ミネラルウォーターの消費量は16年間で約2.5倍に
コロナ禍で低迷していたといわれる飲料市場のなかでも「水」の売上は伸びています。
一般社団法人日本ミネラルウォーター協会が発表したミネラルウォーターの1人当り消費量の推移によると、ミネラルウォーターの消費量は2005年から2021年にかけて約2.5倍となっているそう。これに伴い、ミネラルウォーター類の国内生産量も増加傾向なのだとか。
多くの人が水を買う時代、その味わいを決める要素は何? 味香り戦略研究所が味覚ビッグデータを駆使して分析・検証した結果を見てみましょう。
各メーカーのミネラルウォーターの味覚分析結果は?
下の図は、ミネラルウォーターの「飲みごたえ」と「ミネラル感」のバランスを示しています。ゼロ点はミネラルウォーター39品の平均値。
国内産でも、「水源地」により味わいに幅があり、バランスの中心に近いところには「サントリー天然水」、しっかりと水の味わいを感じたいなら「伊藤園 evian」という結果になりました。
飲みごたえとミネラル感は、左下に位置するほど穏やかな傾向にあり、中硬水〜硬水と硬度が上がるにつれて右上に移行し、ミネラル感が強くなリます。これらはミネラルウォーターに含まれるカルシウムやマグネシウムの量と相関があり、水が育まれ採取される場所「水源地」で左右されます。
例えば、右上に位置するのは主に欧州からの海外輸入品です。ミネラル感が強いほど後味に余韻が残る味わいとなり、さらに飲みごたえとミネラル感の双方が強いと、しっかりと水の味わいが感じられます。
水の味わいに、大きく影響するものは?
この分析で注目したいのは、国内産でも飲みごたえとミネラル感には幅があるという点。
例えば「ファミリーマート 宮崎県霧島の天然水」は国内産でも右上に位置する商品。また「富士」「富士山」の名前がついた商品は、近い距離に分布する商品が多く、似通った味わいだと考えられます。
以上のことからも、水の味わいは産地、いわゆる「水源」がその性質に大きく影響を与えていると推測でき、その味わいにはそれぞれ個性のあることがわかります。
ミネラルウォーターにもそれぞれの個性がある!
自分好みのミネラルウォーターはどれに当てはまりますか?
バランスの取れた味わいが好みなら、図の中心に近い「サントリー天然水」や「い・ろ・は・す天然水」を。
しっかりと水の味わいを感じたい時は「伊藤園evian」を。
好みの味わいや気分に合わせて、水選びの参考にしてみてください。
ミネラルウォーターは、採取される「水源地」によって「飲みごたえ」と「ミネラル感」が変わるので、水源地をチェックして、飲み比べてみるのもいいですね。