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歌舞伎座恒例の八月公演「八月納涼歌舞伎」が本年も開催
平成2年に復活した納涼歌舞伎とは、十八世中村勘三郎、十世坂東三津五郎を中心とした花形俳優の熱意と趣向に富んだ舞台。この公演が大好評を博し、それ以来、歌舞伎座の夏の風物詩として、初めて歌舞伎を観る方や若い世代のお客様にもより親しみやすく、わかりやすい歌舞伎を目指して、幅広い世代の皆様に愛されてきました。
その後、平成5年からは、より気軽に観劇できる三部制を採用。劇界の偉才らと革新的な作品に取り組むなど様々な挑戦を続け、その都度大きな話題と反響を呼んできました。
◆出演者
松本 幸四郎、中村 獅童、中村 勘九郎、中村 七之助、坂東 巳之助、中村 壱太郎、中村 隼人、市川 中車、坂東 彌十郎、中村 扇雀、中村 歌六 ほか
ここからは、本年の公演を紹介していきます。
第一部「裸道中」と「大江山酒呑童子」
一、「裸道中(はだかどうちゅう)」笑いと人情味あふれるひと幕
尾張に住む勝五郎は、博打がやめられずに貧乏暮らし。女房みきと夫婦ともども、身なりも整わずあられもない姿。年に一度の秋祭りの今日も、夫婦喧嘩が絶えません。そんなところへ、かつて勝五郎が世話になった大恩人・清水の次郎長が女房お蝶を連れた旅の途中に一夜の宿を求めてやって来たから大騒動。なんとか次郎長夫婦をもてなそうとする勝五郎は…。
二、「大江山酒呑童子(おおえやましゅてんどうじ)」刃を突き鬼退治! 洒脱で豪快な舞踊劇
大江山の鬼神、酒呑童子を退治するよう命じられた源頼光は、平井保昌らを従え山伏姿となって酒呑童子の館へと向かいます。酒呑童子が現れると、頼光たちは熊野権現から賜った神酒を勧めます。童子は心地良く呑んで踊るうちに、ついには酔い潰れてしまい…。やがて頼光たちが寝所へ押し寄せると、童子は鬼神の本性を現して…。
第二部「新門辰五郎」「団子売」
一、「新門辰五郎(しんもんたつごろう)」辰五郎が見せる江戸町火消しの意気地
時は幕末。開国か攘夷か、徳川幕府方と朝廷方の間では争いが絶えません。江戸町火消し、浅草十番「を組」の頭・新門辰五郎は、恩ある水戸家の依頼で、開国を願う将軍家茂の供として上洛しています。辰五郎率いる新門一門の評判は京の人々の間で高まりを見せ、これまで京の町を守ってきた会津方はそれを妬み、溝は深まるばかり。
さらに辰五郎が馴染みの芸者・八重菊の家へ水戸天狗党の若侍をかくまったことからある事件が発生し…。政争渦巻く京の地で、その大きな波に巻き込まれていく辰五郎は…。
二、「団子売(だんごうり)」夫婦による幸せあふれる風俗舞踊
多くの人で賑わう大坂天神橋。そこへやって来たのは、餅屋台を担いだ団子売の杵造とお福夫婦。二人は杵と臼を取り出すと、仲良く息を合わせて餅をつき始めます。
第三部「新・水滸伝」
「新・水滸伝(しん・すいこでん)」 天に替わりて道を行う! 歌舞伎座で燃え上がる悪党どもの熱き魂!
時は12世紀、中国・北宋の国。天下一の悪党・林冲(りんちゅう)は、かつて兵学校の教官まで務めた身でありながらも数多の罪で牢に繋がれています。役人たちの不正による国の乱れに憤り、悪党を束ねて梁山泊(りょうざんぱく)に根城を構える晁蓋(ちょうがい)は、この林冲の噂を聞きつけると、腹心の公孫勝に助け出させます。しかし、林冲はお夜叉ら梁山泊の仲間とそりが合わず、酒浸りの日々。
そこへ、隣町・独龍岡の若き跡取りが梁山泊に攻撃を仕掛けてきます。さらにはその背後に朝廷の重臣・高俅(こうきゅう)率いる屈強な朝廷軍が。
梁山泊の猛者たちが闘いに繰り出すなか、我関せずの林冲のもとへ、兵学校の教え子で今は朝廷軍の兵士となった彭玘(ほうき)が密かに訪ね、林冲から授けられた「替天行道(たいてんぎょうどう)」の書を捧げるも邪険に追い払う始末。梁山泊を攻める朝廷軍、実は高俅の狙いは林冲で…。
公演・チケット情報はこちら
【公演】
歌舞伎座新開場十周年「八月納涼歌舞伎」
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/825
【開場】
歌舞伎座(東京都中央区銀座4-12-15)
【日程】
8月5日(土)初日〜27日(日)
千穐楽[休演:14日(月)、21日(月)]
第一部:午後11時開演
第二部:午後2時15分開演
第三部:午後6時開演
【料金(税込)】
1等席:16,000円
2等席:12,000円
3階A席:5,500円
3階B席:3,500円
1階桟敷席:17,000円
【チケット購入】
チケットホン松竹:0570-000-489(午前10時~午後5時)
チケットWeb松竹(24時間受付)