酒井は、背中を預けられる頼もしいバディです(平子)
いつも助けてもらってばかりで、そんな自覚ないですけどね(酒井)
『映画ドラえもん』シリーズ45作目となる『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』。夏休み、ドラえもんの提案で海底キャンプを楽しんでいると、そこで沈没船を発見。物語は、陸上人と海底人との対立へ、そして地球の命運をかけた大冒険へと広がります。ここで海底人の兵士を演じたのが、アルコ&ピースのおふたり。

アルコ&ピース
2006年にコンビを結成。『THE MANZAI 2012』『キングオブコント2013』ファイナリストなどの実績をもち、バラエティ番組などで大活躍。『ラヴィット!』(隔週水/TBS系)、『しくじり先生お笑い研究部』(ABEMA)、『シューイチ』(日本テレビ系/不定期)などに出演中。
――子供の頃からドラえもん好きだったおふたりですが、どんなお子さんだったか教えてください。
平子祐希さん(以下、平子):小さいときから、ドラえもんの漫画を読んで、テレビを見て、劇場でも見て、いつもそばにいたのがドラえもんでした。あまりにも好きだったので、親から「ドラえもん」って呼ばれていたくらいです。
そのころの僕は、内向的で、積極性もなく、友達づきあいも下手だった。だから、ドラえもんを憧れの眼差しで見ながら、物語の中に自分を置いて、冒険心を満たしていたんだと思います。宇宙、パラレルワールド、海の中…いろんなところに連れて行ってくれて、あの頃の僕を支えてくれました。
酒井健太さん(以下、酒井):僕はいつも外で遊んでばかりいた活発な子でした。小学校で野球を始めて、そのあとサッカーやバスケにも興味をもったり、漫画やラジオに夢中になったり、好奇心も幅広かったんです。そのなかのひとつに、ドラえもんがありました。特に『映画ドラえもん のび太とアニマル惑星』(1990年)が大好きで、何回も見た思い出があります。

平子祐希 ひらこ・ゆうき
1978年生まれ、福島県いわき市出身。俳優としては、ドラマ『Dr.チョコレート』『スカイキャッスル』『40までにしたい10のこと』『架空名作劇場 人情刑事呉村安太郎』などに出演。
――そんなドラえもんの映画の世界に、声優として参加してみてのご感想を。
平子:僕らはお笑いだけでなくドラマや映画、ナレーションもやってきて、声優もその延長で「できるだろう」と思っていたら、とんでもなかった。声をあてる人物が、どんな顔の向きをしていて、どれくらいの距離を歩いてきたか。楽しいのか、怒っているのか。それらを考えながら声をあてる難しさは、想像もしていませんでした。
酒井:そう。しずかちゃん役の声優・かかずゆみさんに教えてもらって、本当に助かりました。マイクとの距離感、顔の向き…短いセリフながら細かい技をたくさん授けてもらったので、僕としてはうまくいったんじゃないかなと思います。全体とおして、いまだに大人もワクワクできる作品になっているのは、やっぱりドラえもんのすごさですね。
平子:僕たち、“かかず流”の初心者だけど、なんとか馴染んでいたんじゃないかなと。それに…子供のころ、机の引き出しを開けては「これがドラえもんの世界につながったら」と願っていた夢が今ようやく叶いましたね。時間はかかったけど、こんなに素晴らしいかたちで。
――今回の映画にも、「相手を思いやる」「仲間を大切にする」メッセージが込められています。それにちなんで、おふたりが「仲間の大切さ」を感じた最近の出来事を教えてください。
平子:バラエティ番組の現場では、どうしても無茶ぶりされることもあって、そんなとき、よく酒井が身を投げ出して突っ込んで行ってくれるんです。本当に助かった、と思う瞬間ですね。
酒井:え、オレ、突っ込んで行ってた?
平子:うん。そういう勇気と思いやり、今回の『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』にも通じるところがあるなって。
酒井:そんな自覚、ないですけどね。僕のほうこそ何もできなくて、いつも平子さんに助けてもらっていると思ってますから。
平子:酒井が大きなエンジンのうねりをあげて、頼もしく走っていく背中を何度も見ているからね。実は、背中を預けられる頼もしいバディです。

