使う水は? 置き場は? 掃除は? 加湿器を正しく使うための注意点
乾燥するこの時期に欠かせない加湿器。みなさんは、正しく使えていますか? 自己流で使っていると、故障の原因になることも…。
そこで今回は、加湿器の正しい使い方について、延長保証 制度 の設計・運営を行うテックマークジャパンに教えていただきました!
■1:使用する水は?
加湿器の水タンクへ注入する水は、必ず水道水を使用してください。安全基準を満たした水道水であれば、雑菌の繁殖を抑えることが可能です。ただし、間違っても40℃を超える温水を注入しないように注意を。水タンクの変形や故障の原因となります。
他にも、アロマオイルや芳香剤、化学薬品などを注入すると、水タンクに亀裂が生じて家財を濡らしてしまう可能性があります(アロマオイルを使用できる加湿器もありますので、詳しくは取扱説明書を確認ください)。
また、浄水器からの水やアルカリイオン水、ミネラルウォーター、井戸水を水タンクに注入すると、カビや雑菌の繁殖が水タンクだけでなく機器内部にも及んでしまいます。充分に注意しましょう。
水道水を使用すると、水道水に含まれるミネラル分や鉄分の影響を受けて白い固形物が付着することがあります。故障ではありませんが、気になる場合は、台所用合成粉末洗剤や重曹、クエン酸を使って取り除くことが可能です。
ただし、これらを使用した場合はよく水道水ですすぎましょう。また、シンナーやベンジン、アルコール、クレンザーや漂白剤、柑橘類由来成分を含んだ洗剤は使用しないでください。変形や変色、亀裂などが生じて故障の原因となります。
■2:最適な置き場は?
加湿器を使用する環境によって置き場所も変わってくると思いますが、置き方の基本として、吹出口の風が家具や壁に直接当たらないようにすることが大前提。
それを踏まえたうえでリビングで使用する際に一番気をつけたいことは、他の電化製品を故障させる可能性のある置き方をしないことだと思います。
リビングに置いてある電化製品と言えば、テレビやブルーレイレコーダー、ミニコンポやパソコン、さらにエアコンなど挙げれば切りはありませんが、稼働時間が一番長いのは、テレビとエアコンではないかと思います。
まず、加湿によって生じる結露の観点から、加湿器をテレビの近くに置くのはやめましょう。
結露が発生する原理は、物体の表面温度と周辺温度との差が大きくなることで生じます。そのため、電化製品の発熱の温度が高ければ、限界量を超えるような水蒸気でない限り、結露の心配はありません。
一方、電化製品の発熱温度が低いと結露しやすくなります。たとえば、冷えたビールをグラスに注ぐと結露しますが、温かいビールを注いでも結露しないのはこれが理由です。
最新の液晶テレビになればなるほど消費電力は抑制されており発熱温度も低いため、温かい水蒸気をあてる行為はご法度と考えてよいでしょう。
さらに、エアコンの近くに置くときも注意が必要。最新の加湿器になればなるほど多機能を制御するための検知センサーが多く取り付けられており、エアコンの風が加湿器に当たることで検知センサーの誤作動が生じる可能性も考えられます。
エアコンの風向きや、加湿器の置き場所を変更するなどの調整が必要になると思います。
次に、健康面で考えてみましょう。
加湿器を使うことで結露水が窓ガラスに大量に付着することがあります。結露水はそのままにしているとカビが発生する原因にもなるので、窓ガラスやサッシの框部分に加湿器を向けないようにすると良いかもしれません。
■3:掃除の仕方やタイミングは?
加湿器の掃除のタイミングは、使用頻度により異なりますが、おおむね1週間に1回が目安。
水洗い可能な加湿フィルターは、水道水で水洗いし、日陰において丸1日しっかり自然乾燥させましょう。スポンジを使う場合は、柔らかい素材のもので優しく汚れを落としてください。
また、乾燥させる際にドライヤーなど熱風を用いて乾燥させることは絶対にNG。変形の原因となります。
※使用法・お手入れ方法については、商品によって異なりますので、取扱説明書をよく読んで行ってください。
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情報提供元/テックマークジャパン
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