭にネクタイを巻くという姿も、実は頭痛回避の適切な方法だったというのにも驚きです。
初出：しごとなでしこ
