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「もやもやする」は心からのシグナル
もやもやするときに、多くの人はその原因をはっきりとは言葉にできません。「なんか引っかかる」や「彼の言動に違和感がある」「連絡が来なくて不安」といった感覚が、頭の中をぐるぐると回っている状態が多いでしょう。
“もやもや”な感情は、自分のなかにある価値観や期待が満たされていなかったりパートナーとの関係性にズレが生じていたりするシグナルであることも…。はっきりとした怒りや悲しみより厄介な感情でもあり、自分でも気づきにくいからこそ「もやもや感」は長引きやすい傾向もあります。
恋愛でよくある「もやもや」の原因

恋愛シーンでよくある「もやもや」の原因をチェックしていきましょう。
♦︎連絡頻度の違い
恋人とは毎日連絡を取りたい人と気が向いたときだけで十分な人では、大きく価値観が異なります。カップル間で理想とする連絡頻度に違いがあると浮気や愛情を疑い始め、これが“もやもや”のもとになる例は少なくありません。
話し合いをしても満足できる頻度にならない場合には“もやもや”が、やがて大きな不満につながることも…。
♦︎パートナーの言葉と行動が一致しない
言葉で「好き」と言ってくれるけど行動に愛が感じられなかったり「会いたい」と言っていたのに具体的な予定は立てなかったりといった認識のズレも、パートナーへの不信感につながります。
言っていることと実際の行動が違うパートナーに対して、関係への不満を抱くとともに“もやもや”が拭えなくなる人は少なくありません。
♦︎パートナーの本音が見えない
何を考えているのかわからない相手に対しては、心の距離を感じてしまいがちです。
パートナーと信頼関係や絆を深めたいと思っているのに相手の本音が見えない状況が長くなると、次第に“もやもや”が強まる傾向にあります。
♦︎自分の気持ちがわからない
パートナーとの関係に満足できていないときに、相手に不満があるのか自分の問題なのかが自分でもはっきりしていない状態も、“もやもや”を生む原因です。
理論的・理性的に考えようとしても自分が何をどうしたいのかが定まっていない状態であるほど、空回りをしてしまって、もやもやとした感情が強まりやすいでしょう。
「もやもや」を放置するとどうなる? 起こりやすい出来事3選

もやもやとした気持ちをそのまま放置してしまうのは、恋愛において良いことではありません。恋愛への“もやもや”を放置した先に起こりやすい出来事から、その理由を解説します。
♦︎心が休まらずに自己肯定感が下がる
もやもやとした感情を放置すると、頭のなかは常にパートナーへの「なぜ?」「どうして?」と曖昧な疑問でいっぱいになり、心が休まりません。
やがてこの状態が続くほど「私の考えすぎかもしれない」や「私が悪いのかも」などと自分を責める方向に向かい、問題の本質に向き合うことなく次第に自己肯定感が低下するパターンも見受けられます。
小さな不安がやがて大きなストレスになれば、恋愛関係だけでなく仕事や人間関係にも悪影響を及ぼしかねません。
♦︎パートナーと距離が生まれ誤解やすれ違いが起きやすくなる
もやもやした思いを言葉にしないままでいると、パートナーには「自分たちには、何も問題がない」と思わせてしまう場合もあります。すると、こちらは不満を抱えていても相手は気づかない状態が続き、そのうちに心の距離がどんどん開いてしまいがちに。
ただ時間が過ぎているだけでふたりのあいだにある問題が解決できているわけではないので、些細なことで怒りが爆発したり無意識に相手を試す行動が増えたりして、次第に誤解やすれ違いが増えやすくなります。
♦︎恋愛に疲れる
もやもやとした感情を抱えたままの恋愛が長引くほど「恋愛とはしんどいもの」「誰かと付き合うのって難しい」といった悪いイメージが強くなり、次の恋にもネガティブな先入観を持ちやすくなります。
また、恋愛疲れから自分を閉ざすようになり、人とのつながりを避けたり本来の自分らしさを表現できなくなったりする人も…。その結果として次の恋愛や出会いそのものにも臆病になり、人生にまで悪い影響を及ぼす場合もあります。
恋愛の“もやもや”を解消するための行動4選

恋愛における「もやもや」は抱え続けるとストレスも大きくなり、仕事や恋愛以外の私生活にも影響を及ぼしかねません。
そこで、もやもやを解消するために試してみたいことを解説します。
♦︎自分の素直な感情を書き出す
できるだけ丁寧に、自分の感情に向き合いましょう。
手書きは面倒に感じるならば、ノートやスマホのメモを使ってもOK。自分が何に“もやもや”しているのかを自由に書き出してみます。
漠然としていた不安を言語化すると、自分の本音が見えてきます。
♦︎「なぜそう感じた(もやもやした)のか」を掘り下げる
たとえば「彼から連絡がこなくて不安」で「愛されていないと感じる」から「自分に自信がないのかもしれない」などと、“もやもや”を生んでいる感情を深掘りしてみましょう。
もやもやを取り除くためには、その原因となっている事柄を特定できれば近道です。くすぶっている感情の根っこを見つめる作業を心がけて。
♦︎パートナーとコミュニケーションをとる
パートナーに素直な気持ちを伝えるのには不安があるかもしれませんが、もやもやを溜めたまま関係を続けるほうが長期的にはリスクです。
「なんで連絡をくれないの?」や「連絡できるのになぜしないの?」といった怒りの感情ではなく「最近あまり連絡がないから、少し寂しく感じてる」などと、自分の素直な気持ちを織り交ぜながら冷静に伝えましょう。
♦︎あえてひとりの時間をつくる
パートナーから少し距離を取って、自分の気持ちを冷静に見つめる時間を設けましょう。
恋愛の渦中にいると自分のことを後回しにしがちだからこそ、あえて立ち止まる時間も大切です。
パートナーや恋愛そのものから意識的に距離を置くと、視界がクリアになり“もやもや”が晴れやすくなる効果が期待できます。
恋愛の「もやもや」は心の声
恋愛における“もやもや”は、無視するべきではない心のサイン。ひょっとすると、自身の価値観や大切にすべきことを教えてくれる“違和感”のアラートかもしれません。だからこそ「見て見ぬ振り」をして放置をし続けると、大きな負担感やストレスへとつながってしまいます。
もやもやとした感情としっかり向き合い自分の心をケアできれば、より良い恋愛関係に進みやすいだけでなく、自分自身の心を大切にする第一歩になるでしょう。
TOP画像/(c)Adobe Stock

並木まき
ライター、時短美容家、メンタル心理カウンセラー。企業研修や新人研修に講師として数多く携わっている。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。