私の友人になかなか「好きな人と出会えない」という男性がいます。
聞いてみると彼は、バリバリと働くキャリアウーマンで、育ちの良いおっとりした部分も持ち合わせている、背の高い女性が「好みのタイプ」とのこと。
でもそんなタイプの女性を紹介してもうまく進展しません。
当たり前ですよね。
3つの条件を満たした上で絶世の美女だとしても、その人のパーソナルな部分、例えば「何に感動し、どんなことを大切に考えて、どういう人生を望んでいるか」等は別なのですから。
友人には「そういった人生におけるエモーショナルな価値観が重なると、互いの家族や大切な時間を共有できるのでは・・・」
と余計なお節介を言い続けているのですが(笑)
ブランドとユーザーの関係も似ているのでは。
ブランドを作る時、「このブランドのターゲットはこういう人です」とさまざまなマーケティングデーター(性別や年齢、居住エリア、年収、職業、既婚未婚そして買い物履歴!?)を分析する。
でも私はそれ以上に「好きなこと、感動すること、大切にしていること」等、よりエモーショナルな価値観を掘り下げることがターゲティングには大切だと思っています。
ブランディングの仕事に携わりながら私が得た幸せな経験、それはお客様に何気なく「このブランド好き」と言ってもらえたり、イベントや店でお客様の笑顔に出会えた時。
ブランドが大切にしたいと考えてるさまざまなこだわりや世界観が、お客様のココロに届いた瞬間です。
この瞬間を積み重ねて、「好き」が「大好き!」になってもらえたら・・・
この仕事冥利につきます。
優れた商品は企画やデザイナーが生み出しますが、その商品をより素敵にみせるパッケージや宣伝、空間デザイン、そしてサービス。それらの魅力をまとめて、ひとつのブランドがカタチ作られます。
ショッピングの時間も、カタログを見てる時も、イベントやデジタルでの体験も・・・「ブランドを楽しんでもらえたら」と願ってラブレター書くように働いてます(笑)。
価値観や世界観も含めて共感できる、好きと思える。
しごとなでしこの皆さんも、そんなお気に入りの素敵なブランド、たくさん見つけてくださいね!
初出:しごとなでしこ
大島文子 BLOOM&GROW INC 代表取締役/ブランディングコーチ
資生堂ザ・ギンザ、三陽商会、パルグループ等にて日本発ブランド及びセレクトショップのブランディングや広告宣伝等マーケティング全般を担当。
ファッション分野にとどまらずライフスタイル雑貨・ショップ等もプロデュース。
大人女子に素敵な時間を提供するブランド育成のための、ブランディング&プロモーションコンサルティング会社(株)ブルーム&グローを設立。
アメブロも更新中▶︎http://ameblo.jp/branding-coach/