人気ラジオ DJ・サッシャがナビゲート! 3ピースバンド Chilli Beans.の魅力

◆Guest Artist:Chilli Beans.
Moto(中央/Vo.)、Maika(右/Ba.&Vo.)、Lily(左/Gt.&Vo.)からなるスリーピースロックバンド。全員が作詞作曲スキル、高い歌唱力を持つ。洋楽育ちのグルーヴ感とライブパフォーマンスが特徴で、数々のタイアップ曲も手がける注目の3人組。
◆Host:サッシャ
1976年、ドイツ・フランクフルト生まれ。日本語・ドイツ語・英語のトライリンガル。J-WAVE『STEP ONE』ナビゲーター。『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にレギュラー出演するほか、モータースポーツをはじめとするスポーツ実況など多方面で活躍中。
Chilli Beans.の軌跡
2019年 「音楽塾ヴォイス」の塾生3名でバンド結成
2021年 1st EP「dancing alone」でデビュー
2023年 3rd EPに収録の「rose feat. Vaundy」がスマッシュヒット
2024年 自身初の日本武道館単独公演と、初の全国ホールツアーを開催
2025年 10月より放送中のTBS系火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』挿入歌
「that’s all i can do」をリリース
Chilli Beans.のこれまでとこれからをインタビュー!
【3人の出会い】「音楽塾ヴォイス」初のバンド結成
サッシャさん(以下、S):3人とは何度かラジオで対談しているけど、はじめましての読者もいるので…。まずはChilli Beans.のご紹介を。
Maika(以下、Ma):私たちは、みんな「音楽塾ヴォイス」のシンガーソングライターコースに通う塾生でした。
S:Vaundyさんなどを輩出した有名な音楽塾ですよね。
Lily(以下、L):全員アコギ1本で歌っていましたが、ある日先生からスリーピースバンドの結成を提案されたんです。
Moto(以下、Mo):お互いなんとなく認識している程度だったけど… とりあえずLenny Kravitz のAre You Gonna Go My Wayをカバーしよう、って。
S:ゴリゴリのロック! 初めてセッションしたときの感想は?
L:俺らかっこいい!って(笑)。確信しましたね、これはイケる! って。
S:3人の音楽性は? ルーツはみんな似ているんですか?
L:細かい得意ジャンルの棲み分けはあるけど、みんな洋楽だよね。私はディズニー・チャンネルのドラマ『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』を観てボイトレに通い始めました。
Ma:私もディズニー・チャンネル! 『ハイスクール・ミュージカルが原点』。
Mo:私は小さいころから当たり前のように家で音楽が流れていて、親が流していたマイケル・ジャクソンの曲に合わせて踊ったりしてました(笑)。
S:なるほど。そこから、今のグルーヴィなサウンドが生まれたんですね。
【お互いを他己紹介! 01】「Motoはコンパスのような存在」

S:幼少期の音楽体験の話が出たけど、みんなそもそも小さいころはどんな子供でしたか?
Mo:かわいくいうと、いたずらっ子。小学生のとき、休憩時間が過ぎてもひとりでブランコを漕ぎ続けていたら先生から強制連行されたり。
S:人と同じことをしたくなかった?
Mo:目立ちたいわけではないけれど、人と同じことに退屈さを感じてしまうタイプ。集団行動は苦手でした。
S:そんなMotoさんは、ふたりから見るとどんな人ですか?
L:自分の感情に素直。モニ(Motoさん)の楽しそうな姿は周囲にも伝播する。
Ma:なんといっても優しい。周りの人が悲しい気持ちになってほしくないと願っているというか。
Mo:泣きそうだよ…。
Ma:人の気持ちを汲み取るのが上手だし、ちゃんと言葉にしてくれる。
L:その分、私も返さなきゃって。感謝やほめ言葉を恥ずかしがらず、口にするようになりました。
Ma:私も変わったと思う! 元々、弱音を吐くのはかっこ悪いと思っていたけど、全部受け止めてくれるから。
L:あとは直感が優れていて、モニが言ったことは無条件に信じられる。
Ma:だから、バンドの根本となる矢印の向きはいつもモニが決めてくれます。
S:コンパスみたいな人なんですね。
【お互いを他己紹介! 02】「Maikaは忍耐強く愛が深い人」

