【働く私にMusik】INI・西 洸人さんインタビュー
Guest Musician:INI・西 洸人
1997年、鹿児島県生まれ。2021年6月、グローバルボーイズグループ・INIのメンバーとしてデビュー。楽曲制作にも精力的に取り組み、2024年9月には自作曲『SURVIVE』をINI公式YouTubeチャンネルで公開。
──INI・西 洸人の軌跡──
2021年|
6月:サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』でグローバルボーイズグループ・INIのメンバーに選ばれる。
11月:シングル『A』でメジャーデビュー
2022年|1stアルバム『Awakening』のタイトル曲『SPECTRA』の作詞に携わる
2023年|4thシングル収録曲『DROP』を単独で作詞
2024年|
2月:2ndアルバム『MATCH UP』のタイトル曲『LEGIT』を作詞
6月:6thシングル収録曲『Walkie Talkie』の作詞作曲に携わる
9月:自作曲『SURVIVE』をINI公式YouTubeチャンネルで公開
10月:7thシングル『THE VIEW』収録曲の『HI-DE-HO』でも作詞を担当
キャリアの始まり
やりたいことや願望は、言葉にして発している
サッシャさん(以下、S):INIとしてデビューされてから3年。この3年という年月をどう感じていますか?
西さん(以下、N):「もう3年」と「まだ3年」、両方の感覚があります。3年という短い期間にすごく濃い経験をさせていただいている一方で、同時に「もっとやらなきゃ」という気持ちがあるんです。
S:INIとしてデビューする前に、ダンサーとしてすでにキャリアを積んでいる西さんらしいですね。ダンスを仕事にしようと考え始めたのは?
N:サッカー部をやめて、本格的にダンスを始めた高2のころですね。「どうすればダンサーになれるか」と考える毎日で、大学進学を望む親とは喧嘩もしました。だけど、ダンスを学べないなら大学に行く必要はないなと。
S:ダンサーとして生きていく。若さゆえに突っ走れたのかもしれないけれど、なかなかの覚悟!
N:「どうやってそんなにうまくなったんですか」といろいろな先輩に話を聞いたり、「このステージに出たい」と願望を言葉として発するようにしていました。自分のやりたいことは口に出す。そのころから、言霊のようなものを信じているんです。
S:そういった情熱や姿勢を自ら示す、働く上でも大事なことですよね。
N:結構がめつかったです(笑)。お世話になったダンスの先生からは「来た仕事はすべてやりなさい」と教わりました。小さな仕事を重ねながら、経験を積んで…。そうしていくうちに、だんだんと大きな仕事へとつながっていったんです。
音楽の表現を求めて
過去も今もずっと満足はできていない
S:そうした積極性もあって、ダンサーとして充実した仕事をされていたと思います。そこから、INIにつながるオーディションを受けることにした理由とは?
N:僕、もともと音楽を聴くことが大好きで。音楽の表現方法のひとつとして最初に出合ったのが、たまたまダンスだったんです。アーティストの方々のバックダンサーをするようになったことで、自分もダンス以外で音楽を表現してみたいという気持ちが強くなりました。アーティストという立場への欲みたいなものが湧いてきたんです。
S:テミンさんのバックダンサーをしたことも大きかったそうですね。
N:ダンス&ボーカルやK-POPには少し疎かったんですけど、テミンさんの後ろで踊ることで、その文化の凄さを肌で感じて。自分がしたいのはこういうことなんだと思ったりしました。
S:それでオーディションを受けることにしたんですね。ダンサーとはまた異なる職業を目指すことに怖さはなかったですか?
N:怖さはありましたけど、もっと音楽をやりたかったので。待っているだけでは何も変わらない。僕、常に生き急いでいるんですよ(笑)。そして、今もずっと満足していないんです。
S:INIの楽曲の制作に携わられてもいますよね。
N:曲づくりを続けるうちに、グループとして求められているものをより理解できるようになってきましたし、本当にありがたいですね。
S:INIの公式YouTubeチャンネルにアップされている自作曲『SURVIVE』も、すごくかっこいいですね。
N:これは自分がやってみたい音楽をつくって歌わせてもらいました。自分で作詞をしていても、INIの曲はグループとしての視点でつくっているもの。もっと自分自身が伝えたいことも表現したいなと。それがアーティストとしての仕事だとも思うので。
S:というのは?
