30度を超える真夏日、猛暑日が続いて早くも夏バテという人も多いのではないでしょうか。
本来の夏バテは、暑さによるもの。でも今は…
現代の夏バテは、日中オフィスなどの屋内で過ごすことが多い場合、暑さというより冷房のきいた屋内と屋外の寒暖差や、冷たいものの取りすぎが大きな要因。
季節の変わり目に不調を感じるのと同じように、暑い&寒いを繰り返すことで体が「ついていけない」状態になり、内臓も疲弊します。夏の2大「冷え」、思い当たる行動がないか、チェックしながら対策を。
冷房による冷えからの、血行不良
気温が30度を越えるとなれば、冷房は必須! 暑い屋内に居続けるのは熱中症を招きかねませんが、エアコンのきいた屋内で二の腕を触ったら…冷えっ冷え! なんてことありませんか? サンダルの足先も、屋内では冷えがち。女性の血行不良は体調に大きな影響を及ぼします。オフィスにカーディガンやブランケットは常備を。トイレに立つたびに軽くストレッチするのも◎。
冷たいものを食べるときは、そのあとの予定を考えて
暑い季節、歩き回って火照った体に冷たいものが気持ちいい! でも冷房が気いた部屋なのに、冷たいものばかりとっていませんか? ドリンクだけでなく、冷やし中華や冷たいスープ、アイスクリームなど。ランチに冷たいものを食べて、そのまま冷えたオフィスで長時間デスクワーク…では、体が温まる余地がありません。冷えた屋内にいるときは、温かいドリンクも選ぶようにしましょう。
覚えておいて! 胃は、胃の中が冷たいと働かない
覚えておいて欲しいのは、胃は温度が一定まで上がらないと消化活動を始められないということ。冷たいものは、しばらく胃の中にとどまっていることになります。これが続けば消化不良、下痢にも。夏の食欲不振はここからきている場合が多いです。お酒を飲む場合も要注意。
体を温める食材もぜひ取り入れて
お手軽なのはやっぱり生姜。体を温める定番としてみなさんご存知かと思いますが、即効性が高いのもポイントです。アイスよりホット、緑茶やコーヒーより紅茶、砂糖を入れるなら白砂糖よりも黒砂糖やきび砂糖の方が体を温めます。
なんだか最近疲れやすいなと感じたら、暑さ対策とともに冷え対策も念頭においてみてくださいね。
大木さと子
国際中医薬膳師・漢方アドバイザー。日本中医学院(旧・国立北京中医薬学大学日本校)卒。普段はメーカー勤務、よく食べよく飲むOL。ふだんメシをアップするinstagramにて、薬膳の情報も発信中。