酒井健太 さかい・けんた
1983年生まれ、神奈川県川崎市出身。ドラマ『今日から俺は!!』『この恋あたためますか』『妻、小学生になる。』、映画『銀魂』『スマホを落としただけなのに』などに出演経験あり。
女性の年齢は「カラット」。年を重ねるほど、輝きが増えていく
――『Oggi』読者は30代の働く女性たちです。おふたりが30代だったころのこと、教えてください。
酒井:20代後半でようやくバイトをやめて、30代で食べていけるようになって、これからどうなるんだろうと思いながらも39歳で結婚。印象に残る30代でした。そのころにできた仲間とは、今でもつきあいがありますし、今となってはとても貴重な10年でしたね。
平子:30代は、アルバイトや芸人の下積みがあって、挫折もあって、結婚して父親になって、喜びもつらさも味わったときでした。みなさんもそうだと思うけど、これでいいのかという、迷いもいっぱいありました。ただ、その迷いそのものが実は筋トレになってて、振り返るといい筋肉になっている。もし今の自分にモヤモヤしているなら、悩むことに悩むな。「悩める自分を誇れ」と言いたいです。
そして、年齢を重ねることをネガティブにとらえないで。誰が言っていたか、女性の年齢は「カラット」だって。年齢を重ねるほど、輝きが増えていくと考えたら、素敵じゃないですか。
『いわきのトビウオ』と呼ばれてました(平子)
平子さんとふたりでハワイの海でぷかぷか(酒井)
――では最後に。ここからは『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』に関連した一問一答です。まず1問目は、「キャンプに行くなら海? それとも山?」。
平子:海ですね。海沿いの港町で育ってきたので。
酒井:母の実家が気仙沼だったので、やっぱり海ですかね。
――2問目、「深海に行ったらやってみたいこと・見てみたいものは?」
平子:大航海時代に沈んだ船を探すなんていうのは、夢がありますね。眠れない夜、トレジャーハンターの本を読んだりして想像をふくらますんだけど、興奮して眠れなくなることがあります。
酒井:まだ見たこともない深海魚とか謎の生物。見てみたいですね。
――3問目、「海にまつわる思い出というと?」
平子:夏休みの遊びといったら、海しかありませんでした。実は母親が水泳の選手で、それを受け継いだのか、僕は「いわきのトビウオ」として名を馳せていたんです。水泳部よりも速かったですよ。
酒井:僕は、仕事でハワイに行ったとき、平子さんとふたりで海で泳いだことですね(笑)。なにか話すわけでもなく、波に揺られて…。
平子:うん、ぷかぷか浮かんでたな。あまりコンビで海に入るってないものですけどね。
――では最後、「『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』を見に行くなら、誰とどんなシチュエーションで?」
平子:家族みんなで劇場に行って見ようかな。僕はふだん仕事を家に持ち帰らないので、この声優の話もずっと内緒にしているんです。だから、みんなで映画を見て、声では気がつかないだろうから、エンドロールでパパの名前が出てきてサプライズ。ドヤ顔して帰りに焼肉でも食べながら、家族サービスできたら。ちなみに映画を見るときは、ポップコーンもドリンクもなし。没入タイプです。
酒井:小学生の頃の自分と一緒に見るなんて、どうかな。ポップコーンもジュースも、じゃんじゃんおごってあげて、「ほら、お前が大人になって映画に出てるよ」って言ってあげたいです。
『映画ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城』
夏休みにキャンプの行き先で意見が分かれたのび太たちは、ドラえもんの提案で海の真ん中でキャンプをすることに。ひみつ道具の「水中バギー」と「テキオー灯」を使い、様々な生き物に出会いながら海底キャンプを楽しむ5人。そこで沈没戦を発見したことをきっかけに、謎の青年・エルと出会ったことから、なんと地球の命運をかけた大冒険に!?
2月27日全国の映画館にて公開。
©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2026

撮影/高木亜麗 スタイリスト/久保佑美奈 ヘアメイク/久木田梨花(アートメイク・トキ)取材・文/南 ゆかり



