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LIFESTYLE

2024.05.05

7年ぶりのアルバムをリリース! 三浦大知「年齢に関係なく、自分の好奇心にまっすぐに」〈DJ・サッシャがナビゲート Vol.1〉

J−WAVEの人気ナビゲーター・サッシャさんが旬のミュージシャンと対談する音楽連載。今回のゲストは、約7年ぶりのオリジナルアルバム『OVER』をリリースした三浦大知さん。

【働く私にMusik】NEWアルバム『OVER』に込めた“いろいろなものを超えていこう”という思い

三浦大知さん

Guest Musician:三浦大知
1987年、沖縄県生まれ。1997年、ダンス&ボーカルユニット・Folderのメインボーカルとしてデビュー。変声期に一時休業し、2005年にソロデビュー。『EXCITE』『燦燦』など、数々のヒット曲を発信。抜群の歌唱力と世界水準のダンスによるライブパフォーマンスでも人々を魅了。

三浦大知の軌跡

1997年ダンス&ボーカルユニット・Folderのメインボーカルとしてデビュー。2000年変声期のため、音楽活動を一時休業。2005年シングル『Keep It Goin’ On』でソロデビュー。2017年『EXCITE』で自身初のオリコン週間シングルチャート1位を獲得。2019年「天皇陛下御在位三十年記念式典」にて、琉歌『歌声の響』を歌唱。2022年NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』の主題歌『燦燦』をリリース。2024年約7年ぶりのオリジナルアルバム『OVER』をリリース。

NEWアルバム『OVER』をひもとくキーワード3つ

三浦大知さんとサッシャさん

三浦さんの現在地を知る上で欠かせないのが2月にリリースされたアルバム『OVER』。まずは、7年ぶりのオリジナルアルバムに込めた熱い思いから語っていただきましょう! さぁ、サッシャさんとの対談スタートです!

keyword 1:Challenge

サッシャさん(以下、S):7年ぶりのオリジナルアルバム発売! 今までの三浦大知から一歩踏み出した、そんな印象を受けました。

三浦さん(以下、M):『OVER』というタイトルのとおり、いろいろなものを超えていこうという思いがあったんです。

たとえば、今までご一緒したことのない人と作品をつくってみたり。ここ最近の楽曲から枠をひとつ超えたものづくりができたら面白いんじゃないかなと。そんな10曲を集めてみました。

S:優しい曲から攻めた曲まで、幅広さが出ていました!

M:出し惜しみすることなく、今の自分を全部出す! そんなマインドがあるんです。

keyword 2:Playfulness

S:ちょっとギミックが利いた面白い曲も多いですよね。

三浦大知さんとサッシャさん

M:一曲一曲、ちょっと遊び心を入れていて。たとえば『Flavor』。これまで何度も一緒に楽曲制作をしてきたU-Key zoneさんと、すごく久々につくった曲なんですけど、せっかくだから、今まで一緒につくった曲のタイトルを全部歌詞に入れてみよう! と。

S:なるほど、そういうことか〜。『好きなだけ』も面白いですね。

M:聴いていただければすぐわかるんですけど、本当にそれしか言ってないですからね(笑)。自分にとっての音楽やダンスがそうですけど、結局ただ好きなだけなんだよな〜と思って。

S:そんな愛にあふれた曲たちもすごく印象的でした。

keyword 3:Never give up !

S:このアルバム名を冠したツアーも開催されていましたね。『OVER』…何かを〝乗り越えた〟エピソードってあるんですか?

三浦大知さんとサッシャさん

M:もともとイメージしていたステージセットをつくることが、どうしても難しくて。その代案として出していただいたのが〝階段〟だったんです。いただいたアイディアをもとに、その階段を限界まで大きくしてみたらどうなるんだろう?と。

階段という奥行きがないセットの中で踊ったら、また面白いものがつくれる気がして。今あるものをどうすれば面白くできるか、そう頭を切り替えたら「これが一番!」と感じられる仕上がりになって。うれしかったですね。

S:あきらめずに課題を突き詰めていく、かっこいいなぁ!

三浦大知さんのこれまでとこれからをインタビュー!

テーマ1:変わっていくこと

S:三浦さんって、今年でデビュー何年になるんですか?

M:Folderのデビューが1997年だから…27年です。

S:27年…! 先輩、今日は改めてよろしくお願いします!

M:いやいや、業界にいる歴が長いだけですよ(笑)。

三浦大知さん

S:一度休業もして、ソロアーティスト「三浦大知」として復活して…と、長くキャリアを重ねてきた三浦さんですが、今も昔も変わらないことってあるんですか?

M:モチベーションがすごくシンプルなことでしょうか。僕はただ歌とダンスが好きなだけ。このマインドはずっと変わらないんです。

だから、これが〝仕事〟という感覚もあまりなくて…それはすごく恵まれているなって感じます。同時に、切れ目なくずっと考えてしまうんですよ。振り付けのことや、ライブの構成のこと…ああでもない、こうでもない、と。

S:三浦さんのライブって、ご自身でプロデュースしているんですか!?

