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「襤褸」という漢字…、なかなか読みにくいですね。何と読むか、わかる人は少ないのではないでしょうか？ 意外とあなたの家にもあるかもしれません。この記事では、気になる「襤褸」の読み方を確認し、意味や由来、関連する表現について見ていきましょう。
「襤褸」とは？ 読み方と意味をチェック
まずは、読み方と意味を整理していきましょう。
「襤褸」の読み方と意味
「襤褸」は「ぼろ」と読みます。辞書で意味を確認しましょう。
ぼろ【襤＝褸】
引用：『デジタル大辞泉』（小学館）
《擬態語「ぼろぼろ」から出た語》
１ 使い古しの布。ぼろきれ。「―で靴を磨く」
２ 着古して破れた衣服。また、つぎだらけの衣服。「―を着る」
３ 隠していた都合の悪い点。また、失敗。「―を隠す」
４ 破れたり、こわれたりしているもの。また、役に立たなくなったもの。「―くず」「―家」
「襤褸」は、使い古された布や衣類を指す言葉ですが、それだけにとどまりません。「襤褸を出す」という表現では、隠していた欠点や弱点が明るみに出ることを意味します。
物理的な劣化ではなく、人の行動や状況を比喩的に表す場合にも使われる言葉だといえるでしょう。
なお、「襤褸」は「らんる」とも読みます。ぼろぼろの衣服やぼろぎれを意味しますよ。
「襤褸」の由来
「襤褸」という言葉は、物が破れている様子を表す、擬態語「ぼろぼろ」から出た言葉です。
参考：『日本国語大辞典』（小学館）
「襤褸切れ」、「襤褸雑巾」の意味を確認
「襤褸」という言葉に関連して、「襤褸切れ」や「襤褸雑巾」という言葉もありますね。それぞれの意味と使い方を確認していきましょう。
「襤褸切れ」の意味と使い方
「襤褸切れ」は、「ぼろぎれ」と読みます。ぼろの切れ端のことを指しますよ。比喩的に無用の物を指すこともあり、「彼は襤褸切れのように捨てられた」などと表現されることもあります。
「襤褸雑巾」の意味と使い方
「襤褸雑巾」は、「ぼろぞうきん」と読みます。使い古して汚れ破れた雑巾のことを指しますよ。こちらもまた、比喩的にこき使われて疲れ果てた様子を指すこともあり、「襤褸雑巾のように扱われた」などと使います。
「襤褸を出す」とは？ 例文とともに使い方を紹介
「襤褸を出す」は、隠していた欠点が明るみに出ることを意味します。計画や発言が一見完璧に見えても、ふとしたきっかけで弱点が露呈することがありますね。ここでは、具体的な例文とともに使い方を確認していきましょう。
「完璧に思えた計画だったが、最後の詰めが甘く襤褸が出てしまった」
最初は問題なく進んでいたものの、細部の詰めが甘かったことで弱点が表れ、計画全体に影響が出てしまった状況を示しています。注意深く進めていても、小さなミスが思わぬ結果につながってしまうことがありますね。
「彼の提案は一見素晴らしかったが、所々に襤褸が出ていた」
ビジネスシーンでも使われる表現です。提案や企画が一見魅力的に見えても、よく確認すると問題点が隠れていることがあります。「襤褸を出す」は、細かい部分で欠点が表面化する状況を指す言葉として使われることが多いですね。
「襤褸」と似た言葉｜類語や言い換え表現
「襤褸」と似た意味を持つ言葉はいくつかあります。ここでは、意味の近い表現を2つ紹介していきましょう。
破れ衣（やぶれごろも）
「破れ衣」は、文字通り「破れた衣服」を指す言葉です。自分の身なりをへりくだるときに使われることもあります。
つぎはぎだらけの衣服
生地が破れた部分を何度も継ぎ合わせた衣服を表します。
「つぎはぎ」という言葉は、衣服の状態だけでなく、他人の文章や考えなどを寄せ集めてつなぎ合わせるという意味も持っていますよ。
「襤褸」の英語表現は？
「襤褸」を英語で表す場合、状況に応じた適切な単語を選ぶ必要があります。
rag
「襤褸切れ」や「襤褸雑巾」に最も近い単語は “rag” です。”His clothes were in rags.”（彼の服は襤褸だった。）といった形で使われます。
tattered
“tattered “は、「ぼろぼろの」「破れた」という意味を持つ形容詞です。”He wore a tattered coat.”（彼は襤褸のコートを着ていた。）というように、衣服の状態を表す際に使われることが多いでしょう。
最後に
「襤褸」という漢字は、日常であまり見かけないかもしれませんが、ことわざや比喩表現として今でも使われています。「襤褸を出す」というような表現を知っておくと、より豊かな日本語表現ができるようになるでしょう。昔の日本語に興味がある人にとっても、この言葉の背景を知ることは面白いかもしれませんね。
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