N:何かに苦しんでいる人たちの代わりに、その人たちが言えないことを発信していく。気持ちを代弁していく。それが表舞台に立っている僕の仕事だと思っているんです。まだまだ伝えきれていないですけどね。
グループへの還元
INIがつくる音楽にもっと説得力をもたせたい
S:「まだ3年」で、こうした挑戦をさせてくれるグループ、素敵ですね。
N:本当にありがたいです。僕はわがままばかり言っているので(笑)。
S:『SURVIVE』を聴いて、メンバーのみなさんはどんな反応をされていたんですか?
N:アップされた翌日に、(池﨑)理人が「めっちゃよかった」と駆け寄ってきてくれたり、「毎日聴いてる」「すごくかっこいい」って、みんなが言ってくれたり…。照れくさかったですけど、こういう言葉をメンバーにかけてもらえることが何よりうれしいですね。
S:個人でも音楽を追求する。それは、INIの音楽にもいい影響を及ぼしそうですね。
N:同じカルチャーの音楽でも、自作曲ではあえてグループとは違う色を出していけたらと思っているんです。そうすることで、INIとしての音楽にもっと説得力をもたせられたら、と。理人やたじ(田島将吾)とも一緒に曲をつくっているんですけど、まだ一曲だけ。もっとやりたいねって話しています。
S:お話を聞いていて、本当にいろいろ考えてアーティスト活動をされているんだな、と。そんな西さんが働く上で大切にしていることとは?
N:自分らしくいること、ですね。だれかの真似事をしたり、何かを恐れて自分を変えたりするのは、発信していく立場の人間としては〝違う〟と思っていて。自分らしく、思ったことを言葉にしていきたいです。
S:グループの中にいて、自分らしくある。難しくはないですか?
N:むしろその逆です。INIのメンバーがいてくれるからこそ、僕は自分らしくいられる。みんなのおかげで、僕は自分を解放できているんです。
S:素敵! 仲間に恵まれているんですね。では最後に。今後の目標、やりたいことを教えてください。
N:目標がいっぱいありすぎて…どうしよう(笑)。でも、まずはグループに多くのことを還元できる自分でありたいです。だからこそ、曲もたくさんつくっていきたい。アイドルやラッパーの垣根を越えて、いろいろなアーティストの方とも音楽をつくっていけたらいいですね。自分の軸はぶれないようにしながら、面白い化学反応を起こしていきたいです。
S:自分の言葉を現実にしてきた西さんなら、絶対にできる! 楽しみにしています!
過去最大規模での開催に!「LAPOSTA 2025 Supported by docomo」
2025年1月31日(金)、2月1日(土)、2月2日(日)に東京ドームにてLAPONEグループ所属アーティスト5組による合同イベント「LAPOSTA 2025 Supported by docomo」を開催! 「ADVENTURE OF HEARTS」をコンセプトに、西さんが所属するINI、JO1、ME:I、DXTEEN、IS:SUEが国内最大規模のエンタテインメントを提供。ぜひチェックを!
◆サッシャさんが語る! 「インタビュー後」談話もチェック!
サッシャさんがお届けする“あとがき”ならぬ“あと語り”コーナー。サッシャさんの肉声によるインタビュー後コメントはこちら!
***
[西さん分]コート¥396,000・ニット¥85,800・パンツ¥143,000・靴¥146,300(ジョルジオ アルマーニ ジャパン〈エンポリオ アルマーニ〉) ネックレス¥79,000・リング[右手人差し指]¥422,400・リング[右手小指]¥262,600・リング[左手]¥335,700(トムウッド 青山店〈トムウッド〉) ピアス/本人私物
[サッシャさん分]ジャケット¥693,000・チーフ¥25,300(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン〈イザイア〉) その他/スタイリスト私物
2025年Oggi1月号「働く私にMusik」より
撮影/蔦原佑矢(UM) スタイリスト/藤長祥平(西さん分)、久保コウヘイ(サッシャさん分) ヘア&メイク/鈴木望恵扇(MASTER LIGHTS/西さん分)、Moe Morioka(Sui/サッシャさん分) 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部