今日からできる、地震の備え
地震の死亡原因として最も多いのが「圧死」。阪神・淡路大震災でも亡くなった方の77%が窒息・圧死だと言われているそう。首都直下型地震や南海トラフ地震がこの先30年間に発生する可能性は、70〜80%(2022年6月現在)と言われ、地震の備えは急務と言っても過言ではありません。
東日本大震災、熊本地震をはじめ、国内外31の被災地で災害レスキューナースとして救助活動をしてきた辻直美さんの新刊『プチプラで「地震に強い部屋づくり」』より、知らないと命に関わる、地震に強い部屋づくりのポイントを解説します。
「片付いた部屋」と「地震に強い部屋」はイコールではない!
こちらのスッキリと片付いた部屋の写真。どこが防災的にNGか分かりますか?
→飾り棚は地震の揺れで落ちてしまうかも…
→人気のハンギングプランツですが、陶器の器は×。ソファーの上に吊るすのは論外!
→キッチンの見せる収納は使い勝手が良くて、おしゃれではありますが、危険度MAX
震度6以上になるとものは凶器に変わります。大きな家具や家電が吹っ飛んできたり、ありとあらゆるものが落ちてきたりします。流行の「見せる収納」は、実はとても危険なのだそう。
地震が起きたときの「落ちる」「倒れる」などの動きに備えて、辻さんがこれだけはやってほしいという5つのポイントは以下。
✔︎ 腰より高い位置に重いものを置かない
✔︎ 家具の重心を低くする
✔︎ 玄関までの避難路の確保
✔︎ 寝る前だけ片づける
✔︎ どこか1ヶ所「安全地帯」をつくる
まずは部屋を360度ぐるりと見渡してみてください。倒れた棚がドアを塞ぐ可能性はありませんか? 重いもの、割れるものはすぐに置き場所を変えましょう。
地震の強い部屋には、ものすごく大掛かりな仕掛けがあると思うかもしれません。辻さんがやっている防災は100円ショップで買ったS字フックや滑り止めシートを活用した、ちょっとしたひと手間でできることばかり!
例えば、S字フックで扉をロック!
開き戸の取手にS字フックをかませておくだけで、扉が開いて食器や洋服が雪崩のように落ちてくるのを防ぐことができると教えてくれました。
辻直美さんの新刊『プチプラで「地震に強い部屋づくり」』ではこのほかにも、ちょっとしたひと手間でできる防災がたくさん! ぜひチェックしてみてください。