Oggi読者に話を聞くと、「結婚」という形にこだわらない人が増えている様子。一方で、実際に独身で年を重ねるって、寂しくないのか不安…という声も。リアルなところを直撃しました。
自称・恋愛体質 H・Nさん(40歳)の場合
事務職として就職した大手金融機関で主任を務める。多いときは年に3回海外旅行をするほどの旅好き。5歳年上でフリーランスの彼と1年つきあっているが、海外出張続きの彼とは2か月以上会っておらず、自然消滅の危機!? 新たな出会いも模索中。
▶︎正社員
▶︎年収800万円(額面)
▶︎ひとり暮らし
▶︎家賃10万円
▶︎恋人あり
プロポーズされて初めて結婚の意味を考えた
学生のころは、毎日彼氏の家に入り浸るほど恋愛に依存していたというHさん。
「結婚願望は強いほうだったと思います。彼氏ができるたびに結婚を意識していたし、30歳を過ぎて友人の結婚&出産ラッシュだったときは、焦りすぎたせいか恋人が全然できない時期もありました」。
ところが35歳のとき、結婚への意識がガラリと変わる出来事があった。それは、1年半つきあっていた彼からのプロポーズ。
「食べ歩きが共通の趣味で、一緒にいるのは楽しい。ただ、彼の勤務先より大きな会社に勤めていた私に、彼は引け目を感じていたようで、ちょっとしたときに見え隠れする卑屈な態度が気になって…。プロポーズされてようやく、気づいたんです。私は、結婚生活を具体的に想像することもなく、『するものだ』と思い込んでいただけだったと。プロポーズを受ければ結婚はできるけど、私は夫に気兼ねしたり違和感を抱いてまで、結婚したいわけじゃない。それだったらきちんと働いて、時間もお金も恋愛も自由にできる、ひとりの生活のほうが性に合っているかもしれない。その数年前に弟家族に子供が生まれ、『親に孫の姿を見せなくちゃ』というプレッシャーがなくなっていたせいもあるかもしれませんが」
寂しさを癒す方法は結婚だけではない
プロポーズを断ったのを機にその彼とは別れ、数人との交際を経て、今は5歳年上の男性とつきあっている。「仕事で海外を飛び回っている彼には、つきあう前に『結婚する気はない』と宣言されました。私も『結婚しない』と決めたわけではないけれど、結婚への意気込みはなくなっていたので、「好きだからつきあう。それでいい」とシンプルに考えるように。
長期休暇は海外出張中の彼とハワイで合流
とはいえ彼とは会えない期間が長すぎて、最近はつきあっているかどうかもあいまい(苦笑)。友達が知人の男性を紹介したいというので、近々ごはんに行ってきます。思うに私は、結婚体質ではなく恋愛体質なんでしょうね。パートナーは欲しいし、できれば80歳まで恋愛していたいとは思っています」そんなHさんでも、家にひとりでいると寂しさを感じることがある。
「もっぱらの心配は孤独死。でもこの年になると、バツイチの友達も増えてくるし、寂しさを解消する方法は結婚だけではないとも思います。恋人以外にも、話を聞いてくれる友達や一緒に旅行できる〝ソロ〟の先輩がいるし、フラッと飲みに行けるお店もある。海外に住んでいてめったに会えないけれどSNSで連絡をとり合っている幼なじみも心のよりどころのひとり。人に恵まれているから、ひとりでもやっていける気がするのかな」
Oggi5月号「ポジティブソロ充ライフのすすめ」より
メイン画像/Shutterstock 構成/酒井亜紀子・佐々木 恵(スタッフ・オン)、大椙麻未、菊谷まゆ(本誌)
再構成/Oggi.jp