S:Maikaさんはどんな存在?
L:忍耐強い! 簡単に物事を投げ出さずに、自分で解決策を見つけようとします。あと、愛の深い人。みんなの幸せを願っているのが伝わってくる。
Mo:相談すると、寄り添ってくれながらも重たくならない回答が返ってきて、心が軽くなります。本当に頼りになる、引っ張ってくれる存在です。
S:端から見ても、姉御肌でチームをきゅっとまとめている印象ですよね。
L:その力強さは、マイピン(Maikaさん)が書く曲にも表れている気がする。
Mo:コミュ力もあるのがすごい!
Ma:深い友達は意外と少ないけど、たしかに小さいころから社交的だったかも。「一年生になったら」の歌を、素で実行していたタイプ(笑)。知らない子に「友達になろう」って声をかけまくっていました。
L:一方、そのころ幼稚園に行きたくないと泣いていたのが私です(笑)。
【お互いを他己紹介! 03】「Lilyは繊細だけど芯が強い」

S:引っ込み思案だったんだ?
L:臆病でしたね。姉に教室までついてきてもらったりして。
Mo:でも、実は芯が強く、かっこいい一面もあって。自分の意見を、相手を傷つけずにきちんと伝えられるんです。忖度せず、伝えることをあきらめない。
L:自分の譲れないものが出てきたときは、お互いが納得するまで話し合いたいとは思っています。
Mo:でも、相手の意見を絶対に否定しないよね。解決方法や、ほかのアイディアを一緒に考えてくれたり。いつも同じ目線で喋ってくれます。
S:そもそもMotoさんとLilyさんは似た雰囲気もあるけれど…。
Ma:そっくり! 姉妹みたい。私、自分は地に足のついた現実主義者だからか、たまにふたりが描く世界に憧れることがあるんです。特にLilyはすごく繊細なんだと思います。だから幼少期は苦しかったかもしれないけど、その分その先に見えている景色はすごくきれいなんだろうなって。

【新曲制作の秘話】仕事とは、ひとりの人間として任された役割を果たすこと
S:’19年に結成し、’21年にデビュー。翌年から大型フェス出演、タイアップソングを手がけるなど、順風満帆な印象ですが、本人たちはいかがですか?
Mo:いやいや…! 自分の力不足を感じて、泣きながらライブをしたこともありました。
L:結成間もないころは、それぞれの性格も知らないタイミングだったこともあって、苦しかったです。
S:しかも、’21年デビューってことは、ちょうどコロナ禍のときですよね?
Ma:初めてのライブは、まだ緊急事態宣言が断続的に出されていたときで、お客さんは3人だけでした。
S:それが今や武道館公演がSOLDOUT…! すごいね。ふだん、曲づくりはどうやっているんですか?
L:ひとりが完成させることもあれば、だれかが種をもってきてみんなで肉付けするときもあります。
S:10月には新曲「that’s all i can do」をデジタルリリースしましたよね。
Ma:ドラマ(TBS系)『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の挿入歌として提供させていただきました。ドラマは、自分らしさを取り戻したい女性と自身の性格が原因で彼女と破局した主人公が、別れを機に成長していく話。
S:ドラマの世界観も反映されている?
L:そうですね。ドラマがコミカルなので、ポップさは忘れずに仕上げました。今回の楽曲は私が持ってきたギターリフをベースに、サビをマイピンに、歌詞をモニにつけてもらった形です。
Ma:「変わりたいのに変われない」不器用な主人公が変わる感じを、サビのコード進行を変えることで表現できたんじゃないかなと思います。
S:歌詞はどのように作るんですか?
Mo:私、いつもサウンドを聴くと単語があふれてきて…。今回は主人公の不器用さに共感したので、そんな自分の気持ちと単語を結びつけたのですが、そこにドラマの内容を落とし込んだりしてつくっていきました。
Ma・L:知らなかった…!!
Mo:曲の中に「地球は回る」という歌詞があるのですが、これはサウンドから生まれた言葉。「明るい色に髪染めて変わったね」という歌詞は、ドラマの主人公に共感した部分。その間に、ドラマに即した内容を入れながら、耳あたりよく仕上げました。
S:メンバーも知らない貴重な話ですね。今回のようなタイアップ曲と自由につくる曲とで、向き合い方は違いますか?
L:作品の先に依頼者がいる曲は、やはり先方の世界観は重視しますね。
Ma:でも、仕事という感覚とは違うかも。人間同士のつきあいとして与えられた責任をまっとうしたいというか。
L:ライブのようにアーティストとして自由に表現できる場とは違って、役割を果たそうとする自分がいる。
S:プロ意識ですね。
L:ふだんの活動の先にもファンのみなさんはいるけれど、そちらはアーティストとしての価値を見てもらっている感覚です。
Ma:切り替えスイッチは存在しますね。

