【働く私にMusik】Vaundyに5つの質問
Guest Musician:Vaundy
Guest Musician:Vaundy
2000年、東京都生まれ。楽曲の作詞・作曲・アレンジはもとより、デザインや映像のディレクション、セルフプロデュースも手がけるマルチアーティスト。YouTubeへの投稿楽曲がSNSで話題となり、数々のヒット作を連発。ストリーミング1億回再生突破曲数ソロアーティスト日本1位。YouTube、サブスクのトータル再生数は57億回以上。瞬く間にサブスク令和時代を象徴する存在に。
Vaundyの軌跡
2019年YouTubeで自作曲の投稿をスタート。初シングル『東京フラッシュ』をデジタルリリース(現在、ストリーミング累計再生回数は2億回を突破)。2020年Spotifyが大きな飛躍を期待する「Early Noise 2020」に選出される。2021年milet×Aimer×幾田りらに『おもかげ(produced by Vaundy)』を提供。2022年第73回NHK紅白歌合戦に初出演。2023年CD2枚組の大作となる、2ndアルバム『replica』をリリース。6大都市12公演のアリーナツアーを実施し、即日完売。
>> 待望の2ndアルバムをリリース! Vol.1 のインタビューはこちら
ワクワクの輪がつながっていく、そんな音楽をつくりたい
◆AIと友達になりながら新しい音楽をつくっていく
S:そんなVaundyの音楽は、これからどう変わっていくんでしょう?
V:もともと僕は機能的に音楽をつくろうと思っているんですけど、これからはより精密にしていくというか。今のデザインってすごく外見主義になっているんですよね。
たとえば、今ここにある水筒も、いろいろな商品があるけど〝筒に液体を入れる〟ことは変わらない。
だから、今は外見が重視されているけれど、また次の新しい技術や素材が生まれたら、機能面が重視されるようになる。音楽も、音楽なのにビジュアルが重視されていたりするけど、これからは機能的なものへと変化していくと思うんです。
もっと人間に寄り添った機能が生まれて、この曲をこのタイミングで流すと、人は泣く…とか。そういうものが出てくるんじゃないかなと。それを知った上で、違うものをつくるかもしれないですけどね。
S:AIも出てきますしね。
V:僕、AIは究極のデザイナーだと思ってるんです。彼らは地球と同じくらいデカい人間で、情報量では絶対に勝てないので…友達になるしかない!
S:ロボットと友達になる…『ドラえもん』の世界と同じですよね。
V:というか、アーティストのほとんどが、すでにそうしているんですよ。自分は楽器が弾けないから、できる人と友達になる。Vaundyのライブチームは、僕ができないことをやってくれる人たちでできているんです。
僕のいいところや面白さを知ってくれていて、できないことを手伝ってくれる。AIも同じで、AIが僕のことを面白いと思ってくれたら、友達になれるはず。
S:Vaundyと友達になったら、とんでもない曲をつくってくれそう!
V:「お前はそれが得意なんだからやっておいて、俺はこっちやるから」って分業して。AIに「それ違うよ」って言われても、「違うんだよ、人間はこういうのが好きなんだよ。これがいいんだよ」なんてやりとりしながら(笑)。
S:まだ人間のことわかってないな~なんて思いながらね(笑)。
V:そうやってものづくりするのを、僕は楽しみにしてますけどね。
◆人間がいちばん強いのは20代後半の時期だと思う
S:Oggiは〝働く30歳からの女性〟がメインターゲットです。まだ少し先の話ですが、30歳のVaundyは、どんなことをしていると思います?
V:ものづくりでは、映画を一本撮り終えている予定です。お金が発生する最終芸術形態が映画だと僕は思っていて。デザインのすべてが集約されているから、いつか全部のディレクションに関わって、曲もつくって、演技も自分でしたりしたい。
今、MVは自分で監督をしたりしているんですけど。『タイムパラドックス』のMVもすごくいい感じにできているので、楽しみにしていてください!
S:ちなみに30歳で撮り終えている映画は、どんなものになりそうですか?
V:それはまだ全然決めていなくて。クライアントが存在する広告的な仕事をやりたいとも思ったり。少し露骨なPRを感じる作品ってあるじゃないですか。ああいうのを僕がつくったらどうなるのかなぁって(笑)。
そういう経験を積みながら、40歳のころには自分の脚本で映画をつくりたいという目標もあります。30歳はそこに至る過程。これから挑戦するいろいろな取り組みの第一段階が終わっている状態にしたいですね。
S:じゃあ、30歳は行動が一旦落ち着いてくるタイミング?
V:人間って、20代後半がいちばん強い時期だと思うんですよ。
S:いちばん脂がのってる感じね。
V:そう、ギトギトのうまい脂がのった大トロの時期(笑)。その時期が過ぎると、どうしても下降しはじめてしまうように感じるけど、そんなときも協力してくれる仲間がいれば大丈夫なんじゃないかなと。
30歳からは、ゆっくりと10年後を見据えたものづくりをする段階。「最近のVaundy、何もしてないなぁ」なんて思われてるかもしれません(笑)。
Vaundyの素顔が見える5つの質問
Q.あなたにとって「働く」とは?
A.生きること
Q.「私、意外に○○が得意です!」〝○○〟に当てはまることは?
A.水泳
めちゃくちゃ得意ではないかもしれないけど、クラスで1〜2番目には速かった気がする。意外でしょ? 想像できなかったでしょ?
Q.あなたにとって「贅沢」とは?
A.仕事をサボる!
Q.今、いちばん欲しいドラえもんの「ひみつ道具」は何?
A.どこでもドア
難しい質問…! すごい迷いますけど「どこでもドア」で。僕、移動が大嫌いなんです(苦笑)。
Q.生まれ変わったら、どんな職業に就きたい?
A.大工
生まれ変わらなくても、なんでもできる気がするけど…。人生をイチから始めるなら、1960〜70年代の大工! 技を極めてる感じがいいですよね。
【Information】NEWシングル『タイムパラドックス』好評発売中!
『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』の主題歌『タイムパラドックス』は、Vaundy初のアニメ映画主題歌に。最小限の音数で構成された、硬度のあるポップスナンバー。『ココロありがとう(ビリー・バンバン カバー)』もカップリング収録。[通常盤]¥1‚300(Sony Records)
『映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)』公開中!
『映画ドラえもん』シリーズ43作目となる今作は、原作者である藤子・F・不二雄の生誕90周年記念作品。〝音楽〟をテーマに、ドラえもんとのび太たちが地球を救うための壮大な冒険を繰り広げる。ゲストキャラクター、ミーナ役の俳優・芳根京子氏の声優出演も話題に。
◆サッシャさんが語る! 「インタビュー後」談話もチェック!
サッシャさんがお届けする“あとがき”ならぬ“あと語り”コーナー。サッシャさんの肉声によるインタビュー後コメントはこちら!
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●この特集で使用した商品の価格はすべて、税込価格です。
2024年Oggi4月号「働く私にMusik」より
撮影/太田好治 スタイリスト/髙田勇人(1729agency) ヘア&メイク/東川綾子 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部