先日、ある不動産投資家の40代の女性とランチをしました。
彼女の月収は1千万円。両親の遺産を15年間で20倍にした手腕の持ち主です。
彼女は億単位の資産があり、経済的には恵まれているのに、いつも孤独。容姿もさほど醜くないのに、ひどいフラれ方をするか、つきあってもすぐに別れるというのを繰り返しています。
彼女は「私は一流のビジネスはしてきたけれど、二流の恋愛しかしてきてない」というので、その理由を伺いました。
「私でも好きになってくれそう」という格下男をムリヤリ好きになる
その女性投資家は「この男性はモテなさそうだから、私のことを好きになってくれる、という相手ばかりを選んできたから、結局二流の男性としか恋愛ができなかった」と語っています。
これは、恋愛がうまくいかない女性の共通の思考回路。「私が好きになってあげたのよ」と男性を見下すことからスタートしているから、お互いにいい関係が築けないことが多い。何事も最初が肝心。少なくとも「私には高望みかもしれないけど、この人が好き」くらいの男性と恋愛したほうが、自分も成長できます。
相手を減点法で採点して、すぐに別れてしまう
彼女になぜ直近の恋人と別れてしまったかを聞いたところ「くちゃくちゃご飯を食べるし、胸が大きい女の子がいると見るし……とにかく下品でイヤだったの。貯金もできないし、映画を見ない、朝までお酒を飲む、タバコ吸う、ちょいちょいギャンブルするし、フーゾクとか行ったことあるみたいだし。とにかく会うほど嫌いになっちゃった」など様々なマイナスポイントが出てきました。
彼女のように、相手のダメなポイントばかり見ている人は、短期間で同じような恋愛を繰り返し、消耗してしまいがち。
これを打破するポイントは、相手のことを受け入れること。例えば彼がくちゃくちゃ音を立てて食べていたら「家ではいいけど、カッコいいのにもったいないよ。音を立てずに食べる癖をつけてみたら」など相手を肯定しつつ、改善するように導くこと。
もちろん、これには時間はかかりますが、その過程でケンカや和解を繰り返して、信頼関係を築いてくべき。
ただ、これには例外があり、過度の飲酒、借金してまでのギャンブルや浪費、弱いものに対する常習的な暴力をふるう男性は、癖が改善しないどころか悪化する可能性が高い。
もしもあなたが、そんな男性と交際していたら、今すぐ一目散に逃げてください。
他人の感情を支配しようとする
彼女と会うと「私なんてもう40代後半だし」「最近、オバサン体型になって」など、自虐的な発言をします。
それに対して「そんなことないですよ。相変わらずキレイですよ」など私が言うと、まんざらでもない顔をする。つまり彼女は私に「あなたはキレイですよ」と言わせるように支配するのです。
これは二流の恋愛をする女性の共通点なのですが、「自分が言われたい称賛の言葉」を相手に言わせるよう仕向けます。
最後に、彼女が言っていた印象的なエピソードを紹介します。「私ってすぐ相手に『もう別れましょう』って言っちゃうのよ。もちろんそれは、彼が『君と別れたくない』って言ってくれるはずというのが前提で。でも私が『別れよう』というと『わかった、さよなら』って言われちゃう。初恋の15歳のときから、30年間これを繰り返しているのよ」
一流の恋愛は、信頼できる相手と長い時間をかけて一緒に関係を築くこと。
今から始めてみてはいかがでしょうか。健闘を祈ります。
初出:しごとなでしこ
沢木 文 Writer&Editor
1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』『不倫女子のリアル』(小学館新書)がある。