◆ライブでは自己プロデュースも

M:ゼロからイチをつくる部分は基本的にそうですね。だけどここ数年は、いい意味で人に任せることができるようになってきました。

たとえば「この曲を聴いたイメージでつくってみてください」と、照明演出をお願いしたとして、出てきた案が、自分のイメージとはまるで違うものだった… なんてこと、当然ありますよね。

20代のころなら、イメージと違う部分を修正したいと思っていたけど、今はその違いに面白さを感じるようになってきたんです。

外から見た三浦大知の音楽って、こういうものなんだ! と。いろいろな人のエッセンスが入ることで、自分の可能性はさらに広がるんですよね。

S:今、すごく充実しているんですね。自然と伝わってきます。

M:自分ひとりではつくれないものを、みんなでつくれていますから。とてもありがたいです。

◆ライブはしんどいけどやっぱり“楽しい”

S:ライブは、どの工程がいちばん楽しいんですか?

M:どこだろう、どの瞬間も楽しいからな…しんどいですけど(笑)。

S:しんどいと感じることもあるんですね!

M:もちろん。考えても考えても演出が全然浮かばないとか、曲づくりも歌詞が一行も出てこないとか…。

だけど、アイディアがひらめく瞬間は必ずやってくる。それは経験則として理解しているから、そのときを迎えられるようにあきらめず頑張るしかない。しんどいけど、やっぱり楽しいんですよね。

テーマ2:気持ちのシェア

S:みんなでライブや作品をつくっていく。チームをまとめる上で大切にしていることって?

M:こうして一緒にカフェラテを飲むことじゃないですか?(笑)

(※三浦さんチームの差し入れで、現場にはたくさんのカフェラテが)

三浦大知さん

M:(Folderでともにデビューした盟友の)満島ひかりがいる現場って、すごく楽しくて、雰囲気がいいんですよ。「これ、すごく美味しいから食べてみて!」って、そのときのおすすめグルメをよく現場にもってきてくれるから。

S:へぇ〜! 好みとか、人となりが伝わって素敵ですね。

M:みんなでそれを食べて「うまい!」って盛り上がる。それだけのことだけど、現場がひとつになる感覚が得られるんですよね。

S:チームで同じ気持ちをシェアするって、大切ですよね。

M:だから僕も、人にすすめたいものがあるときは現場にもっていくようにしています。あとは、デモ段階の曲をリハーサルで流したり。

S:それは楽曲への思い入れが変わりそう!

M:「この前の曲、完成しました! 今日はその振り付けです!」ってなったら、みんなでもっと頑張れますからね。現場をちょっと楽しくできる、そんな人になりたいなって思うんです。

テーマ3:楽しむ力

S:そんな三浦さんにとって、働く上でのマイルールとは?

M:「楽しむ力」を持つこと。これはきっと、ゲームで鍛えられた力だと思うんですけど(笑)。

三浦大知さん

S:ゲーム好きらしい回答!

M:目の前の課題をどう工夫して解決していくか、その思考はゲーム脳も関係しているのかなって思います。

問題が起きても、「じゃあ、どうしよう?」を楽しんでみる。人生、うまくいかないことのほうが多いわけですから。逆に、楽しむ気持ちさえ忘れなければ、なんとでもなるのかなと。

S:負けず嫌いな性格も関係していそうですね。

M:絶対にいいものをつくってみせる。絶対に現状を打破してやる、そういう気持ちはいつもありますね。

◆先輩方の「40代はすごく楽しいよ」の言葉

S:年齢を重ねても、その考え方は変わらなそう?

M:KREVAさんをはじめとする先輩方に「40代はすごく楽しいよ」って言われるんですよ。

S:うん、40代は楽しいですよ!

M:その先輩方は「50代はもっと楽しいよ」とさらに先輩の皆さんに言われているそうで(笑)。これからも年齢に関係なく、自分の好奇心にまっすぐに、正直に、ものづくりをしていくことができたらいいのかなって思います。

S:何事も「楽しむ力」ですね!

【Information】NEWアルバム『OVER』好評発売中!

三浦大知 NEWアルバム『OVER』

独自の世界観と高いパフォーマンスで大きな話題を呼んだ先行配信曲『能動』など、10曲の新曲で構成された一枚。新たな音像にも挑戦し、あらゆる垣根を〝OVER〟した作品に仕上がっている。
[CD+DVD/CD+Blu-ray]¥5,500(SONIC GROOVE)

◆サッシャさんが語る! 「インタビュー後」談話もチェック!

サッシャさんがお届けする“あとがき”ならぬ“あと語り”コーナー。サッシャさんの肉声によるインタビュー後コメントはこちら

***

[衣装・三浦さん分]ジャケット¥93,500・パンツ¥55,000(ISSEY MIYAKE INC.〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE〉) その他/スタイリスト私物

[衣装・サッシャさん分]ジャケット¥462,000(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン〈イザイア〉) Tシャツ¥6,380・デニムパンツ¥14,080・胸ポケットにさしたバンダナ¥880(ベルベルジン) その他/スタイリスト私物

●この特集で使用した商品の価格はすべて、税込価格です。

2024年Oggi5月号「働く私にMusik」より
撮影/中村和孝 スタイリスト/村田友哉(SMB International/三浦さん分)、久保コウヘイ(サッシャさん分) ヘア&メイク/佐藤貴行(三浦さん分)、坂口勝俊(Sui/サッシャさん分) 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部

サッシャ

Navigator:サッシャ

1976年、ドイツ・フランクフルト生まれ。日本語・ドイツ語・英語のトライリンガル。J-WAVE『STEP ONE』ナビゲーター、NHKラジオ第1『アニメ・ステラー』MC。『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にレギュラー出演するほか、各種スポーツ実況など多方面で活躍中。
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