【30代、理想の姿は?】余裕のある大人になりたい
S:Oggiは働く30代向けの媒体です。みなさんの理想の30代の姿は?
Ma:私は、自分の機嫌を自分で取れるようになりたいです。自分の喜ばせ方を知っている大人は素敵だなって。
S:Oggi読者のみなさんは得意そうですよね。自分にとっての幸せをわかっているというか。
L:私は余裕を身につけたいです。朝も、ゆっくりコーヒーを飲んで準備できる時間に起きるとか。
Mo:うーん… 広いバルコニーがある一軒家で、毎日BBQしたい!
Ma・L:いや、音楽やって(笑)。
S:BBQもいいですが(笑)、今後も音楽で世の中をエンパワーメントしてほしいです! 楽しみにしています。
Chilli Beans.の素顔が見える5つの質問

Q1. 『Oggi』読者に聴いてほしい一曲は?
A. 「yesterday」
淡々とした日常の中にあるキラキラしたものを丁寧に描いた、大人っぽい曲だから(一同)
Q2. 意外と知られていない特技や小ネタを教えてください!
A. 小さいころ、百人一首が得意でした(Maika)
フルートを吹けます(Lily)
バイクの中型免許を持っています(Moto)
Q3. 憧れの人は?
A. 『ハイスクール・ミュージカル』のトロイ・ボルトン(Maika)
サカナクションの山口一郎さん(Lily)
マシン・ガン・ケリー(Moto)
Q4. あなたにとって「贅沢」とは?
A. 「余裕」を持つこと(Maika)
ワンちゃんを抱きしめる♡(Lily)
ラーメンとコーラ(Moto)
Q5. 生まれ変わったらどんな職業に就きたい?
A. バリキャリ! どこかの会社でバリバリ働きたい(Maika)
来世もChilli Beans.! バンド以外なら、カフェ店員(Lily)
羊飼いとか…? 自然と動物に囲まれて、気ままに暮らしたい(Moto)
10月8日リリース「that’s all i can do」

TBS系火曜ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の挿入歌としてデジタルリリース。ドラマの主人公が不器用ゆえに抱える葛藤や背景を、自分たちの気持ちと重ね合わせながら制作した一曲。ポップでかわいらしい世界観の中に、二面性を表す皮肉を含んだ言葉をちりばめている。
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【Chilli Beans.衣装】すべて私物
【サッシャさん衣装】ジャケット¥550,000(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン〈イザイア〉) Tシャツ¥3,850・パンツ¥3,850・バンダナ¥550(原宿シカゴ 神宮前店〈原宿シカゴ〉) 靴・ソックス/スタイリスト私物
イザイア ナポリ 東京ミッドタウン 03-6447-0624
原宿シカゴ 神宮前店 03-5414-5107
2025年Oggi12月号「働く私にMusik」より
撮影/嶌原佑矢(UM) スタイリスト/久保コウヘイ(サッシャさん分) ヘア&メイク/佐竹静香(Chilli Beans.分)、Moe Morioka(Sui/サッシャさん分) 構成/倉益璃子
再構成/Oggi.jp編集部
Oggi編集部
「Oggi」は1992年(平成4年)8月、「グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌」として小学館より創刊。現在は、ファッション・美容からビジネス&ライフスタイルテーマまで、ワーキングウーマンの役に立つあらゆるトピックを扱う。ファッションのテイストはシンプルなアイテムをベースにした、仕事の場にふさわしい知性と品格のあるスタイルが提案が得意。WEBメディアでも、アラサー世代のキャリアアップや仕事での自己実現、おしゃれ、美容、知識、健康、結婚と幅広いテーマを取材し、「今日(=Oggi)」をよりおしゃれに美しく輝くための、リアルで質の高いコンテンツを発信中。
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